オヤとは? | MiSTANBULのルンルン♪トルコ日記

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トルコ雑貨屋MiSTANBUL店主が書く、
トルコ・日本・オーストラリア・その他の国でのルンルン生活日記。


トルコ雑貨屋で頻繁に「オヤ」という言葉を耳にしますが、オヤって本当のところは何を指すのでしょう?

MiSTANBULのオヤ卸のおばちゃんによると、オヤとは即ちスカーフの周囲にあしらわれている飾りのことを呼び、外国人が一般的に「レース編み」と思っているのは後付けされた訳とのことです。

つまりスカーフの縁取りとしてレースの代わりにスパンコールや天然石が縫い付けてあってもそれはオヤである、ということになるのです。

ということはスカーフの周囲にあしらわれていないレース編みはオヤではない、ということに?イヤリング、ネックレス、テーブルセンター等のレース編みをオヤと呼ぶのは間違いだってこと?

厳密に言うと間違いなのかもしれませんが、もう世界中に「オヤ」という名前で知られてしまったトルコレース編みです。今更違う呼び方をし直すのも大変です。今後もオヤで行きましょう。

トルコレース編みには色々な種類があり、編み方によって表情も様々です。

   

一番知られているのは、イーネオヤ(igne oya)。イーネとはトルコ語で針の意味で、その名のとおり、縫い針を使って編んでいく、ニードルレースです。テーブルセンターのような平たい2次元のものは他の国のニードルレースでも見かけますが・・・

 

こうした立体的な編み方をするのはトルコレース特有の物です。その繊細さに魅せられて、イーネオヤファンは世界中に存在しています。

それから、トゥーオヤ(tig oya)。これはかぎ針編みのことです。かぎ編み針は他の国でもよくありますが、トルコの物は輪にかけて芸が細かいと感じます。織りが繊細で美しい。

 

ボンジュックオヤ、というオヤもあります。ビーズがスカーフの周りにあしらわれたものです。ちなみにナザールボンジュウのボンジュウはボンジュックに語源があります。

  
 
あまり知名度が高くありませんが、フィルケテオヤ、通称ヘアピンオヤという技法も存在しています。U字型のヘアピンのような道具を使って編んでいきます。他の技法に比べ、柔らかい雰囲気があります。

 



編み方や技術は人それぞれです。オヤのそのほとんどが家庭の主婦による手作り品なので、時々珍しいオヤが手に入っても、それと同じ物にお目にかかれることは少ないです。それによってそのオヤに希少価値が生まれ、コレクターによって高い値段で買い取られていくこともあります。それがヴィンテージ物になると尚更ですよ。






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