集中治療室からお父さんが出てくる
そう知らせを受けたのは手術から一日経ってから
想像以上の回復力だった
嬉しくて出てくるのを楽しみにしていた
でも、出てきたお父さんは
笑顔がなかった
喋ることもできなかった
目が虚ろだった
冗談が大好きで
いつも私を笑わせてくれてた
あのお父さんとは別人のようだった
「こっちにこられてよかったね」
といっても、無表情で少し首を動かす程度だった
私の心の中のなにかが壊れていく気がした
手に触れて
「私、お父さんの冗談好きだよ。また、冗談言ってね」
と言って、ベッドを去った。
涙が溢れそうだったから。
でも、泣くわけにはいかない。
心を塞いでしまったお父さん
どうすればいいのか考えていた
でも、わからなくて
時が経つのを待つことしかできなかった
私は弱い
そう感じた