令和7年9月8日(月)

俺の本棚~面白いッ書 第762回

欧州ツアーはアイルランドで。 中島敬太、桂川有人、川村昌弘の3人。 ・・・桂川だけが予選通過。 ・・56位に沈んだ。

 

日本男子は、山梨で。 台風の影響で三日間大会に短縮となった。 道産子は3人。 ・・全員、予選落ち。 22才・長野泰雅が初優勝。 天晴れ!

 

女子は千葉で。  台風の影響で2日間大会に短縮となった。 道産子の4人、政田夢乃、阿部未悠、内田ことこ、吉本ここね、全員が予選通過した。 ・・・20才・荒木優奈が初優勝。 天晴れ! 政田4位、阿部23位、吉本34位、内田63位だった。 ・・・男子も女子も若者が躍動! やはり、この辺が一番、力が出るのかなァ。

 

 

身体中に湿疹が出来て二年近い。 年4~5回通っているU内科の聴診器診察の時に、背中と胸・腹を診て、痒み止めのクリームを出しておきますかね、との言葉に甘えていたが、最近、処方箋薬だけじゃ足りなくて、街の薬屋から痒み止めを買っていた。 しかし、専門の皮膚科へ通って充分な薬を貰おう、と心に決めて予約して行った所が、ものすごく混んでいて10時半の予約だったのに、全て終ったのが13時近くだった。 二時間以上も掛かるなんて何のための予約だったのか! しかし、女医先生の丁寧な診察によれば、これは白癬菌です、と断言されて、採取された細胞の顕微鏡を見せられた。 もう、10年以上も前から足爪の水虫があって、街の薬屋のぬり薬でまかなっていたが、勿論、分厚くなった爪切りも儘ならならず、完治しないままだった。 これが原因だったのか、と直ぐ納得した。 一日2回、全身にぬりなさい、と厳命されてチューブ入り10本を処方され、一週間後の来院を予約させられた。 さあ、真面目に薬をぬるぞ! 背中は家内に頼むしかないが・・・ さて、一週間後が楽しみである。

それにしても専門医というのは心強いモノである。 お岩さん顔面は、確かに二週間で僅かなキズだけを残すだけになったし、今回も一発で白癬菌だと見抜いてくれた。 今後は医者嫌いにならずに、即、専門医の世話になろう。

 

文庫本2冊購入。 今野敏「雨水」(単行本は2024年)、阿部暁子「金融日蝕」(単行本は2022年)である。 阿部は初めての作家、さて、如何なものか? ・・・驚いた、39才の女流作家がこんな発想をするのか。 他の作品も読んでみたい。 しかし、最新作は単行本しかない。 別途、文庫本を探してみよう。 ・・・残念ながら新刊「カフネ」、1,870円しか見当たらない。 中古本も送料負担すると同じような価格になってしまう。 しばらく様子見である。

 

日ハム危うし。 SBにマジックが点灯し、ゲーム差も4となった。 この上はクライマックス戦で下剋上を狙っての優勝しか望めそうにないが、逆に、今回3連敗した、3位のオリックスに下剋上されるかも知れない。 そう思うほど、投手陣も打撃陣も力を落としている。 悔いのないフィナーレであってほしいが・・・。

 

 

 

西條奈加「わかれ縁 ~狸穴屋お始末日記」(単行本は2020年)

離縁の調停を得意とする公事宿(くじやど)「狸穴屋」、・・・5年もの間、浮気と借金を繰り返すふたつ年上の亭主・富次郎の元を飛び出した絵乃は、途中で男にぶつかって尻もちをついた。 その男は丁寧に甘味屋で手拭いを借りてくれて、絵乃は盥の水で泥を洗い流すことが出来た。 男はホッとして、→あっしは旅館の手代で椋郎と申しやす、何か、胸につかえているようですね、吐き出せば少しは楽になりやす、旅館ていうのはさまざまなお客様がいらっしゃる、世話をするのが手代の仕事、一番の大事は話を伺う事なんですよ、と申し出られて、その話の巧みさに、亭主の事を話す気になった。 悩みの種は亭主です、と内訳話を切り出した。 ・・・話を聞き終わると、椋郎は、よく5年も辛抱しなすった、情の深い良く出来た女房でさ、と褒め称えた。 そして、ご亭主と離縁したい、と仰いましたが、その覚悟はできていやすかい? 去り状はあっしらが取ってあげますよ、と公事宿の説明をされた。 公事とは訴訟の事で、殺人や盗みは「吟味物」で町奉行が取り締まる、それ以外の民事は「出入物」と呼ばれ、これに関わるのが「公事宿」だった。 椋郎が手代になっているのは、幕府が認めた株を持っている、「狸穴屋」という「公事宿」で、最も得意にしているのが離縁だった。 ただ、問題は手間賃と礼金で十両だという。 絵乃にはそんな大金はない、と断ると、ウチの主にお願いしてみましょう、と狸穴屋に連れていかれた。 50過ぎの女将・桐は、7回も離縁を繰り返している強者だった。 番頭の舞蔵は40過ぎ、このまま夫の長屋に帰れば、夫がこしらえた借金の二十両も、これからの三十両も掛かってくるんじゃありませんか?と諭してくれた。 女将の娘・奈津が、人手が足りないのだから、読み書きソロバンが出きるなら、この人を雇って、と応援してくれて「狸穴屋」への雇が決まった。 ・・・女将の桐が絵乃に命じたのは、直に、夫・富次郎に会って離縁状の書き出しを迫る事だった。 案の定、富次郎は、三行半など、絶対書かねェ、離れてなぞやるものかい、と迫る亭主を後ずさりしながら、絶対、アンタの顔など見たくもない!と絶叫したところで、椋郎と桐がのっそり入ってきた。 その後ろには長屋の連中が顔を連ねている。 女将は、→アンタが承知しなくても必ず離縁状を書かせてみせます。 お絵乃、これが成ったら十両が報奨金だよ、と力強く、背中に平手が飛んだ。

 

「狸穴屋」に来てから三日目、→日ノ本の最初の離婚は、イザナギ・イザナミだ、と桐女将は絵乃に教えている。 →この国をお造りになられた神様でさえ、離縁なされた、ましてや神に劣るあたしらが離縁を繰り返すのも道理さね、と7回離縁が言い訳がましく言う。 ・・・絵乃が椋郎と一緒に相談を受けたのは、白粉紅屋問屋「下田屋」の倅・弥惣吉・16才と、妹・帯・13才だった。 父と兄(二三蔵・28才、下田屋の跡継ぎ)が、母親の実家の借金で下田屋が難儀しているので、その借金から逃れる為に、母親の離縁を目論んでいるという。 母は何も知らず、二人の企みにも気付いていない。 此の儘では碌な手切れ金も貰えず、厄介払いされてしまう。 あんな情け知らずの父と兄とは一緒に居たくありません、二人は母親に付いていくので、生活が出来るような手切れ金を得たいのです、という訴えだった。 ・・・翌日、弟から話を聞かされた、と兄の二三蔵が訪ねて来た。 半年前に母方の父が大枚な借金を残して亡くなりました。 その借金取りがウチの店にも現れて、風体の悪い輩が荒い言動で金を返せ!と嫌がらせが始まりました。

(さて、これをどう解決させるのか、椋郎の助けを借りて、「狸穴屋」の手代に成れるのか、絵乃の奔走が始まる)

 

(ここまで、2,800字越え)

 

令和7年(2025)9月8日(月)