もう1ヶ月以上前の話ですが、イギリス競馬でおもしろい事件がありました。
ジョッキーがレース中に他のジョッキーの鞭を奪い取ったそうです。
まあ、日本でも「前を開けろ~」とかジョッキーが叫ぶのはごく普通ですが、鞭を取り上げるななんて、前代未聞です。 ところが、調べてみると、1979年にあのレスター・ピゴット騎手がフランスで同様の事件を起こし、20日間の騎乗停止になったようです。
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ジェイソン・マキューン(Jason McKeown)騎手は、11月14日にチェルトナム競馬場のレースにおいて、前半で騎乗馬フーピー(Hoopy)が躓いたときに鞭を落とし、コース上の丘の頂上あたりで一か八かの作戦に出た。
マキューン騎手は、鞭さえあれば、この6歳馬はまだ能力を発揮できると確信し、残り3ハロンで脚色が衰えて下がってきたキングハラルド(King Harald)に騎乗するドナル・デヴェロー(Donal Devereux)騎手に並びかけ、同騎手の鞭を奪い取る行動に出た。
デヴェロー騎手は、自発的に鞭をマキューン騎手に渡したと言っているが、そういう風には見えなかった。
マキューン騎手は、「後方からでは、鞭が無ければどうにもならないことは分かっていました。 デヴェロー騎手は私の行動にショックを受けていましたが、彼には勝つ見込みはなかったと思います。 私は誰にも迷惑を掛けていません」と語った。
デヴェロー騎手は、「マキューン騎手は鞭を必要とし、私には勝ち目がなさそうでした。 私はキングハラルドをこれ以上無理に追うのを断念しようとしているところでした」と述べた。
マキューン騎手が鞭を使ったことで状況は一変し、奮起したフーピーはありそうもない位置から追い込んで、レース後半に疲れが見えたアレクサンダーザグレート(Alexanderthegreat)を3馬身1/2離して打ち負かし、優勝した。
マキューン騎手の行為について、チェルトナム競馬場の裁決委員はどちらかといえば同情的であり、不適切騎乗を理由に、わずか2日間の騎乗停止とした。
By Graham Dench
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