ネジバナ

 

我が家の庭に咲いたネジバナ

 

6月になると私のお気に入りの小さな花が咲きます。
それがネジバナです。
小さくても蘭の仲間で「ラン科」なのだそうです。
調べてみると、ラン科ネジバナ属となっています。
別名:モジズリ
 
ネジバナ=ネジリバナのようですが、
右巻きと左巻きで出現確率はほぼ五分五分で
時々両方、途中から変わっているものもあるそうです。
 

東京競馬場と同じ左巻きパターンのネジバナ
 
 

京都競馬場と同じ右巻きパターンのネジバナ
ちょっとわかりにくいですが
 
 

右巻きで出たのに左巻きに進路変更しちゃってます
さしずめ障害レースパターン

 

別名のモジズリときくと、「百人一首」にも採用された『古今集』の有名な歌を思い浮かべる方も多いと思います。

 

陸奥(みちのく)の しのぶもぢずり 誰(たれ)ゆゑに
乱れそめにし われならなくに

河原左大臣(源融)

 

京都長岡京の小倉山荘さんのHPにある解釈

【しのぶもぢずり】
「もぢずり」とは、現在の福島県信夫地方で作られていた、乱れ模様の摺り衣(すりごろも)のこと。摺り衣は忍草(しのぶぐさ)の汁を、模様のある石の上にかぶせた布に擦りつけて染める方法で「しのぶずり」などとも言われます。この「しのぶ」は、産地の信夫とも、忍草のことだとも言われます。ここまでが序詞で、後の「乱れそめにし」にかかります。

 

高校時代に古文で勉強した時もこんな感じの解釈だったように思います。

 

一方、ネジバナの別名がモジズリであり、「もぢずり」とはネジバナのことを指しているという説があります。
「ネジバナのように私の心が乱れるのは、あなたのせいですよ」という意味のようです。ネジバナを、恋をして乱れる心に例えるとは、昔の人はとてもロマンチックで感性が豊かですね。説得力なら前者ですが、こちらも一つの解釈としていかがでしょうか。

 

30年以上の前の話ですが、初めて礼文島でネジバナを見た時に喜んで騒いでいたら、

宿主に

「こんなの内地にでもたくさんあるっしょ!」

と思いっきり笑われてしまいましたてへぺろ

 

今日もお付き合いいただきありがとうございました