荒れない気がするが
京都記念
かつては中山記念とともに天皇賞同様、年2回開催されていた伝統の一戦。施行時期や条件が時代とともに変わってきて、G1大阪杯の前哨戦の意味合いも実際には路線が多様化して、昨年のドウデュースのようにこのレースから海外というローテもありうる状況。牡馬が圧倒的に優位なレースだが、84年に年1回施行になってから牝馬が勝ったのはたったの4回。ブエナビスタ、クロノジェネシス、ラヴズオンリーユーのG1馬に並んで、ライスシャワー、ナイスネイチャらG1級の男馬をレコードタイムで負かしてこのレースを勝ったのはワコーチカコ(写真)。マルゼンスキーの肌にリヴリアというのは、マイヨジョンヌと同じで好きな配合だった。今年の牝馬はどうか。
データ的には伝統の一戦だけあって、条件戦やオープン特別からの馬は通用していない。格重視。重賞を走っている馬なら前走は負けていても気にしなくていい。12頭立てなのであまりデータは気にしなくていいと思う。
京都記念 出馬表
<上位拮抗>
◎⑤ベラジオオペラ
○③プラダリア
▲⑨ルージュエヴァイユ
△⑪マテンロウレオ
△⑫アフリカンゴールド
馬場状態:良馬場(京都は先週と同じCコースで2週目。事前検討でも書いたとおり先週は確かに力の要る馬場で、Cコース替わりの週でありながら内側を各馬が避けていたように荒れている。けれども、外差し馬場というところまでは行っていない。さらにきさらぎ賞はレースレコード。サトノダイヤモンドの勝ち時計よりも0.1秒速かった。人気薄の2・3着馬は3・4角のコーナリングで外を回っていない。土曜日の朝時点では晴れの良馬場でクッション値は9.1と標準値。土曜日のレースを見たところではほぼフラット、といっても外回りはメイン1鞍だけ。全体の時計も例年ほどの冬らしさはなく、この時期としてはやや軽め。ほぼフラットな、例年の京都よりはやや軽めの馬場とみておく。)
展開:行けるだけ行くしかない①バビットがいい枠を引いた。行っても止まるだろうが、大外枠を引いてしまった⑫アフリカンゴールドとしては迷惑な話。前が速くなる可能性が少し出てきた。ただ、どちらにしても前の残り目は薄い。少し速めの流れなら完全な実力勝負だろう。
本命は⑤ベラジオオペラ。前走は+20kgの馬体重で、古馬と同斤量でボッケリーニを降して勝っており、あがり目を考えるとこの馬が一番だろう。力の要る馬場になっても苦にしないので、馬場が多少重くなっても問題ない。この馬から。
相手には③プラダリア。京都大賞典の勝利が内側有利の馬場だったことを考えると、過大評価はしたくないが、昨年のこのレースも外を回っての3着なので、ボッケリーニを秤にかければベラジオオペラとは互角。
3番手は⑨ルージュエヴァイユ。前走のエリ女は内枠だけで決まったレースで内側有利の馬場のメリットを最大限生かしたもの。事前検討で書いたように、G1で2着というほどの価値はない。ただ、このメンバーだと2走前・3走前でもきっちり2着を確保している堅実さは魅力。
押さえに⑪マテンロウレオ。前走、前々走は着順ほど負けてはいない、というのは事前検討で書いたとおり。昨年2着でこのメンバーなら充分好走できるはずだが、枠が外過ぎるイメージ。それでもうまくロスを押さえてノリが御せればチャンスはあるはず。
最後に⑫アフリカンゴールド。マイペースの単騎逃げはできなそうだが、内側が有利な馬場になって、ハナが切れれば。好走にはかなり条件が付くと思うが、一昨年の覇者なので。
かなり固そうなのでやらないのが正解なのかもしれない。
共同通信杯
最後に共同通信杯。このレースも当たらないのは東京新聞同様に冠会社が嫌いなためかもしれない。でも、トキノミノル記念である。
本命は⑨ジャンタルマンタル
完成度で一歩リード。競馬が上手な馬なので川田がしっかり乗れば問題なし。ただ配合的にはダートか時計のかかる芝の方がいい。
相手には④ミスタージーティー
前走矢作師に大目玉を食らった瑠星が今度はちゃんと乗るだろう。広い東京でこの頭数なら詰まることもないだろう。
あとは押さえで
⑥エコロヴァルツ
前走は嵌った感が強いので派手な見た目ほど価値はないと思っている。なので押さえまで。
①ベラジオボンド
⑧ジャスティンミラノ
新馬勝ちの2頭はともにしっかりした配合。
ベラジオボンドは主導の明確性がはっきりしなくてジリっぽさを出す危険性はあるが、血の質は高く、結合力は良好なので安定性はありそう。
ジャスティンミラノはNorthern Dancer主導の明確性を備え、Sir Ivorの系列ぐるみがスピード・スタミナを補給して血の結びつきも良い。
両馬とも配合だけなら一流の中距離馬になりうるだけの良さを持っている。
両レース共に配当が厳しくなるだろう。やらなきゃよかったって結果にならないことを祈る。
GOOD LUCK!