またまたクルマの話。
昨年のクルマの話題と言ったら、やっぱりGT-Rですね。 私もモーターショーで見ましたが、やはり見学者がひときわ多かったのも事実。
そんなGT-R、事故の写真が雑誌に載ったり、香港でグチャグチャになったGT-Rの写真がネットに流れたりと、変なところでも話題になります。
そんなGT-Rですが、自動車評論家の国沢氏のドイツでのレポートを転記します。
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300kmの世界を味わうためにドイツへ飛んだ!
開発責任者である水野さんが語るGT-Rに関しての「逸話」や「技術論」そして「凄さ」は書き切れないほどある。 当然ながら一度じゃ紹介出来ないため、機会ある毎にレポートしてみたい。 ということで、今回は開発責任者の水野さんの十八番である「300kmで走っているときに隣の人と普通に会話出来る」という点について。
こらもう試せばいいのだが、困ったことに300km出せる場所など無い。 日本で一番ストレートの長い富士スピードウェイさえ300kmにゃ届かず。 おそらく日産も「水野さんが言っている以上、試す機会を作らなくちゃイケナイ」と考えたのだろう。 自動車雑誌対象に速度無制限のアウトバーンで試乗会を行った。 私も『ベストカー』という雑誌のレポーターとして乗りに行ってきた次第。
果たして本当に300kmで会話出来るのか? 「こらぜひとも体験してみなければ!」とは全く思わない。 なんせ1秒間で80mも進む300kmという速度、さすがにスピード出し放題のアウトバーンを持ってしても日常的じゃありません。 無理して出したらアブないし。
交通量が多いというだけでなく、緩いカーブも230kmあたりを境にキツく感じるようになってくる。 ベンツやBMWが紳士協定としている250km(ここで速度リミッターを稼働させる)は、日本の180kmと同じく、安全性を考えれば妥当な速度かもしれない。
250kmはジョギングレベルに近い
前置きが長くなった。 GT-Rのハンドルを握ってアウトバーンを走っている、と思って欲しい。 国沢光宏、走り始めて5分で完全に驚いてしまった。 GT-Rの200kmは、普通のクルマの100kmと同じ「単なる通過点」という感じ。 リラックスして流している状態で速度計見たら「これで205kmなの?」、なんてイメージ。
NSXやセルシオレベルだと相当緊張する250kmも余裕のよっちゃん。 今までの日本車と全くレベル違うのだ。 ただ困ったことにアウトバーンじゃ顔が売れていないせいか、ベンツやBMWも避けてくれない。
いや、アクセルを踏んで逃げようとする輩までいる。 ポルシェに乗っていると面白いように道が空いていくのに……。 まぁバックミラーでGT-Rを見ると、アメリカ車に見えないこともない(カマロとかって車幅広く車高低い)。 少なくとも最高速310kmのクルマだとは思えないワな。
加えて試乗日のアウトバーン、平日ということも交通量多く、80kmで走っているトラックも多数。 なかなか思いきりアクセル踏むという状況に恵まれず。 それでも270km程度までは何度も試せた。 さすが270kmくらいになると「鬼のような安定性」みたいな雰囲気じゃなくなってくる。
サスペンションを一番ハードな『R』にしても接地感が薄くなり、ブレーキ掛けた時の左右バランスは微妙な差を感じ始めます。 200kmの余裕と明らかに違う。 もちろんこの速度域、ポルシェやフェラーリだって同じようにナーバス。 雪道を走るときのような繊細さが要求される。 それくらい300kmという速度は特殊なのだ。
チャンス到来、最高速アタックを敢行!
何度か270kmを出し、凄さに十分納得していたら、突如2kmほど先行車居ない直線が出てきた。 こらもう踏むっきゃないでしょう! 250kmからアクセル床まで踏み込む! 想像していたよりはるかに速度が乗っていく。
280kmあたりからジワジワという伸びになるも、先行車を視認しアクセル戻すことにした290kmまでイッキだった。 最高速である310kmは、あと30秒アクセル踏めていれば(距離にして3kmほど)確実に出たと思う。
おっと「300kmで隣の人と会話できるか」でありました。 290km出した時は隣に人が乗っていたのだ。 結論から書くと「あと10kmで会話出来なくなるような環境」ではありませんでした。 ごく普通の声量で速度読み上げ、「早いね~!」なんて話をしてましたから。
水野さんのGT-R話、凄すぎてみ~んなウソっぽいけれど、関係者に聞けば全部本当らしい。 疑り深い私も、最近90%くらい信じてます。
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