昨年末から多種多様な業界の方々と話をしていて感じたこと。
マネジメントということの誤った理解で損している会社が意外に多いということ。
最大の勘違いはリーダーとマネージャーの役割の違いですが今回はそれは脇に置いといて。。。
皆さん個々では有能な方ですが、人の管理をするだけで短期で結果を出そうとしていて、自らが空回りをしているようです。
メンバーが思った通りに動いてくれなくて結果が出ずに悩んでいる・・・と。
そもそも人が思った通りに動いてくれないことは前提にしておかねばいけません。
人は管理さえすれば動くと勘違いしているとどつぼにはまります。
かくいう自分もマネジメントということを始めてやった時はどつぼにはまりました。(笑)
その時は何でだろう?と悩みましたが、結論、自分の思い通りにという考えが障壁になるということに気がつきました。
本人が自分で動こうとする環境は人それぞれで自分の考えと同じとは限らないと。
管理者として予算管理(これは純粋に管理)をする以外では、メンバーが最大限のパフォーマンスを発揮できる環境創り、(何かと)動きやすくするための調整やフォロー、そして実態に即したフレキシブルな柔軟な判断と対応と管理以外の面で動かないとマネージャー個人の能力以上の結果も出ないし、人も育たないものです。
やる気を出してもらい、フォローアップをしていけば大概はそれなりの結果には繋がるものです。
そもそものやることが間違っていたら結果は出ませんが、それは現場の問題ではなく経営とマネジメントの問題。
但し、基本は時間は掛かることも前提にし、結果を出すことを焦らないことです。
たとえ上から「どうなっているんだ。さっさと結果を出せ!」と詰められたとしても、マネージャーのラインで止めておかないと出るべき結果すら出なくなります。
根性論で中長期的な結果は出ません。(心身ともに疲れ果てるので)
環境創りにおいてやるべきことが何かを考える際に、自分のチームメンバーの顔を一人一人思い浮かべながら考えることが重要です。
それによりマネージャーとしての役割も変わります。
今のやり方が正しいのかどうかも検証できますし、軸がぶれません。
また、チームは掛け算なので一人でも0だとチーム力は0。
抜けているところは誰かがフォローする必要があり負荷がその人に掛かるるので、極力抜けないように人員を配置することも重要。
時には隙間に落ちた雑務は全て引き取ってやるくらいの立ち位置でメンバー負荷を軽減することに動くことが結果的にチーム力向上に繋がります。
世にあるマネジメント本は確かに正しいことは書いてありますが、目指すところや業容、実際のチーム構成もメンバーの性格や想いも千差万別、自分のスキルや性格まで勘案すると、本に書いてある成功事例とは条件が異なるのですから、そのままやってもうまくいかない可能性が高いことは直ぐにわかることです。
本に書いてある通りにやっても・・・そりゃそうです。
参考程度にしておくべきです。
そして、チームが変わればやり方も変わる。
だから最初からうまくいかなくて当たり前と考え、3ヶ月から半年くらいのサイクルでやりながら最適解を見つけていけばよいだけで、悩む必要は全くないということです。
こうすることで無責任なようで(組織のなかでは無責任と言われることもありますw)、結果的に責任ある対応になると思います。
直ぐには理解されないので焦る人もいるかと思いますが、5年後、10年後にあのときのマネージャーはこういうことを言いたかったのか、やりたかったのかということを関わった人が一人でも理解をしてくれればそれはひとつのマネジメントの成果ではないでしょうか。
自分がマネジメントする役割を担うときはそういう中長期的な視点での考え方でやっています。
まぁ、まず理解されないので冷や飯喰らうことも多いですが、基本マイペースで自分を信じて軸はぶらさないので大して気にしていなかったりします。
少しは気にしていますけどね。(笑)
マネジメントとは仕事を通じてその人の人生の一部にかかわるということなので、少なからずその関わった人の役に立つことを一つでもお伝えしていくことが、これまで諸先輩方から教わったことであり、社会への還元のひとつなのだと思っています。