脳内ノート

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「ねぇ、灰皿くん。」
「なぁに?メンヘラちゃん。」

「煙草、辞めないの?」
「そういうメンヘラちゃんこそ。」

「煙草なんて吸わないよ?」
「違う。リストカット。」

「灰皿くんが煙草辞めたら辞めるよ。」
「俺もメンヘラちゃんがリストカット辞めたら辞めるよ。」

「むぅ…。話が進まない。」
「じゃあさ、一緒に辞めようよ。
煙草代貯金して結婚式を挙げよう。」

「お、プロポーズですか。」
「嫌ですか?」

「一緒に頑張りましょ。」
「傷のない君にウエディングドレスを着せてあげる。」

「ねぇねぇ。灰皿くん?」
「なぁに?メンヘラちゃん。」

「私はリストカットを辞める。
灰皿くんは煙草を辞める。
そのお金で結婚式を挙げる。」
「そうだね。」

「灰皿くんの負担が大きすぎるよ。」
「彼氏とはそういうものですよ。」

「私も灰皿くんの為になにかしたい。」
「…俺の隣にいてよ。ずっと。離れないで。」

「いや、だからね…。」
「いーの。メンヘラちゃんがいれば俺は幸せなの。
どうしてもって言うなら結婚したら
家で掃除して、料理して、俺を迎えて。わかった?」

「むぅ…。わかった」
「よし、良い子だ。」



そんな会話をしたのがほんの三年前。
俺は煙草を辞めた。
メンヘラちゃんもリストカットを辞めた。
でも俺の隣にはメンヘラちゃんは居ない。
もちろん家で待ってなんかいない。
メンヘラちゃんは綺麗になった体で
きっとどこかで笑っている。
それだけで俺は幸せなんだ。きっと。



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会いに行きたい。
愛に生きたい。

貴方と生きたい。
貴方と逝きたい。

置いて行かないで。
老いていかないで。
置いて逝かないで。





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twitterの診断メーカーでのお題。
「夕方の駅」で登場人物が「見つめる」、「吐息」という単語を使ったお話を考えて下さい。で一文。



午後、四時半。
ホームから見える太陽は沈みかけていた。そんな時、僕は、君を見た。

君の少し色素の抜けた茶色い髪が風になびいた。その時に見えた君の横顔があまりに美しくて、僕は呼吸すらも忘れていた。
電車が来るまで数十分はあったはずなのにまるで時が止まっていたかのように君を見つけた格好のまま僕は止まっていた。ふと気がつくと、電車はもうこの駅に着いていた。

君はもう電車の中だった。
乗り遅れまいと車内へ急ぐ。
と、君のいた場所になにか、落ちていた。
君の、定期券だった。

これはチャンス、なのか?
僕は震える声を抑えて君に話し掛けた。

「これ…君のだよね?」

君が少し微笑んだ気がした。
その時、君から漏れた吐息を僕は一生忘れないだろう。
「やっと、拾ってくれたね」
君が少し悪戯っぽく笑う。僕は君の言葉が理解できなかった。
「君に拾って欲しくていつも落としてたのに、全然気付かないんだもん。お陰で駅員さんに顔を覚えられちゃったじゃない

二ヶ月も前から、私は君を見つめてたんだよ?」

僕は頭が真っ白にで何も言葉が出なかった。
気が付いたら僕の降りる駅だった。

「ここでしょ?君の降りる駅。じゃあ、また明日同じ時間に同じ場所で。」

窓から差し込む夕日で君の頬は赤く染まっていた。






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