令和5年(2023年)9月11日  第636回

高校の喜寿クラス会(A組49人中、既に物故者11人、所在不明2人、残り36人中、12人の出席だった) だから乾杯の挨拶で、→良くぞ、喜寿迄生き残った事を先ずは喜ぼう、と申し上げた。 同級生Y夫婦(奥さんは旧姓・A)がビンゴのセットを持ち込み、手作りのマスコット景品と「祝い・喜寿」の熨斗紙を付けた三個入りのお餅まで用意して来た。 感謝である。 また地元で評判の高い、パン屋さんのパン5つ、六個入りの饅頭パックをそれぞれに配り、更に今金男爵芋・10キロ入り箱がアトから届くという。 会費が随分高いナ、と思っていたがこれで納得である。 流石、Oの名幹事振りである! 更に欠席した富山市のMが会費の倍、東京のKが会費と同じ金額を送って来た。 また、出席していた旧姓・Yが会費の他に、会費と同じ額を御祝儀として差し出したから吃驚! 我がクラスは裕福な人で溢れている。 宴会の料理は食べ切れない程で、地元の女性が残った分を折箱に入れて持ち帰ったのは清々しい。 自分のステーキは、既に平らげていたMに提供した。 自分の料理は半分くらいしか食べられなかった。 ・・・帰宅してから、直前に体調不良で欠席したNを、同乗させてもらったSと会食に誘うと、酒は勘弁して昼食にしてくれ、という願望を受け入れて次週に決めた。 富山市のMに感謝のメールを入れると、本当に出たかったけど・・・と、無念のメールが戻って来た。 東京のKの携帯番号が判らないのでメール出来なかった。

 

 

3ツアー(日本、韓国、アジア)共催の試合が韓国で開催。 138人中、日本人は僅か29人。 道産子は片岡尚之、植竹勇太の2人。 ・・・2人とも予選落ち、彼らを含む予選落ち日本人は11人、残り18人、誰が上位に残るのか! ・・・最高位は中島敬太の3位(720万円)、9位・平田憲聖(280万円)、11位・石川遼(210万円)だった。

 

日本女子第27戦は、日本女子プロ選手権のメジャー戦、道産子は小祝さくら、菊池絵里香、内田ことこ、阿部未悠、宮崎美咲の5人。 ・・・小祝がトップで予選通過、宮澤が予選落ち。 ・・・最終日、首位で出た小祝だったが、today-1しか伸ばせず、2打差の神谷そら・20才がtoday-4と伸ばして逆転優勝、3,600万円を獲得した。 小祝は1,760万円。 神谷は今季初優勝に続いて2勝目がメジャーとは大物の予感が充分である。 小祝も初メジャーだっただけに悔しさ倍増であろう。 道産子は阿部28位、内田46位、菊池52位だった。 これで25勝2敗、快調である。

 

LPGAは、畑岡奈佐、笹生優花、渋野日向子、勝みなみ、西村優菜、野村敏京の6人。 ・・・勝と野村が予選落ち。 ・・・笹生が惜しくも5位(56千$)、畑岡16位(26千$)、渋野36位、西村41位に終った。

 

欧州ツアーは、アイルランドで、川村昌弘、星野陸也、比嘉一貴、久常涼の4人。 ・・・川村、久常が予選落ち。 ・・・星野が惜しくも7位(130千€)、比嘉は61位だった。 

 

 

 

町田そのこ「コンビニ兄弟③」(初出は2022年~23年月刊誌)

・・・①は第429回、②は第481回にUPされています。 先にご覧ください。 ここは年間100回位の頻度ですから、それをざっくり計算すると、①は凡そ2年前になります。

 

コンビニのテンダネス門司港の志波三彦店長はフェロモン出しっぱなしの人気者であり、コンビニ店ビルの三階から八階までの老人専門マンションの内、女性の住人はフアンクラブ迄あるほどだ。 その店長にぞっこんの、北九州市の男性アイドルユニット、8人の「Qーwik (クイック)」のメンバーの一人、采原或る(さいはらある)・22才が店内に入って来た。 彼の大フアンの店員・中尾光莉はマックス興奮状態である。 門司港の一日観光大使として活動が始まる直前である。 志波店長とフアンクラブのおば様たちは采原の会場へ出かけている。 高校生の息子がいるオバさんなのに、と同僚のアルバイト・廣瀬が呆れている。 そこにミツ店長の兄のツギ(二彦)もツナギ姿のままやって来た。 軽トラックのエアコンが壊れて代替車のバン(ワゴン車)である。 →エアコンが死んだ、熱風しか出ないから蒸し焼きにされるかと思った、と言いながらスポーツ飲料をがぶ飲みしている。 しかし、中尾の興奮が収まらず、菜原が去ったアトも夢心地で締まりが無く、廣瀬君から、→歯を食いしばって仕事して下さい、口元の筋肉、バカになってますよ、と何度も突っ込まれた。 →廣瀬君、辛辣、でも的確・・・と仕事モードに戻るのに必死だった。 ・・・夢のような日から10日が過ぎたアトもまだふわふわしていた。 知らずのうちに豪勢な晩ご飯を作ってしまい、息子の恒星からも、→母さん、どうしたんだ?と、心配されたがご馳走は嬉しそうだった。

 

休みの日なのに志波店長が現れた、途端にフードを被った男が店長の腕に抱きついた、→ああああ、あの!と叫びながらフードを脱ぐと、現れた顔は采原である。 中尾光莉は、→ぎゃ~! 采原或るクン、と悲鳴を上げた。 10日前には逢えなかったから感極まっているんだろう。 厄介な人である。 それにしても同姓の若い男をこんなにも執着させるなんて、なんというフェロモンなのだ。 独り冷静な廣瀬クンが、→向こうでやって下さい、営業妨害です、と店長以下をイートインに追いやるのだった。 →中尾さん、采原が絡むと人格崩壊してますけど・・・・と、呆れたように言う。 高木が遅くなると言うので中尾が残業していたが、そのお陰で采原と会えたのだった。 そこへ高木が出勤して来た、中尾は、しめた!とばかりに私服に着替えて化粧を直してイーストインコーナーへ一目散。 いた、采原或るクン、テーブルに店長と向き合って座りながら談笑している。 ツギがカウンター席でモリモリと食べている。 その横に中尾光莉が並んで買って来た紅茶とプチシューを取り出し、→今日はもうあがりだからちょっと食べて帰る、と言い訳する。 采原がツギを見て、→なんか、毛玉兄貴のような人ですね、と感心している。 光莉はギクッとした。 ネットで連載している自分の漫画「毛玉兄貴の野郎ライフ」は、店長の兄の「なんでも野郎」をモデルにしたモノなのだ。 それを憧れの采原も見ている! ドキドキが止まらない、惚れ直しちゃう! 漫画、もっと頑張らなくちゃ、と気合が入る。

 

数日後、ツギさんが借りていたバンに、「Q-wick 移動本屋さん」の文字が入って、助手席には采原或る君が乗っている。 中尾光莉が興奮して駆け寄ると、→この車で九州を廻って本を通じてフアンとお話をします、メンバー全員が交代で本を売ります、と声高く言う。 光莉は応援がてら8人全員のサインが入った写真集を購入した。 志波店長も出てきて、車の中を覗き込む、→凄いなァ、素晴らしい行動力だ、かっこイイ! それを聞いただけで采原は有頂天になっている。 光莉はつくづく実感した、あァ、イイ夏だった、と。

(ここ迄全3話224ページの内、第1話 推しが門司港を熱くする、68ページまで。 今回はここまで。 続きは又・・・)

 

(ここ迄、約3,000字)

 

令和5年9月11日(月)