『雑草が教えてくれた日本文化史』
雑草学を専門とする農学博士、稲垣栄洋の著書です。
日本では、雑草魂という言葉がある。雑草は踏まれてもくじけないときの見本にされることも多い。
家紋に「かたばみ紋」と呼ばれるものがある。
カタバミは、草取りしても種子を撒き散らして増え続ける厄介な雑草。
この雑草の家紋が戦国武将の間で人気があった。
戦国武将にとって大切なことは、戦いに勝つことではなく、戦国の世をしぶとく生き抜くこと。
田んぼの雑草オモダカも戦国武将に人気だった。
米の大切な昔に、田んぼの雑草を縁起が良いという発想はすごい。
雑草はマイナスをプラスに変え、逆境を利用して自らの力に変える特性をもっている。
耕される場所に生える雑草は、耕されることで茎や根がズタズタに切り裂かれ、その結果、細かくなった断面から再び根を再生し、数を増やしてしまうのである。
日本人は地震や水害など天災のたびに立ち上がり再起を果たしてきました。
仏教が大陸から伝わりし時も、黒船が来た時も、
日本人は変化を受け入れることによって発展を遂げてきました。
いつもと変わらず、間もなく田植えが始まろうとしています。
農家さんを悩ませてきた雑草ですが、
今年ばかりは、
田んぼの雑草が変化を受け入れてきた日本人の雑草気質を今一度奮い立たせてくれるのではないかと心強く感じてしまいます。
味噌に欠かせない麹の原料となるお米。
輝く水面と風に揺れる青葉の風景だけは、こんな時も間違いなく全ての人に訪れる幸せですね。
届けて下さる農家さんに、これまで以上に感謝の気持ちがこみあげてきますね。
~stayhomeの時間~
少しだけお味噌のことを知る時間に頂戴できればと思い、
みそソムリエの本棚として、書籍からお味噌を見ていく記事を投稿させて頂いています。
よろしければお付き合いください♡