( 中国の味付けにも慣れて来た夕食 )
ホテルのロビーで30分もかかり、少しいらついて部屋に入りました。パンダが売りの街だけあって、部屋の扉についている部屋番号を示す金属製のプレートはパンダの形をしていました。
部屋はきれいなもので、毎日テントで寝泊まりしていた身には天国のようにも思えた程でした。早速、洗面台で手を洗おうとして水道の蛇口をひねるとぐらぐらして配管が固定されちないのが分かりました。その上、水を少し勢いよく出すと水が配管から漏れて床が水で濡れてしまいました。こういう状態を夕食の時にKさんに話すと「中国ではごく普通のことです」と何回も訪れている経験者からコメントがありました。
シャワー室も見た目にはきれいに出来ていましたが、湯を出したらHさんの説明通りにシャワー室の外に湯が漏れ出て床が水浸しになっていました。
かように、中国では設備がいい加減というのは、田舎のホテルのことであって、成都のホテルでは全く問題のなかったことを記しておきます。
ホテルのチェックインに30分ほども掛かり夕食の時間が遅くなったので、Hさんは「荷物を部屋に入れたら直ぐに食堂に来て下さい」と説明をしました。ホテルに伝えた予定時刻を遅れていたのかも知れません。
3階の部屋には荷物だけを置いて、手を洗ってから直ぐに1階別館の食堂に行きました。
食事は体調も回復して少しは油物も食べられるようになったので、少しだけは食べました。そこにMさんとHさんが「食事の味はどうですか」と現われたので色々と質問をしました。
私は「明日の雅安のパンダセンターでは円が使えるのですか?」と質問すると「使えません」という回答でした。「もう元が無いので両替が必要です」ということと「お土産を買いたいのですが」という質問を投げました。
この時にツアーメンバーが考えていたことは、お土産をどの位買うかという事とオプションツアーの川劇(せんげき)を見に行くかどうかということでした。
「川劇というのは北京で行なわれている京劇(きょうげき)と同じで、四川省でおこなわれているので川劇というのです」とMさんが説明してくれて分かりました。ツアー前には全く情報が無かったので行くかどうか迷いましたが、折角ここまで来たので旅の記念に行こうと思いました。中国元で300元、日本円だと4900円というので圧倒的に元払いのほうが安いと分かりました。
日本には元を持って帰りたくなくというツアーメンバーの気持ちは同じで、両替は支払予定金額分だけきっちりとしたいと思いました。私はMさんに30元と早野さんに1元の借りがあったので、その分も返す必要があったので加算せねばならないと思っていました。
パンダセンターでお土産を買えば全て済むと思っていたのですが、円は使えないのでどれほどの元に両替すればよいのかという議論になりました。お土産はチョコレートとかクッキーの類だろうと思いましたが値段の想定がつきませんでした。
その時Mさんが「お土産のカタログがあります」と言ったので「じゃあ持ってきてください」と言うとバスの運転手が持っているので今は出せませんと正直に言うのでHさんが「Mさんは商売に慣れていないので・・・」という言い訳を言っていました。
カタログを貰えば商品を決めて値段が決められるので、両替する金額も確定できるのにというのがツアーメンバーの気持ちだっただろうと思いました。
この時Kさんが「パンダセンターの外にある店は値引してくれるのでしょう」と言ったのでHさんが「パンダセンター内は公共施設なので値引はあまりしませんが、外の店は出来るでしょう」と言ったので私は「でも、その品物の品質は分かりませんよね。変なお土産は持って帰りたくありません・・・」と意見みたいなもの言いをしてしまいました。
それを返してKさんは「どうせ表示価格の半値くらいで売ってくれるのでしょう?そういう値引の交渉が面白いのだよね」と反論していました。私は土産物で値段を値切ってもたいした金額でもないので時間が無駄であるという風にしか思えないので、それ以上の話はしませんでした。
Mさんは、お土産のカタログは明日の朝バスの車内で配りますと言ってから、お土産は5個買うと一個おまけしますといわれたので随分とサービスの良いことだと思いました。私はパンダのクッキーを買うくらいの気持ちしかなかったので、色々な土産を考えていた人よりも気楽でした。
Hさんは「それじゃ明日は先ずお土産を決めてから両替に行きましょう」と言って夕食は解散になりました。
ホテルの部屋に帰ると、登山で使用したダッフルバッグの荷物をスーツケースに移すという作業がありました。
汗の滲み込んだシャツやパンツを整理してスーツケーに入れました。老牛園子でサンダルが必要と言われていたので持参しましたが使わないのでここに置いていくことにしました。
たくさんのビニール袋も捨ててスーツケースを整理するときっちり収まる程度になりました。
四姑娘山の写真集と成都のホテルで買ったお土産のお茶も丁度きれいに収まり、後は手土産を買えば終わりというような状態にすると何だかすっきりして気持ちの整理がついたような気持ちになりました。
新四姑娘山荘で酷い下痢をして、6日間も体を洗っていなかったのでシャワー室が排水の悪いのも気にせずに頭から足までタオルでごしごし擦って垢を落としました。案の定、シャワーが終わってみると洗面室の床の一部に水が染み出していたので、Hさんのアドバイス通りフロアマットに水を吸わせてきれいにしました。
体を頭から足の先まで丁寧に洗うと気持ちよくなり、すっきりした気持ちでベッドに入りました。
もう何日も狭い寝袋生活に慣れていたせいか、大きなベッドのシーツは快適すぎて気持ちが良いと感じました。しかし1時間経過しても眠れず、水を飲んだりして眠ろうとしましたが寝付けず仕方なく持参した睡眠誘導剤を飲んだら漸く眠ることが出来ました。快適すぎる環境では眠れなかったのか枕が替わって眠れなかったのか不明でしたが、登山も終わってほっとして返って緊張感が増したのかと色々考えてしまいました。