タイトル---我が国即今の内憂外患。第1298号 24.7.8(日)

 

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我が国即今の内憂外患は、最も国土の払底にその深き禍根を有する。国土の払底は、要するに明治以来世を挙って、教育が単なる知識と技術との習得に偏し、世渡りの方便と堕してしまった悪果である。

 その為に世の良心の権化と化して、己を忘れ、己を虚しうして、民衆の為に謀り、国家の為に策すべき国士がなくなって、官吏も議員も畢竟一身の計に汲々たる求田間舎の民と化し、治法はあっても、治人は無く、民衆をこの擾乱に陥れたというの外ない。之を救う捷径は何よりも為政者の覚醒、真の国士の出現にある。(安岡正篤著『王道の研究』自序より)

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 これは昭和7年10月15日丑の刻、著者の識した自序の一部で80年前の言葉ですが、更に年を重ねた今日、その傷は愈々深きを禁じえないのであります。

 文化の爛熟に比例して精神文化は廃れて行くということなのでしょうか。これの解決の方途は学問の奨励以外にはないでありましょう。平成の小さな寺小屋・暁の学問館が全国に広まらないのでしょうか。

 拙い歌を。

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学人は虚心坦懐なる精神 

          生命溢れた指導されよと 486

人間は学問せずば宿命に 

          学問修養知命立命 493

物事の部分と全体円満な 

          秩序調(ととの)う これ「礼」という 497

民族の精神高揚なかりせば 

          言語も文字も滅び行くなり 498

徳修め而して万人の模範 

          天下の儀表修己治人 500

学問館真正同士聚りて 

          学ぶ幸せこれ勝るものなし 510

天分を持ちて学びを怠らず 

          聖人孔子それゆえの人 512

俗悪の功利虚栄と我執とを 

          改め礼譲出でよ平成 516

尊徳の偉大さ知りて松陰の 

          卓越人生知る君ら果報 396

徳修め学をまなびて善の行 

          不善革む衆人の範 393


タイトル---政治家と学問。第1296号 24.7.6(金)

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 「政をなすの要は、ただ人を得るに在り。用いることその才にあらざれば、必ず治を致し難し。今、任用するところは、必ずすべからく徳行、学識をもって本となすべし。」『貞観政要』(学問の効用)

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『修身教授録』は人間社会は正直であり、どのような小説よりも面白いと書いています。同感です。7月12日号『週刊新潮』は、日本を悲惨な国にした「政治家」一覧として、顔は男の履歴書「〇〇」はなぜこんなに悪相なのか、と書いています。これを書いた記者は余程顔に自信がある方なのでしょう。

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拙歌を。

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(こころざし)観念空想これでなく 

          物事為すをこれ「志気」という 487

人相が異なるように人に無き 

          命を創るが運命の学 489

天下無事だが小人これ櫌(みだ)す 

          学問修養これ正す意義 490

人の命運命するか宿命に 

          堕するか学の修養次第 492

人間の科学哲学信仰は 

          人間化すが学問の意義 494

個人主義瀰漫し国家顧みる 

          者なし今ぞ学べ『大学』 501





タイトル---そのあまりの低能。第1292号 24.7.2(月)

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 週刊現代7月7日号に「閣議で私は見た 民主党政権「そのあまりの低能」という記事が掲載されています。当該週刊誌は分厚い頁で、女の子の裸が一杯綴じこんでいます。私は購入し自宅で綴じこんでいる金具を外して、自分が読みたい5、6枚を残しあとはすぐ屑籠へ入れることにしています。

 上の記事は元総務大臣・慶応大学教授 片山義博氏に緊急インタビューした記事であります。

 少しく引いてみます。

〈----「野田民主党に民主主義の素質はないんだな」、----執行部がまず官僚の言うことを受け入れ、それをそのまま党内に下ろすというプロセスになってしまっている。---野田さんは閣僚会議でいったん合意したことを、次の会議で平気で蒸し返すんです。なんなんだろう、この人は、と思いましたよ。〉

 とあります。

 場末の意見として、仕事がなくブラブラしている青年たちが多いので、それを何とかして欲しい、というのがお願いなのです。このまま放置したら、10年後は必ず暴動が起こると思います。その時は老人の私はいませんが。


 暁の学問館は今日で85回になりました。『修身教授録』は昨日で終り、今日からヒルティーの『幸福論』を学ぶことにしました。お求めになりお読みになりませんか、素晴らしい本です。拙歌を。

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ヒルティの『幸福論』は人生の 

       体験思索応ゆ答案 421

憂いなき人間生活ありえずと 

       憂いもちつつ身につける生活術 (じゅつ) 422

現実に対し透徹観察し 

       謙虚な人の地道体験 423

人間はいかなるものか人生は 

       必然的に人生の論 424

『幸福論』人生対しあたたかき 

       愛とかわらぬ希望の書なり 425

勤労はせずに働くまいとして 

       休息閑暇一般の傾向(ふう)  426

勤労と休息対立なりとせば 

       社会の病気不治というなり 427

人間に勤労喜びめざめさす 

       これ教育の正し地盤ぞ 428

本性の活動気まま変ずれば 

       容赦なき復讐ぞくるなり 429

課題成し遂げて睡眠日々食事 

       これ幸福な状態という 430

労働の権利なりとは仕事する 

       身体ともに満足を言う  431

二程子が『大学』作り後に朱子 

       中・論・孟と四書とするなり 432 

生まれ出で喜怒哀楽を友として

       全うしたし心行くまで (美鳳4)

謹みて学び行い人の世に

       精神鍛錬欣快の日々(誠玉11)




タイトル----国家の為に、風教の為に。第1290号 24.6.30(土)

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安岡正篤著『王道の研究』、新装版刊行によせての一部をご紹介致します。


「亂れた世に會ふも命、その匡救に努力せねばならぬそれも命であって、その為には身命を顧みずに努力せねばならぬが、同時にそういふ命に運り會はすのは自分の不運であり、不徳であると悲しみ愧づることも亦深い道徳的感情である。


 故に眞の改革者はその改革に誇ることなく、寧ろ何処か沈痛でなければならぬ。もしその道徳的感情に骨力が伴はなければ、終に伯夷叔斉となり、屈原となるであろう」 

 当時の日本は、明治以降の西欧文化、技術の習得に狂奔しており自ら疲労し頽廃していた。その結果東洋文化、思想の真髄を知ろうとせず、公私共に功利主義に走って社会は精神的混迷を深めていた。----」 


 このくだりに21.1.8日、今日は一入だ、と私のメモ書きあります。これは特に政治家に対してであります。

 今朝の学問館は9名で学びました。真の学問は社会人になってから学ばなければならないのです。高校までの勉強は、ホンの序の口いろはのいなのです。それが分からず、一人前の顔をしている方はお気の毒です。


拙歌を。

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学び舎で克己修身こつこつと 

       いつかなりたい置土産人 (誠玉9)

言霊に真の力を宿すには 

       言葉支える日々の充実 (翔翔5)

地を離れ夜空仰ぎて偲のは 

       ゆかりある人深く永久にと 385

けだし師に対する最高報恩は 

       師を超ゆ一路ほかになきなり 387

大業の成就のために一石の 

       捨石となれ別れ臨みて 388

甚だし孔子衰え久しきか 

       夢に周公見ざる淋しき 390

徳悟り道に叶いし進歩せば 

       私欲なくなり仁が形成 391

『大学』と『中庸』別種の書なるが 

       慎独修養道は同じぞ 394


 

タイトル---ねばりについて。第1285号 24.6.25(月)


 昨夜は南洲神社での勉強会に行って参りました。今日の修身教授録は、「ねばり」についてでした。一部引いてみます。

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〈ねばりという言葉には、いわば根気を生み出す呼吸とも言うべき趣があるようです。〉

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〔コメント〕 昨日は吹田市の方からブログへのコメントがありました。拙歌を。

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根気とは仕掛けた仕事投げ出さず 

     持ちこたえつつ持続すること


ねばりとはにじりにじって近寄りて 

      ねばり持つもの独特の色


礼儀とは敬の心と現れと 

   教えいただく師あり友あり(誠玉)


敬いの心持ちたく思うのに 

  自我が邪魔して情け無き日々(美鳳)


我が精神薄紙一重入れぬぞと 

      迫る態度ぞ敬の神髄(翔翔)