ジャスティンミラノ 2冠なるか

 

2023年勝ち馬 タスティエーラ

 

競馬の祭典日本ダービーを迎える。注目は皐月賞馬ジャスティンミラノの2冠制覇なるか。ボーダーラインが高いためか、登録時点でフルゲートそこそこの頭数になった。例によって、レースと配合を併せて事前検討してみたい。

<登録19頭:フルゲート18頭>

 収得賞金1600万円の2頭で1枠を抽選

 抽選対象:サンライズアース、ミスタージーティー

  どうやらサトノエピックが東京ダービーに出られそうなので回避かも。

 

ジャスティンミラノ

<前走>皐月賞1着

軽くて時計の出やすいほぼフラットな馬場で、突っ走ったメイショウタバルを除き2番手以降は平均ペースのやや外めの5番手あたりを追走して、先に抜け出したジャンタルマンタルをゴール前でしっかり捕えた。キャリア2戦で厳しい流れになってもしっかり追走して結果を出した強い内容の勝利。2走前には共同通信杯でスローでもきっちり折り合って力強く抜け出して勝利しており盤石であった。

したがって、ペースやコースに関しての適応力の高さを考え併せても、本命級の高い評価を与えて当然である。

 

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<配合>父キズナ 母マーゴットディド 母の父Exceed and Excel

主導はNorthern Dancer5・6×4・5・5の系列ぐるみ。次いでSir Ivor6×5の系列ぐるみが続き、主導の明確性や祖母内Shareef Dancerへの血の集合力を備えたところがこの馬の長所。生きている血の傾向から瞬発力勝負にはやや不安はあるが、生きている血の質は高く、長く良い脚を使える一流の中距離ランナーに育つ可能性を秘めている

 

 

レガレイラ

<前走>皐月賞6着

33秒台の最速のあがりを使って追い上げてはきたが、スタート後に寄られてさらに道中蓋をされて動きにくい位置だったこともあり位置取りが後ろになりすぎた。直線では思ったほど追い上げが利かず1番人気を裏切ってしまったが力負けではない。乗り慣れたルメールの怪我でテン乗りのヒロシでは持ち味を発揮できなかった可能性もあり、桜花賞13着からルメールに戻ったオークスで巻き返したチェルヴィニア同様、前走を度外視することもできる。また、2走前のホープフルSでは着差以上に強い内容でシンエンペラーを差し切った脚があり、シンエンペラーを秤にかければ皐月賞上位組と能力的に差がないと見ることができる。
したがって、チェルヴィニアと同厩舎、同オーナーで、ルメールに手が戻ることを考え併せれば、巻き返しがあって当然と認識すべきである。

 

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<配合>父スワーヴリチャード 母ロカ 母の父ハービンジャー
サンデーサイレンス3×4は中間断絶だが血を集めるうえでは有効。主導はLyphard5×5・6の系列ぐるみ。次いでHail to Reason5・8×6・8とNijinsky7×5・7の系列ぐるみ。Almahmoudがスピードを、NijinskyやLe Fabuleuxがスタミナを補給。反面Nijinskyの位置には問題があり、シンプルさを欠くため仕上げにくく、硬い馬場への対応や安定性にもやや不安があるが、生きている血の質は良好。平均ペースや少し時計を要する芝でしぶとい走りを期待できる中距離ランナー

 

 

アーバンシック

<前走>皐月賞4着

ほぼフラットな馬場だったとはいえ、スタート直後に寄られる不利があり、中団の底まで下がって脚を溜めて直線は外に出して追い込んだ。元々器用な脚がないので好位につけられないのと直線が短いのが厳しいところだったが上位3頭とは少し離れたにせよ、いい末脚を見せた。これを良く追い込んだとみるか、上位3頭から離されているので能力差がはっきりしたと見るかは微妙。一方で、2走前の京成杯でもスローの前残りの展開にもかかわらず2着に追い込んでいるように末脚は堅実。ただ、このレースはメンバーに恵まれた感があるのでやや微妙なところもある。

したがって、外差し有利な馬場や外差しが届く展開になるようであれば好走のチャンスもあり、差し脚にも注意を払うべきである。

 

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<配合>父スワーヴリチャード 母エッジースタイル 母の父ハービンジャー

サンデーサイレンス3×4は中間断絶だが血を集めるうえでは有効。主導はLyphard5×5・6の系列ぐるみ。次いでHail to Reason5・8×6・8とNijinsky7×5・7の系列ぐるみ。Almahmoudがスピードを、NijinskyやLe Fabuleuxがスタミナを補給。反面Nijinskyの位置には問題があり、シンプルさを欠くため仕上げにくく、硬い馬場への対応や安定性にもやや不安があるが、生きている血の質は良好。平均ペースや少し時計を要する芝でしぶとい走りを期待できる中距離ランナー

 

 

シックスペンス

<前走>スプリングステークス1着

内外ほぼフラットな馬場で2着に3馬身半差で力の違いを見せつけたように見えるが、弱いメンバー構成と逃げ争いから離れた3番手を気分良く追走する展開に恵まれたものであり、レース内容的にはあまり価値は高くない。それは2・3着馬が完敗だったとはいえ、皐月賞でもアレグロブリランテ15着、ルカランフィースト8着という結果からも判る。2走前のひいらぎ賞で2着に降したポッドテオはアーリントンCでは5着、プリンシパルSでは9着に敗れている。

したがって、3戦3勝で底を見せていない点は魅力でありそれなりの評価を与えるべきではあるが、強力なメンバー不在のスプリングSの勝ちっぷりだけで過大評価は禁物である。

 

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<配合>父キズナ 母フィンレイズラッキーチャーム 母の父Twirling Candy

Halo4×6は中間断絶のため影響力はやや弱く、主導はSecretariat5×6の系列ぐるみ。これにLyphard5×7がスタミナを補給。母の血が新しく父母の影響バランスが崩れ、信頼性には不安を残す。一方、比較的少ないクロス馬により、影響力の強い父内に大きな不備を生じずにまとめられたのが長所。芝・ダート兼用で、マイルから中距離で意外性のある走りは可能

 

 

コスモキュランダ

<前走>皐月賞2着

道中は中団の8番手あたりを内に潜り込んで、ロスなく追走して直線は外に出して追い込んだがクビ差届かなかった。厳しい流れの中で勝ち馬に迫ったのは確かだが、これはロスのないレースをしたモレイラの好騎乗に依るところが大きい。また、2走前の弥生賞ディープインパクト記念では、外差しが利きにくいかなり内側有利な馬場で逃げたシリウスコルトが3着に残る展開で、バックストレッチから捲っていくデムーロの好判断に依るもので着順ほどレース内容としての価値は高くない

したがって、厳しいレースになった皐月賞でクビ差の2着馬であることを考慮すれば、それなりの高い評価は与えるべきである。

 

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<配合>父アルアイン 母サザンスピード 母の父Southern Image

Halo4×4の系列ぐるみを主導として、Northern Dancer、Sir Ivor、His Majestyなど通じて良質なスピード・スタミナを補給。欧米の血が入り混じり、血の統一性に欠ける点はマイナスで、課題はスピードの引出し。硬い馬場の瞬発力勝負は割引が必要。とはいえ、生きている血の質は良く、きっちり仕上がった際には芝の中距離でのしぶとい走りは可能

 


シンエンペラー

<前走>皐月賞5着

14番と枠が外だったのは確かだが、ジャスティンミラノより後ろでこれをマークする形で進んだが、直線では伸び負けて掲示板確保が精一杯だった。切れないこの馬に脚を溜めさせても知れている結果になった。一方、2走前の弥生賞、3走前のホープフルSと連続2着で安定した走りを見せているのは確かだが、勝ち切るには軽い芝での瞬発力不足でもある。
したがって、好走するには内側有利のトラックバイアスが働く馬場で好位のインを追走し、なおかつ先に抜け出して切れ不足をカバーするだけの騎乗をするなど展開や騎手の好騎乗でかなりの助けが必要と判断すべきである。

 

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<配合>父Siyouni 母Starlet's Sister 母の父Galileo
主導はNorthern Dancer5・5×4・6・7・7の系列ぐるみ。Mr. Prospector、Buckpasserなど米系の血がスピード・スタミナを補給。比較的少ないクロス馬で父母の良さが押さえられた点がポイント。課題は硬い芝への適応で、瞬発力勝負には不安は残るが、凱旋門賞を制した全兄ソットサスの実績どおりの優秀な配合で一流の中・長距離ランナーに育つ可能性がある

 


シュガークン

<前走>青葉賞1着

ほぼフラットな馬場ではあったが、好位のインを気分よく追走する展開恵まれたものでレース内容としての価値は低い。さらに2着のショウナンラプンタは3走前のホープフルSではまったく通用しておらず、4走前の東スポ杯でもメンバーレベルが低いにもかかわらず4着であったことを考えても、弱いメンバー構成に恵まれてのものといえる。加えて、レース内容としては流れにうまく乗ったことを考えるとレース内容的にはショウナンラプンタの方が上と言えなくもない。

したがって、キタサンブラックの弟という血統で人気になることを考えても馬券的な妙味は低くなると想定されるので、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父ドゥラメンテ 母シュガーハート 母の父サクラバクシンオー

主導はNorthern Dancerクロスを伴うノーザンテースト5×4。この明確性のもとにシンプルかつバランス良くまとめられた点が長所。一方、父母双方に不備を生じたことで安定性に不安があることや硬い馬場での瞬発力に通じる要素が不足すること。とはいえ、強調された母の父サクラバクシンオーがうまく活用されている。芝の平均ペース向きの中距離ランナー

 

 

ダノンエアズロック

<前走>プリンシパルステークス1着

ほぼフラットな馬場ではあったが、大外枠から好位につけて2着に1馬身以上の差をつけて力の違いを見せつけたのは確かだが、条件級ともいえるかなりレベルが低いメンバー構成に恵まれたもので、レース自体のレベルが低く価値もあまり高くない。一方、3走前のアイビーSでは後のホープフルS勝ち馬レガレイラを破っているが、超スローペースを先行する展開に恵まれたものであり、レース内容的には価値はあまり高くない。事実、2走前の弥生賞では見せ場なく7着に敗れており、厳しい流れの底力勝負では分が悪い。
したがって、スローペースを気分よく先行する展開の助けがありそうな場合に限って押さえ程度の評価を与えれば充分である。

 

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<配合>父モーリス 母モシーン 母の父Fastnet Rock

主導はDanzig5×4の系列ぐるみで明確性を持ったことがこの馬の長所。His Majesty6×5がRibotを伴ってスタミナを、Red God、Raise a Nativeがスピードを補給。

比較的少ないクロス馬でシンプルで、母の父Fastnet Rockを強調しつつ非常にバランスよくまとめられている。開花を果たせば、芝で距離融通性のある一流のマイラーに育つ可能性を秘めている

 

 

ゴンバデカーブース

<前走>NHKマイルカップ4着

ほぼフラットな馬場だったとはいえ、道中は上位3頭よりも後ろの位置で、直線も外を回してのもので、久々のレースであったことを考慮しないとしても、レース内容としては3着馬よりも価値は高い。さらに、中間で若干ペースが緩んで前が有利になったことを考慮に入れれば、かなり価値が高い。また、ホープフルSは取消だが、サウジアラビアRCでは、色あせた「伝説の新馬戦」がチェルヴィニアのオークス勝利で輝きを取り戻して、その勝ち馬ボンドガールに2馬身の差をつけて差し切り勝ちを収めている。

したがって、脚質的に差し一辺倒でしかレースができないのかもしれないが、差しが届く展開になれば好走以上の走りをすることも充分ありうると認識すべきである。

 

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<配合>父ブリックスアンドモルタル 母アッフィラート 母の父ディープインパクト
主導はHalo6×4の系列ぐるみ。これにRoberto5×5も系列ぐるみとなってHail to Reasonで結合することでスピード・スタミナをバランスよく取り込んでいる。また、父母を通じて大きな不備なくまとめられている。さらにPocahontasクロスが欧米の血を結合させる効果を発揮している点もポイントで、しっかりした配合内容を示している。好調期に平均ペースで長く良い脚を使える一流の中距離ランナーに育つ可能性を秘めている

 

ショウナンラプンタ

<前走>青葉賞2着

ほぼフラットな馬場であり、コース取りの差を考えるとレース内容としては流れに乗って先行したシュガークンを上回る。一方、3走前のホープフルSでは7着とまったく通用しておらず、4走前の東スポ杯でもメンバーレベルが低いにもかかわらず4着であった。一線級相手では通用しておらず、青葉賞のレースレベル自体がかなり低いものであったと言わざるを得ない。
したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父キズナ 母フリアアステカ 母の父Zensational

Storm Cat3×4は中間断絶だが、血を集めるうえでは有効。主導はNorthern Dancer5・6×6・6の系列ぐるみ。Damascus4×7、Acropolis(=Alycidon)5×8は遺伝効果が疑問で、父母の影響バランスも崩れたことは信頼を欠く要因だが、主導の明確性や血の連動自体は良好。芝・ダートを問わずマイルから中距離で好調期に意外性を発揮する可能性はある



メイショウタバル

<前走>皐月賞17着

スタート後に競り込まれて暴走気味なペースで逃げを打ってしまったこともあって、直線では失速してしまった。なお、2走前の毎日杯では2着に1秒差をつけて圧勝しているが、他馬が外に膨れたことに恵まれたもので着差ほどの価値はない。とはいえ、すんなり逃げられた時は意外としぶとい

したがって、前残りの展開になりそうな場合だけ逃げ残りに注意を払う必要がある。

 

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<配合>父ゴールドシップ 母メイショウツバクロ 母の父フレンチデピュティ

サンデーサイレンス3×4は単一クロスで血を集めるうえでは有効。Northern Dancer6・6×5・6・6は中間断絶で、主導はTurn-toクロスを伴うHail to Reason5・7×6。Almahmoud、Lady Angelaなども同じような位置でクロスが派生して主導の明確性はいまひとつ。父母間に不備はないものの、父内メジロマックイーンの良質な血はほとんど生かされず、見た目以上にバランスを崩している。また、欧米の血が入り混じって血の統一性や集合力に欠け、瞬発力勝負には不安を残す。芝・ダート兼用で、好調期に時計のかかる芝やダートの中距離で意外性を発揮する可能性はある

 


ビザンチンドリーム

<前走>皐月賞13着

スタートがいい馬ではないが、外枠に加えて出遅れの不利があった。さらに直線入り口でサンライズアースが外によれて前をカットされる不利が重なった。とはいえ、なければ掲示板まで届いたかと言われると、完全に力負けで見るべきものがなかった。一方、2走前のきさらぎ賞では後方から大外を回しながらも差し切る強い競馬だった。とはいえ、当馬が13着、きさらぎ賞僅差2着のウォータリヒトが17着ではきさらぎ賞のレース自体のレベルが疑問である。

したがって、追加登録料を払っての参戦ではあるが、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父エピファネイア 母ジャポニカーラ 母の父ジャングルポケット

サンデーサイレンス4×4は中間断絶だが血を集めるうえでは有効。主導はHail to Reason5・6・7・8×6の系列ぐるみ。Francis S.6×6がRoyal Chargerを介して主導としっかり連動し、スピードを補給。父母を通じて大きな不備を生じず、全体のバランスも悪くない。芝で安定した末脚発揮が見込める一流の中距離ランナーに育つ可能性がある


エコロヴァルツ

<前走>皐月賞7着

ほぼフラットな馬場で、ポツンと気分良くマイペースで最後方追走で脚を溜めて直線だけの競馬に徹したことで脚を使えたものであり、レース内容としての価値は低い。また、3走前の朝日杯FSでもジャンタルマンタルの2着に追い込んでいるが、このレースも後方を気分良く追走する展開に恵まれたものである。
したがって、好走には余程の前潰れの展開に恵まれる必要があることを考えると、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父ブラックタイド 母プティプランセス 母の父キングカメハメハ
Hail to Reason4×7は遺伝効果が疑問。母の血が新しくバランスを崩してしまった。Northern Dancer5×5・6・6・8は中間断絶で影響力は弱くなるが血を集めるうえでは有効。主導はAlmahmoud5・7×7・8・8で、これにSir Gayload6×7の系列ぐるみがスピード・スタミナを補給。ただ主導の明確性はいまひとつで、血の結びつきもやや弱さがあるため瞬発力勝負には不安を残す。一方、少ないクロス馬でシンプルにまとめられている。きっちり仕上がった際に意外性を示す中距離ランナー

 

 

ジューンテイク

<前走>京都新聞杯1着

ダービーを視野に入れたG2にしてはかなり低調なメンバー構成と、やや内側が有利な馬場で好位のインをロスなく走る展開に恵まれたものであり、レース内容としての価値は高くない。一方、4走前の朝日杯FSでは4着しているが、前に厳しい展開であがりがかかってくれたことに助けられたもので着順ほどの価値はない

したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父キズナ 母アドマイヤサブリナ 母の父シンボリクリスエス

サンデーサインレス3×3は中間断絶だが、血を集めるうえでは有効。主導はNorthern Dancerクロスを伴うLyphard5×4と、Hail to Reason5×5・5・8の系列ぐるみ。Princequilloがスタミナを補給。シンプルさに欠けるためムラな面を見せることは想定されるが、スピード・スタミナのバランスは整っている。開花後は平均ペースの芝でしぶとい末脚を発揮する中距離ランナー

 

 

ダノンデサイル

<前走>皐月賞除外 京成杯1着:

皐月賞は残念ながら除外となった。2走前には京成杯を制している。若干内側が有利ながらほぼフラットな馬場で、スローペースで先行勢が上位を独占する中で好位を追走する展開と弱いメンバー構成に恵まれたものでレース内容としての価値は高くない。また内容的には2着のアーバンシックの方が上である。
したがって、当馬に高い評価は不要である。
 

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<配合>父エピファネイア 母トップデサイル 母の父Congrats

Seattle Slew5×4は単一のため影響力は弱く、主導はRoberto4×5の系列ぐるみ。シンプルさに欠けることや、母内の米系比率が高くなっていることなどから、硬い馬場での瞬発力不足は不安材料。とはいえ、スピード・スタミナのバランスは良く、父内Kris S.への血の集合力も備わり、好調期に意外なしぶとさを発揮する可能性を秘める中距離ランナー

 

 

サンライズジパング

<前走>皐月賞9着

内枠から中団やや前めでレースを進めるも、直線では伸びを欠いて見所がなかった。2走前の若駒Sでは2着に1馬身以上の差をつけて勝利しているが、重馬場で力の要る状態が助けになったのとメンバー的にも少頭数で低調なメンバーに恵まれたものでリステッド勝ちというほどの価値はない

したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父キズナ 母サイマー 母の父Zoffany

Halo4×5・6は中間断絶だが、血を集めるうえでは有効。主導はNorthern Dancer5・6×6・6・7・8・8の系列ぐるみ。これにSecretariat5×7がスピードを補給。母内に世代後退が見られバランスが崩れたことは安定味に欠ける要因。父内のStorm Catの生かし方はよく、好調期に力の要る芝やダートの中距離で意外性を発揮する可能性がある

 

 

サトノエピック

<前走>ユニコーンステークス2着:

好位の外めからレースを進めるも、勝ったラムジェットに4角で先に出られて2馬身半の差をつけられてしまった。ただし、これはダートでの話。3走前にダートへ路線変更してから3連続連対である。一方、デビューから芝で3戦して未勝利であり、芝への適応という面では不安を抱えたままである。

したがって、芝の一線級が集結する中ではスピード不足を露呈することは確実であり、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父キタサンブラック 母ランドオーバーシー 母の父Bellamy Road

Honest Pleasure5×6は中間断絶だが血を集める効果はある。主導はTurn-toクロスを伴うHail to Reason5×6・8。全体的に血の世代が新しいが、Nearcoを核とした流れには個性がある。クラスが上がった際の決め手にやや不安を残すものの、開花後は芝・ダートを問わず中距離戦で安定した走りを見せる可能性を秘める

 

 

サンライズアース(抽選対象)

<前走>皐月賞12着

中団の外めからレースを進めたが直線入り口で外によれてしまって立て直したが伸びきれず見るべきものはなかった。一方、2走前のすみれSでは開幕週の馬場とスローペースを見越したデムーロの捲りで勝ち切っているがデムーロの好判断に依るところが大きい。2着は次走で京都新聞杯を制するジューンテイクで、3馬身離れた3着はメリオーレム。この馬はプリンシパルSの2着馬でメリオーレムを秤にかけると、サンライズアース、ジューンテイク、ダノンエアズロックは現時点では差がないと見ることもできる。

したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父レイデオロ 母シャンドランジュ 母の父マンハッタンカフェ

主導はNorthern Dancerクロスを伴うNureyev5×3で、この主導の明確化がこの馬の長所。次いでHail to Reason6×5・6の系列ぐるみがスピード・スタミナを、Almahmoudがスピードを補給。父母間に不備はないが、父の母方に世代後退した部分があり影響が弱くなってバランスを崩した。そのため安定性に不安が残る。好調期にしぶとい末脚が期待できる中距離ランナー

 

 

ミスタージーティー(抽選対象)

<前走>皐月賞10着

好位のインを確保して、勝ち馬の内側を走るも直線では置かれてしまって完全に力負けであった。前走から自在性が出てきた点は良かったが見所がなかった。2走前の若葉Sを制しているが、少頭数でインの番手から僚馬を差しただけでレース内容としては価値は高くない

したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父ドゥラメンテ 母リッスン 母の父Sadler's Wells
世代の古い母方に対して、父方の世代が新しくNorthern Dancer6・6・6・8×3の遺伝効果が疑問。代わって主導はNative Dancerクロスを伴うRaise a Native5×4でAlmahmoudがスピードを、Hail to Reasonがスタミナを補給。スピードは確保されやすくなったが欧州系の血との連動性がいまひとつ。また父母間に不備はないものの影響度バランスを崩しており安定性に欠ける。父がディープインパクトだった姉タッチングスピーチや兄サトノルークスには及ばないが生きている血の質は高い。好調期にしぶとい走りが可能な中距離ランナー

 

日本ダービーの登録全馬を対象に事前検討してみた。

今週のポイントは以下のとおり。

①Cコース替わり

 オークスでは有利にならないが、ダービーでは「1枠有利」が顕著。その要因がこのCコース替わり。内枠、特に1枠には人気にかかわらず注意したい。

②メイショウタバルの単騎逃げ

 皐月賞で前を争った逃げ馬がすべて参戦しない状態で単騎逃げの可能性がある。

③皐月賞レコードの反動

 これはわからない。いろいろ言われているが、一番厳しいレースをして3着だったジャンタルマンタルがNHKマイルを圧勝していることを考えれば、反動があることを前提に予想をするのは個人的には賛成できない。

 

さて、1枠に入るのはどの馬か。枠が決まってからもう一度悩むことにしよう。