ステレンボッシュ、2冠なるか

 

2023年勝ち馬 リバティアイランド

 

牝馬3冠の第2弾オークス。距離が一気に延長となる馬が多いし、すべての馬が初距離になるが、例年ある程度の完成度があれば距離は克服できる。エントリーメンバーすべてを対象に事前検討してみたい。

<登録18頭:フルゲート18頭>

 全馬出走可能

 

ステレンボッシュ

<前走>桜花賞1着

ほぼフラットな馬場でモレイラが上手く内に入れてアスコリピチェーノを見ながら比較的ロスの少ないコース取りで中団を追走して、直線はばらけたところを外に出して早め先頭から押し切った強い内容。2着に1馬身近い差をつけており、3歳牝馬ではトップクラスの能力を見せつけた。なお、2走前の阪神JFではアスコリピチェーノに敗れてしまったが、直線でスムーズに前が開かずに内に外に進路を変えて仕掛けが遅れた分の差で負けて強しの内容であった。

したがって、牝馬クラシックにまったく縁のない戸崎に乗り替わるというのは不安がないわけではないが、本命級の高い評価を与えるべきである。

 

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<配合>父エピファネイア 母ブルークランズ 母の父ルーラーシップ

サンデーサイレンス4×4は中間断絶だが、血を集めるうえでは有効。主導はHail to Reason5・6・7・8×6の系列ぐるみ。次いでNorthern Dancerクロスを伴うNijinsky6×5・8で全体をリード。父の父方に軽微ながら遺伝に参加していない部分があり、母の父方の世代後退により影響力が弱まり、バランスを崩して安定性を欠く要因になっている。とはいえ、生きている血の質は高く、好調期には意外性を発揮する中距離ランナー

 

 

ライトバック

<前走>桜花賞3着

ほぼ最後方に近い位置で脚を溜めて、直線は大外を回ってただ一頭32秒台の末脚を繰り出して突っ込んできており、勝ったステレンボッシュと大きな差がないと見ることもできるが、勝ちに行って早め先頭で押し切ったステレンボッシュとは、着差以上の能力差があったと見るべきでもある。なお、3走前のアルテミスSではチェルヴィニアに完敗の4着に終わっているが、折り合いを欠いて内で詰まって能力を発揮できなかったもので力負けではない
したがって、能力的にはステレンボッシュにやや劣るものの、差しが届く展開や外差し有利なトラックバイアスが働く馬場になるようであれば高い評価を与えるべきである。
 

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<配合>父キズナ 母インザスポットライト 母の父Exceed and Excel

Halo4×6は単一クロスだが、血を集めるうえでは有効。主導はNorthern Dancer5・6×5・5・6の系列ぐるみ。Acropolis(=Alycidon)は5×8になって遺伝効果は疑問だが、その父Donatelloと母Auroraがともにクロスになってスタミナを補給している。父母間に不備はなく、父母の影響バランスも非常に良くまとめられている。開花を果たせば、安定した走りが期待できる平均ペース向きの中距離ランナー

 

 

スウィープフィート

<前走>桜花賞4着

ほぼ最後方に近い位置で脚を溜めて、直線は大外を回って追い込んだ。直線でライトバックに蓋をされてしまった分だけ届かなかったと見ればライトバックとはほぼ互角であるが、2走前から差が縮まっていない。一方、2走前のチューリップ賞では弱いメンバーに恵まれたとはいえ、差し切り勝ちを収めている。
したがって、外差しが届く展開になるようであれば、スウィープフィートがライトバックと一緒に追い込む可能性が高まるが、展開によっては脚を余す危険性があることも考慮しておくべきである。

 

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<配合>父スワーヴリチャード 母ビジュートウショウ 母の父ディープスカイ

サンデーサイレンス3×4は中間断絶だが血を集めるうえでは有効。前面でHail to Reason5・8×6、Mr. Prospector6×5の系列ぐるみ、Northern Dancerクロスを伴うLyphard5×5のクロスが派生して、主導の明確性や血の統一性を欠くことは瞬発力勝負に不安を残す。一方、父母間の影響バランスは比較的よく、開花後は芝・ダートを問わずマイルから中距離でしぶとい末脚発揮は可能

 

 

クイーンズウォーク

<前走>桜花賞8着

内枠を引いてしまったことで序盤から出して行かざるを得なかった形で直線は伸びを欠いて見せ場がなかった。一方、2走前のクイーンCでは内側が有利な馬場ながら外からまとめて差し切る強い内容で制しており、包まれない外寄りを気分良く走れたときだけ能力を発揮する可能性もある。
したがって、外枠を引いて気分良く走れそうな場合には巻き返しに注意を払うべきだが、配合的には陣営が早くから強調するほどオークス向きとは思われず過大評価は禁物である。

 

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<配合>父キズナ 母ウェイヴェルアベニュー 母の父Harlington

Halo4×6とNorthern Dancer5・6×6・6はともに中間断絶だが、血を集めるうえでは有効。Almahmoud、Native Dancerがスピードを補給。シンプルな異系配合で少ないクロス馬でまとめられたことから、母内に遺伝に関わっていない部分があるが大きな能力減要因にはならないとみられる。開花は早く、早期の仕上がりが見込めるマイラー

 


タガノエルピーダ

<前走>忘れな草賞1着

ほぼフラットな馬場で好位追走から2馬身半で力の違いを見せつけたが、かなり弱いメンバー構成と逃げ争いから大きく離れた4番手をポツンと気分良く追走する展開に恵まれたものである。一方、3走前には牡馬相手の朝日杯FSで3着に好走したあと、2走前のチューリップ賞では弱いメンバー構の中で好位追走しながら逃げたセキトバイーストを捕まえ切れず、後方からスウィープフィートに差されて1番人気を裏切り4着に敗れてしまっている。

したがって、好走するには内側が有利な馬場で内枠から楽に先行するなど展開の助けが必要と判断すべきである。

 

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<配合>父キズナ 母タガノレヴェントン 母の父キングカメハメハ

Northern Dancer5・6×5・6・6・8は中間断絶だが血を集めるうえでは有効。主導はAlmahmoudとHyperionの系列ぐるみで明確性ではやや不明確になるのは残念だがGainsboroughで血をまとめる流れの良さがこの馬の長所。父母内に不備はなく、影響度バランスも非常によくまとめられていて、開花を果たせば安定性のある一流の中距離ランナーに育つ可能性を秘めている

 

 

チェルヴィニア

<前走>桜花賞13着

ほぼフラットな馬場だったとはいえ、久々のレースで大外枠から終始外を回らされて直線でも不利を受けてのものであり、着順ほど悲観すべき内容ではない。一方、2走前のアルテミスSを楽勝しているが、その後の当レースの出走馬の走りを見ると、かなり弱いメンバー構成に恵まれたものであったと言わざるを得ない。また、「伝説の新馬戦」とも言われたデビュー戦も色あせた感も否めない。

したがって、叩き2走目の上がり目に期待できないわけではないが、気分良く先行できそうな場合にだけ巻き返しに注意を払えば充分である。

 

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<配合>父ハービンジャー 母チェッキーノ 母の父キングカメハメハ

主導はNorthern Dancer5・5・6・7×6・6・8の系列ぐるみ。これにHail to Reason - Turn-toがスピードを補給。父母間に大きな不備はなく、父の父Dansiliを強調しつつ、父母の影響バランスがよく整えられている。開花を果たせば、安定した堅実な走りが見込める芝の平均ペース向き中距離ランナー

 

 

アドマイヤベル

<前走>フローラステークス1着

桜花賞組など一線級不在の弱いメンバー構成に恵まれたことは確かだが、開幕週にもかかわらずほぼフラットな馬場で好位追走から抜け出して2着に1馬身の差をつけて力の違いを見せつけた。また、2走前のフリージア賞、3走前の百日草特別はレベルの高い2000mの牡馬との混合戦であり、勝ちきれないまでもそこそこの勝負をしていた。ただ、フリージア賞勝ち馬マーシャルポイントは青葉賞で13着、百日草特別の勝ち馬アーバンシックはレベルの高い皐月賞4着だが、2着のマーゴットソラーレはいまだ1勝馬であり、アーバンシックの皐月賞4着だけを見ての過大評価は禁物ある。

したがって、桜花賞組以外の、いわゆる別路線組の中ではある程度の評価を与えるべきではあるが、押さえ程度の評価を与えれば充分である。

 

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<配合>父スワーヴリチャード 母ベルアリュールⅡ 母の父Numerous

父の母方の血が新しく世代後退しているため、Mr. Prospector - Raise a NativeやNijinskyの遺伝効果は疑問。Riverman5×5、Kalamoun6×4はともに中間断絶で主導が不明確になったことは決め手に不安が残る。一方、少ないクロス馬で父母間に不備なくまとめられて、Kalamounへの血の集め方など良い点もあるが、欧米に血が入り混じって統一性に欠けており安定性や成長力には疑問が残る。比較的仕上がりは早く芝のマイルから中距離での意外性の発揮は可能

 

 

ミアネーロ

<前走>フラワーカップ1着

やや時計のかかる馬場ではあったがほぼフラットな馬場で、ほぼハロン12秒の平均ラップで決着したレースで5着までが0秒2差の大接戦だった上に、メンバーいずれもが1勝クラスを勝ち上がれておらず、低調なメンバー構成であった。その中で中団で折り合って直線で抜け出したものでレース内容としての価値は高くない
したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父ドゥラメンテ 母ミスエーニョ 母の父Pulpit

主導はMr. Prospector4×4の系列ぐるみ。この主導の明確性がこの配合の長所。HyperionとMahmoudをGainsboroughでまとめる父の血の流れの良さを活用した内容とはいえないが、Hail to Reason、Almahmoud、Buckpasser、Nijinskyなどがスピード・スタミナを補給。芝・ダート兼用資質が備わる。平均ペースのレースでしぶとい脚を使えるマイラー

 

 

コガネノソラ

<前走>スイートピーステークス1着

内外ほぼフラットな馬場ながら、比較的速い流れを中団の馬群から抜け出してニシノティアモを外からクビ差で差し切ったが、かなり低調なメンバー構成に恵まれた感は否めない。2着のニシノティアモは勝ちきれないまでもいつも力だけは出し切る馬でこの馬を秤にかけるとわかりやすい。ニシノティアモの2走前はミモザ賞で前が詰まってエセルフリーダの0.2秒差2着。3走前はフリージア賞でマーシャルポイントの5着で、2着は次走でフローラSを制するアドマイヤベルだったが0.1秒差だった。展開や馬場などに差があるのは当然ながら、ニシノティアモを基準とすると、アドマイヤベル、エセルフリーダ、コガネノソラがほぼ互角とみることもできる。
したがって、急激なメンバー強化を考慮すると、3連勝中とはいえども当馬に高い評価は不要である。
 

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<配合>父ゴールドシップ 母マイネヒメル 母の父ロージズインメイ

主導はHail to Reasonクロスを伴うHalo4×5・6で明確性を確保したのは長所。父母間に若干遺伝に関わらない部分があるが、影響度の小さいところで軽微とみることができる。父母の影響バランスは良好。一方、欧州系主体の父と米系主体の母の傾向が異なり、血の統一性に欠ける部分はあるが比較的少ないクロス馬でまとめている。芝でしぶとい走りが期待できるマイラー

 

 

サフィラ

<前走>クイーンカップ9着

内側が有利な馬場で、好位追走から伸びを欠いており見せ場すらなかった。但し、終始馬群の中で揉まれてやや窮屈なレースになった点は多少同情の余地はある。2走前の阪神JFでは4着に走っているが、1番人気を裏切ってのもので内容的にも上位とは差があった。また、3走前のアルテミスSでもチェルヴィニアに負けてしまっている。
したがって、間隔を空けて成長を促した陣営の意図は理解しても当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父ハーツクライ 母サロミナ 母の父Lomitas

主導はNorthern Dancer5×5・6の系列ぐるみ。母内ドイツ系の不備はマイナス材料で、安定味やクラスが上がった際の決め手は今一つ。とはいえ、主導の明確性や血の結合の良さを備え、比較的少ないクロス馬で父内のスピード・スタミナがまとめられた点は魅力。芝で早期から活躍が期待できる意外性のある中距離ランナー

 

 

ラヴァンダ

<前走>フローラステークス2着

開幕週にもかかわらずほぼフラットな馬場だったが、好位のイン追走から内をロスなく突いたが、クリスマスパレードに外から寄られユキワリザクラの進路が狭くなったが体を当てられて進路が狭くなっており、単純にインを抜けてくる展開に恵まれたわけではない。ただ、レース内容としての価値は高くない。また、2走前のチューリップ賞では後方待機で勝ったスウィープフィートの前でレースを進めたが、4角で外から勝ち馬に蓋をされ、直線では2度に亘って前が詰まる不利によるもので着順ほど内容は悪くない

したがって、フローラS勝ちのアドマイヤベルとは互角の評価をすべきだが、押さえ程度の評価を与えれば充分である。

 

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<配合>父シルバーステート 母ゴッドパイレーツ 母の父ベーカバド

主導はRoberto4×5の系列ぐるみ。この主導の明確性は長所。LyphardとBustedが

スタミナを、Sir Ivorがスピード・スタミナを補給。父母間に不備はないが、母の父方がやや世代後退して影響力が弱くなってバランスを崩した。牝馬にしては重厚感のある配合で仕上げに手間取る可能性がある。開花後は、芝で長くいい脚を使える中距離ランナー

 

 

エセルフリーダ

<前走>ミモザ賞(1勝クラス)1着

ほぼフラットな馬場であったが、馬場の影響がほとんどない少頭数の弱いメンバー構成と、2着ニシノティアモが直線で前が詰まっての掛けの遅れに恵まれただけで、レース内容としての価値は低い。そのニシノティアモとの比較からアドマイヤベル、エセルフリーダ、コガネノソラがほぼ互角とみることもできる。

したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父キタサンブラック 母デルマオギン 母の父ハービンジャー

サンデーサイレンス3×4は単一クロスだが血を集めるうえでは有効。Lyphard5・5×6とノーザンテースト5×5がともに系列ぐるみで並んで主導がやや不明確になった。父母間に不備はないが、母の父ハービンジャーの世代後退でHail to Reasonがクロスにならないなど影響バランスをやや崩した。とはいえ、血の結合力はありうまくまとめられている。開花を果たせば芝で安定した走りが見込める中距離ランナー

 

 

ランスオブクイーン

<前走>未勝利(2000m)1着

ほぼフラットな馬場で、10頭立てを好位追走から直線だけ外に出して2着に2馬身半の差をつけており、未勝利では力の違いを見せつけた。2着のサラトガチップスは2走前に後の青葉賞勝ち馬シュガークンと0.2秒差で2着しており、あながち見下したものでもない。

したがって、常識的には未勝利を勝ったばかりで厳しいと考えられるが、比較からは好走の可能性がないわけではない

 

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<配合>父タリスマニック 母マイプラーナ 母の父マンハッタンカフェ

主導はHalo5×4の系列ぐるみ。この明確化がこの馬の長所。さらにNorthern DancerとRaise a Nativeがスピードを、Hoist the Flagがスタミナを補給。父母間に不備はなく、父の母方を強調しつつ影響バランスも非常に良好である。スピード・スタミナのバランスも良く、地味な種牡馬でマイナーな配合ではあるが、開花を果たせば一流の中距離ランナーに育つ可能性がある

(修正)父母間の不備を見落とし

①父母間に不備はなく → 父母ともに遺伝に参加しない部分があり、瞬発力勝負には不安を残す。

②一流の中距離ランナーに育つ可能性がある → 平均ペース向き芝ダート兼用の中距離ランナー

 

 

ホーエリート

<前走>フラワーカップ2着

やや時計のかかる馬場ではあったがほぼフラットな馬場で、ほぼハロン12秒の平均ラップで決着したレースで5着までが0秒2差の大接戦だった上に、メンバーいずれもが1勝クラスを勝ち上がれておらず、低調なメンバー構成であった。その中で勝ったミアネーロとほぼ同じ位置から直線で抜け出したもので、さらにこちらは勝ち馬に競り負けていてレース内容としての価値は高くない
したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父ルーラーシップ 母ゴールデンハープ 母の父ステイゴールド

主導はノーザンテースト4×5の系列ぐるみ。これにNijinskyがスタミナを補給。全体を通じて大きな不備を生じず、父母の影響度バランスも非常に良くまとめられた点が見どころ。一方、硬い馬場での瞬発力は今一つ。開花後は平均ペースや少し時計を要する芝でしぶとい末脚発揮が期待できる中距離ランナー

 

 

ショウナンマヌエラ

<前走>桜花賞17着

ほぼフラットな馬場だったとはいえ、楽に逃げを打ちながら簡単に止まってしまっており、完全な力負けであった。また、4走前に新潟2歳Sではアスコリピチェーノの2着の実績があるが、超スローペースを逃げる展開に恵まれたものであり、レース内容としての価値はかなり低い
したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父ジャスタウェイ 母ダイアゴナルクロス 母の父シンボリクリスエス

サンデーサイレンス3×4は単一クロスで血を集めるうえでは有効。主導はNorthern Dancer-Nearcticの系列ぐるみ。ただ、父の配合上必ずといっていいほど主導の位置に問題が起きる。強調された母の母方スカーレットリボンや父の母方Wild Againのスピードが活用されているが、クロス馬の位置がちぐはぐでクラスが上がった際の瞬発力勝負には不安があり決め手は今一つ。芝・ダート兼用でマイルから中距離でしぶとさを発揮する可能性はある

 


サンセットビュー

<前走>フローラステークス9着

開幕週にもかかわらずほぼフラットな馬場だったが、中団からレースを進めてそのまま流れ込んだだけというような内容で見所がなかった。2走前のクイーンCでは内側が有利な馬場で内枠からロスのない競馬をしても6着どまりであった。

したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父ドゥラメンテ 母ゴーイントゥザウインドウ 母の父Tapit

主導はMr. Prospector4×5・5・6の系列ぐるみ。次いでNijinsky7×5・7の系列ぐるみ。Nashuaがスタミナを補給。主導の明確さは確保できているが、位置に問題を残していて瞬発力勝負には不安が残る。父方の欧州系の血はほとんどクロスにならず、母方の米系の血だけが生きた形でも不備は生じず、逆に比較的シンプルな形になった。父母の影響バランスも良好。芝ダート兼用で平均ペース向きのマイラー

 

 

パレハ

<前走>忘れな草賞6着

ほぼフラットな馬場で逃げを打ったものの競り込まれてしまったので同情の余地はあるが負け過ぎである。また、2走前に未勝利を勝ち上がっているが、弱いメンバー構成とやや内側が有利な馬場で楽に逃げる展開に恵まれたものでレース内容としての価値は高くない

したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父サトノクラウン 母アルマミーア 母の父ディープインパクト

Haloクロスは7×4、Lyphardは8×5で遺伝効果は疑問。Northern Dancer5・6×5・6は中間断絶だが血を集めるうえでは有効。一方、6代目にRaise a Native、Sir Ivor、Crepelloなどのクロスが並び主導が不明確になって、欧米の異なる種類の血が入り混じって血の統一性に欠けるため、瞬発力勝負には不安が残る。父母間に不備はなく、影響バランスは良好。好調期に意外性を発揮する可能性はある

 

 

ヴィントシュティレ

<前走>牝馬未勝利(2000m)1着

東京開幕週ながらもほぼフラットな馬場ではあったが、強引にハイペースでハナを切るとそのまま押し切った。あがりが37.5秒もかかっても差しが届かない弱いメンバーに恵まれたものでレース内容的には価値は高くない

したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

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<配合>父モーリス 母ピュアブリーゼ 母の父Monsun

主導はNorthern Dancerクロスを伴うSadler's wells4×5で、この主導の明確化が長所。次いでLyphard5×6。Hail to ReasonとLalunがスピードとスタミナを補給。父母間に不備はないが、母の父方のドイツ系の血がまったくクロスにならず影響バランスを崩しており、走りにムラが出る可能性がある。また硬い芝への適応にも不安がある。時計のかかる芝の中距離で意外性を発揮する可能性はある

 

かなりの長編になったが、オークスへの出走登録全馬の事前検討をしてみた。

今週のポイントは以下のとおり

①桜花賞組vs別路線組

 桜花賞組が有利な様相を呈しているが、別路線組に食い込む余地はないか。

②ほぼフラットな馬場

 Bコース替わりの先週でも内外ほぼフラットな馬場状態。例年どおり枠の有利不利が発生しにくいと予想される。

③逃げ馬はいる

 多くの馬が初距離で、一気に延長するのでペースは速くならないだろうが、逃げたい馬はいる。たぶん馬券に関わることはないだろうが、展開のカギを握っている。

 

ゆっくりと枠順確定を待ちたい。といっても枠順では展開は変わらないと思うので、ポイントは馬の並びになりそう。

 

こんなクソ長い文を最後まで読んでいただきありがとうございました。