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「ゆめ・ひらひら」
散るために咲く花などない。と、
うそぶきつ、ふりむけば
かすみの空に、なみだひらひら
「ゆめ・ひらひら」

「夏の寓話」

~夏の終わりのハッケヨイ4


時は、来た。・・て、いうか・・

”きちゃった”感、満点なわけで・・。

と、いうのも、なぜかぼくが

トップバッターで。

「先鋒中の先鋒。

つまり、切り込み隊長だ。

たのんだぞ!」と、

あのカズヤさんにいわれーの。

オチとして準備してあったのは

対戦相手が、あの”しんきち”のおとうと。

・・・きいてないっす。

しかもでかいっす。こわいっす。


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「いや~ぁ、おとうとがいるとは・・。

情報不足だったなぁ。

あ、ちなみにあいつは8人兄弟で

もう子作りはおわりってことで

”とめきち”って名前だそうだ。」

・・カズヤさん、その”家族計画”的な

情報は・・・・いらないっす。


いつもは、お寺や神社が多く

”てらまち”とよばれる、

しずかなこのあたりも

・・今日は別世界だ!


広い児童公園のグランドには

鳶のおじさんたちが威勢のいい

掛け声で、丸太、合板を荒縄で締め、

特設の”桟敷席”をこしらえてゆく。


”砂かぶり”では酒宴が開かれ、

路上には露店が張り付き、

こどもらの六感をつく

甘いソースや焦げた醤油の

においのなか・・・


境内から、シコやテッポウを打つ

荒い息づかいと一緒に

「バッチーン!」と肉の塊が

ぶつかりあう音が響いてくる。


裸一貫「男の世界」だ。


土俵の土はひんやりしていた。

”とめきち”は、ぼくをみて

フッと笑ってみせた。

そりゃそうだ・・。

おそらく今の僕の姿は

”闘鶏場のまんなかに

迷い込んだやせたヒヨコ”って

とこなんだろうし・・。


トホホな気分でしきりをきったら

”とめ”はよそ見していた。

兄のしんきちを見ていたのだ。

「なんだ、こいつもびびって・・」

こわくなくなった。


子供も一度だけ、塩を取れる。

ふと,土俵下に目をやると、

じっちゃんが座ってるのが見えた。


「いちかばちか、ぶちかませ!

勇気を持って!」

そういってたっけな・・。


場内が湧いている。

”とめ”が山ほど塩をまいている。

気にせず、も一度じっちゃんを見た。


じっちゃんは下を向いていた。

「なんだよ、いねむりってかあ?」

ちがった。

じっちゃんは自分の手元を見ていた。

・・・・数珠をしていた。

「じっちゃん・・。」

そういやいってたな・・

”誰かの為の勇気”


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なにかがパチン!とはじけた。


目の前に真っ白な

   しきり線が見えた。


いよいよ最終話へ・・!

冬が始まっちゃうぞ!