オスカーのしっぽ -4ページ目

オスカーのしっぽ

日記・覚書・走り書き

更衣室で友人が私に言った。


「○○ちゃんの胸って、ありそうで、なさそうな物だよね。」


「・・・・」

実家にオスのゴールデンレトリバーがいる。


とってもかわいい。

そして、私の言うことは聞いてくれない。


彼は、愛情表現が上手なので、皆にかわいがられる。


おとなしいし、大きくて、ムクムクしている。 

生きたぬいぐるみだ。


私がたまに帰ると、それはもう熱烈大歓迎!


大きな体を摺り寄せてあまえてくる。

ペット飼っている人ってこれがいいんだろうなぁ。

そうか、よしよし、お姉ちゃんが遊んであげるよーなんて ちょっといい気分。


でも、一週間も経つと、


「え、まだいるの? まだ帰らないの?」


って顔になり、私がそばにいっても確実にしっぽの振りが悪くなってくる。

なんて奴。 手を抜くんじゃない! 今度はいつ帰ってくるかわからないんだから!


そんなこと言っても、彼にはわからないけど。。。


誰か、ペットの言葉翻訳機なんて売り出したら、少々高くても、飛ぶように売れると思うんだけど。

私も、たいしてありもしない貯金はたいて買っちゃうかもね。


彼は、ゴールデンレトリバーだが、日本に多いタイプの赤茶の毛並みではない。

クリーム色の毛並みをしている。 

それに、天然パーマ。

小太りなので、顔はチャウチャウのようだし (耳が違うけど)

足が短いので歩く姿はブタのようである。


母が散歩につれだすと、


「まあ、かわいらしい。」 とか 「おりこうさんねぇ。」 (おとなしいから)

 と知らない人からも声をかけてもらえる。 

自分のペットを褒められて悪い気のする飼い主はいない。


しかし、会話の最後に決まって、


「あのー」 (少し不思議そうな顔で) 

「ところで、そちらは何犬でしょうか。」 と聞かれるらしい。


「さあ。なんでしょうねぇ。私にも分かりません。」 と答える母。


母は、「血統書つきのゴールデンなのに。 誰も分からない。 失礼な。」 っと ご立腹。


うーん。 お母さん気持ちは分かるけど、血統書はこの際、あんまり関係ないかもねぇ。

だって、犬好きの人ならともかく、そうでない人には分かりにくいよ。


「ぶーちゃん」 っと母。 


だめだよ、そんなこと言ったら、それが名前だって思っちゃうよ。。。



でも、彼は何を言われても、いつもにこにこ笑っている。


やっぱりペットの言葉翻訳機なんてないほうが、いいのかもしれない。

お互いの為に。

何年か前、当時の彼が日本へやって来た。

両親の前ではキスをしないという条件付きで実家に滞在した。

彼の滞在中のある日の午後、母が洗濯物をたたんでいた。

「あー、手伝うよ。」 と私。 中から彼の下着を見つける。

「それ、お姉ちゃんの?」

「へっ?」 「彼のだけど。。。」

もしかして、これ、私のだって思ったの?

母は途端に、こぼれるように笑い出した。

「そーだよねー。 やぁ お姉ちゃんも年なのか、こだわらなくなっちゃったのかなぁって。 こんなに、よれよれの・・・・・」

もう、母は笑いすぎて言葉が声になっていない。

取り上げた彼の下着は、はき古した 『ショッキングピンクのトラ柄のパンツ』 だった。

ひどいよ、お母さん。

いくらなんだって、私がこんな、よれよれのパンツはく訳ないじゃない! 

娘が少しトウが立ってるとはいえ。

「あーほらでも、男物にしては、前に開くところがないから。 お姉ちゃんのかなぁ? でもねぇ。」 となんとか涙目で言い訳をする母。

たしかにそうね。 日本人の男の人だったら穿く、色と柄ではないしね。。。。

母につられて、笑いが止まらなくなった。

パンツの持ち主は、そんな会話があったことなど知らず、楽しく日本の生活を満喫していた。