函館旅行 6 黛弘人(まゆずみ・ひろと)劇場 競馬はギャンブルを越えた人間ドラマです | 趣味こそすべて

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函館競馬第2レースのパドックで事件が起きました。

 

ジョッキーが登場してサラブレッドに騎乗してレースに向かいます。

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ルメールがいますね。

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ペコリと会釈して馬に向かいます。

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1レースで勝利した横山武。笑顔です。連勝を狙っているのでしょうね。

 

ここで大アクシデントが発生。

 

酒井ジョッキーが騎乗した馬から振り落とされて落馬しました。そして偶然にも馬が跳ね上げた足が酒井のお腹に直撃。

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本来、馬は臆病でジョッキーが落馬したとしても踏みつける事はないといいますが、運悪く跳ね上げた足が酒井の腹部に直撃してしまいました。

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動けない酒井。

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まったく動けない酒井。馬に蹴られているから当然とはいえ・・・・。

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緊急事態発生。パドックの空気が凍り付きます。

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先程まで笑顔をみせていた横山武も浮かない顔になりました。それより酒井は大丈夫か?

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3分ほどたってなんとか状態を上げた酒井。ただとてもじゃないけど馬に騎乗できる状態じゃない。

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担架で運ばれる酒井。パドックにいたみなさんは静かに見守る事しかできなかった。

 

これで出走取消になるのかな?って思っていました。

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ただサンシャワーという馬はずっと騎手を待っているようでグルグル歩いています。

 

そして代役が決定したようです。

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黛弘人ジョッキーに変更となるようです。黛はまゆずみって呼びます、かおるじゃないよ。

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黛、大変な代役です。ツライ役割です。正直、12頭中11番人気の馬で、パドックでジョッキーを振り落とすような気性の荒い未勝利馬です。勝てる確率はほぼ0%ですよ。それに偶然とは思うのですがジョッキーを蹴っ飛ばして、ジョッキーは担架で運ばれています。

 

絶対に騎乗したくはずですよ、常識的に考えたら。

 

絶対にやりたくない仕事だよ。

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なぜ黛が代役になったのかはわかりませんが、お金のためじゃ絶対にない。

 

黛と酒井の関係、厩舎との関係、いろいろあるとは思うのですが、それだけじゃ乗れないよ。

 

黛が『男気』を出したとしか思えなかった。

 

黛が他の馬に遅れてスタート地点に行こうと思ったら

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サンシャワーが動こうとしません。まったく動こうとしないので黛が下馬します。

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サンシャワー『わしゃ動かん。走りとうないんや』

 

作戦を変更してコースに入ってから騎乗するようになりました。

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黛、本当に頭が下がるよ。

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なんとか騎乗できました。

 

スタート地点に行き、ゲートに入りスタートしました。1頭が出遅れます。勿論、黛が騎乗しているサンシャワーです。

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最後の直線に入ってきました。1頭だけ完全に遅れています。勿論、サンシャワー。

 

ただここからの黛の姿は感動的でした。

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どう考えても敗北が決まっているサンシャワーを必死で追っているんです。なんとか走らせようとしています。もう勝負はついているんですが、最後まで必死に馬を走らせる姿に心から感動しました。

 

結果はサンシャワーは11着。どう考えても大敗ですが、結果だけでは語れないレースでした。

 

競馬をギャンブルとしかみれない人っているじゃないですか。でも走っているのは馬と人間なんです。ドラマがありました。

 

急な代役で、厳しすぎる環境、そして結果も出せなかったかもしれません、でも黛さん、ナイスファイトでした。

 

その黛ですが、9レースに報われます。

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午後からは大雨となった函館競馬場。

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土砂降りのなか走る馬、そして騎手はちょっと可哀想でした。

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函館9レース、8頭のレースで7番人気の馬を2着にした黛。

 

『競馬の神様が黛の奮闘をみていた』

 

ツライ役目をマジメに取り組んだ人間が報われないなんておかしい。

 

ボクはこのレースで複勝、三連複が的中したのですが、それよりも黛の第2レースでの頑張りが報われた事の方が嬉しかったです。

 

 

 

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