トラという名の女① | のほほんいこう

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トホホな日常をのほほ~んと綴りたくて始めたブログですが。娘2人の不登校や父の末期癌や母の大動脈解離などいろいろありました。40代から始めて今や還暦過ぎ。長い長い自分の記録になりました。ボケ防止だと思って書いてます。


いつか書こうと思っていた話です

年々ボケて上手く書けなくなっているけど、私にしか書けないと思うので下手なりに今のうちに。

長い話です。そのうちアメ限にするかも。10回まで続く予定です。

トラという名の女の話です。

トラは大正3年生まれ。

トラという名は、祖母が付けたそうで、強い名前にしないと丈夫に育たないからだとか。

子供が丈夫に育たないことも多い時代だったのだろう。

トラの母親も本人も嫌がっていたらしく、妹の名前が「ヒロミ」になったのは、祖母が亡くなってから生まれたからだと聞いた。


そんな名前のトラだったが、妹達と共に可愛がられて育ったらしい。


母親は後妻で、腹違いの兄を「継子イビリ」してイジメて、自分の生んだ娘たちばかりを可愛がったそうだ。


トラの実家はその兄が継いでいた。


姉妹はそれぞれに嫁いで家を出た。


トラも近隣の村に嫁ぎ、男の子を2人もうけた。

その子供たちがまだ幼い頃に、トラは嫁ぎ先を飛び出したという。

息子2人を残して。


姑と折り合いが悪かったとか、理由は憶測でしかないが、あの時代に離婚したのは、気性の荒さを物語っている。

幼い息子2人を置いて家を出るなど、私には考えられないが。


トラにはもっともっと、大変な過去があったのだ。

それは、トラが68歳で亡くなった1年後にわかる。

まだまだ誰も知らない話だった。


つづく。