管轄外の警察署からの電話が済んだ後。
管轄する刑事さんからの聞き取りが待っていた。
聞き取りをしている間、自宅内の写真を撮らせてくださいとのことだった。
刑事ドラマで見るような光景そのものだった。
撮影するのは女性の方。
各部屋、扉や引き出しの中、全てをカメラに収めていった。
聞き取りの内容は捜索願を出す際に交番で話したことの繰り返しだった。
交番でも、管轄外の警察署からの電話でも、管轄する刑事さんの聞き取りも、同じことを何度も何度も聞かれ説明した。
どれだけ探しても遺書らしきものは家の中にはなかった。
これから色々調査をし、事件性があるかどうか調べるのでそれが終わるまでは遺体の引き取りは出来ないという事だった。
1週間くらいはかかるとのことだった。
車についてはそのままにしておけないのでレッカーしますので後日レッカー代を請求いたします。
調査が終わり次第、遺体の引き取りになるので葬儀社さんに連絡して遺体搬送の旨を伝えておいてください。
調査結果など詳しい事につきましては遺体引き渡しの際にご説明いたします。
夫の行方が分からなくなってから2日が経っていた
何が何だかよくわからないまま。
ただ待つしかなかった。