ベラジオオペラ、重賞連勝なるか

 

2023年勝ち馬 ドウデュース

 

冬場の時期だけに例年多頭数にはならないことが多いレースだが、フルゲートにはかなり足りない登録になった。エントリー全馬の前走を中心に事前検討してみたい。

<登録12頭:フルゲート18頭>

 全馬出走可能

 

ベラジオオペラ

<前走>チャレンジカップ1着

阪神開幕週ながら若干内側有利かほぼフラットな少し時計のかかる馬場で、スタートを決めて内に入ってガイアフォースをマークするようにぴったり真後ろにつけて、直線ではしぶとく伸びて勝ち切った。当時3歳馬ながら古馬と同斤量で勝利したことに価値がある。また、2走前のダービーでは内をロスなく回る展開に恵まれたことは確かだが、勝ち馬とはタイム差なしの4着で走っており、世代のトップクラスの1頭と見ることができる。

したがって、明け4歳牡馬のレベルには疑問が残るが、古馬でG2以下ならば常に上位争いをしているボッケリーニを前走で降していることと今回のメンバー構成を考え併せれば、本命級の高い評価を与えるべきである。

 

ルージュエヴァイユ

<前走>エリザベス女王杯2着

内側が有利な馬場で、内枠が上位を独占する中でのロスのない位置取りから競馬ができたこととG1にしてはレベルの低いメンバー構成に恵まれたものであり、G1で2着というほどの価値はない。一方、2走前の府中牝馬S、3走前のエプソムCではともに2着に好走しており、安定して力を発揮できるようになってきている。

したがって、重賞未勝利馬にG1で後塵を拝したことはエリ女のレベルの低さを物語るが、今回の強力とは言えないメンバー構成を考慮すると、それなりの高い評価を与えるべきである。

 

プラダリア

<前走>有馬記念14着

ほぼフラットな軽い馬場で、先行したタイトルホルダー、スターズオンアースがそれぞれ3・2着に残る展開で3番手追走という展開に恵まれながら、勝ったドウデュースから1秒離された完全な力負けであった。一方、2走前の京都大賞典では内めの3番手から押し切って久々の重賞勝ちを収めている。これは京都開幕週の内側有利な馬場でインの3番手の絶好位を追走する展開に恵まれたもので、レース内容的にはG2勝ちというほど価値は高くない。また、昨年のこのレースでは休み明けのドウデュースに3馬身半以上の差をつけられて完敗しているが3着は確保している。

したがって、京都大賞典でボッケリーニを降していることと今回のG1級の実力馬不在のメンバー構成を考慮すれば、相応の高い評価を与えるべきである。

 

マテンロウレオ

<前走>中山金杯7着

Cコース替わりで内側有利なトラックバイアスが働いたうえに、例年よりも硬くて軽い時計の出やすい馬場で、さらに58.5kgの斤量で出遅れてしまった。後方待機から直線で末脚を伸ばすも脚を余した形。また、この馬は実績が示すとおり、関東圏ではなぜか好走歴がない。2走前のチャレンジCでは外枠から終始外を回らせて直線で差を詰めるも複勝圏まで迫れなかった。ただ、金杯は勝ち馬から0.4秒差、チャレンジCは0.3秒差で着順ほど負けてはいない。一方、内枠を引いてロスのない競馬をした昨年の京都記念では直線しぶとく伸びて2着を確保しているし、大阪杯でも4着と好走している。

したがって、当馬にもそれなりの高い評価を与えるべきで、内側の枠を引いた場合は特に注意すべきである。

 

ブレイヴロッカー

<前走>オリオンステークス1着

若干内側が有利の馬場で、ロスなく内で脚をためる展開に恵まれたものであり、レース内容としての価値は高くない。また、2走前に2勝クラスを勝ち上がっているが、条件クラスは2000mを超えるとレベルが下がって、勝ち上がった鳴滝特別も敗れた馬が1頭も勝ち上がっておらず、レベルの低いメンバーに恵まれたものと見ることができる。

したがって、2連勝中の好調さを考慮に入れても押さえ程度の評価を与えれば充分である。

 

アフリカンゴールド

<前走>ステイヤーズステークス11着

やや内側が有利な馬場で、先手を取れなかった展開と距離が長すぎたことを考え併せると度外視可能な面もある。当馬は一昨年の京都記念を制しており、昨年の京都大賞典でも内側有利の馬場の助けがあったのも確かだが、0.2秒差の5着に粘り込んでおり、マイペースの逃げに持ち込めれば力は発揮できる

したがって、内側が有利の馬場で楽にハナを切れるような展開になるようであれば、残り目にも多少の注意を払うべきである。

 

シュヴァリエローズ

<前走>白富士ステークス9着

東京開幕週の軽くて内側有利な馬場で、ややスローに近い平均ペースを後方のインでレースを進めるも伸びを欠いた。すぐ前にいたロードデルレイが勝っていることをみても負けすぎの感は否めない。また、オープン入り以降は15戦未勝利で、ローカルのオープン特別2着が最高である。

したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

ラヴェル

<前走>秋華賞11着:(東京新聞杯除外)

 内外ほぼフラットな馬場で、3番手あたりの好位を追走しながら伸びを欠いており、完全に力負けであった。一方、3走前のオークスではリバティアイランドにこそ離されたが2着に粘り込んだかと思わせる好走があった。ただ、これは好位のインを気分良く追走する展開に恵まれたものであって、内容的には価値があまり高くない

したがって、リバティアイランド以外はレベルがあまり高くない明け4歳牝馬世代を考慮にいれると、当馬に高い評価は不要である。

 

ジェットモーション

<前走>ステイヤーズステークス16着

馬場の問題以前に、最後方のままでの敗戦はまったく見どころがなかった。また、オープン入り後は13戦して重賞どころかオープン特別ですら馬券圏内に入れていない。

したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

プラチナトレジャー

<前走>甲斐路ステークス(3勝クラス)1着

ほぼフラットな馬場で、前半の1000mを59秒を切る比較的速い流れを中団で脚を溜め、直線は外から差し切った。レースだけ見れば見事な決め手を発揮したと見えなくもないが、レースが流れて差し馬に有利に働いたことと3勝クラスを勝ち上がれない手薄なメンバーに恵まれたものである。この馬自身も3勝クラスを勝ち上がるのに8戦を要した。

したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

ナイママ

<前走>日経新春杯7着

ハンデ戦で53kgと斤量に恵まれて、内側有利の馬場でインをついてのものであり、レース内容としては着順以上に価値が低い。また、中央転入以降は北海道開催の洋芝のオープン特別で2回3着があるだけで、重賞ではまったく通用していない。

したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

バビット

<前走>東海ステークス16着

初のダート戦で逃げるも3角で早くも失速して最下位に沈んだ。結果的にダートが合わなかったので度外視可能ではある。ただ、未勝利から4連勝でセントライト記念を制して以降、勝利はおろか複勝圏内で走ったこともない。残念だが完全にピークを過ぎたと言わざるを得ない。

したがって、当馬に高い評価は不要である。

 

登録全馬を対象に事前検討してみた。

今週のポイントは以下のとおり。

今年の冬の京都の馬場は例年より軽い

 確かに力の要る馬場で、Cコース替わりの週でありながら内側を各馬が避けていたように荒れている。けれども、外差し馬場というところまでは行っていない。さらにきさらぎ賞はレースレコード。サトノダイヤモンドの勝ち時計よりも0.1秒速かった。人気薄の2・3着馬は3・4角のコーナリングで外を回っていない。馬場の話ではないが、あれを大外を回して差し切ったビザンチンドリームはかなり強い。

 

京都の馬場についての仮説

 ・力は要るが例年よりも軽い。

 ・内外あまり差がない。コース替わり後でもフラットな馬場状態。

 ・直線だけは内側が悪いが見た目ほどではない。

       下矢印

 外に振り(振られ)すぎると、脚を余す危険性がある。

 

さて、どうなりますか。枠順決定を待ちましょう。

とはいえ、少頭数で枠順などあまり関係なかったりしててへぺろ