私は三条奈摘(さんじょうなつみ)
今は大学3年で夫がいる。もちろん男のね。
まだ慣れないことも多いけどこれから慣れていくつもり。

「おーい。聴いてる??」
「え?」
「もー。また1人で思い出に浸ってぇ!あたしもいれろっ!!」

笑ってふざけ合ってる私たち。現在2人でお茶会中。
私の隣にいるその子は岡里夏美(おかざとなつみ)。「ナツミ」同士で大学で親友になった。

「ふふっ。」
「あーっ。バカにしたなぁっ!このーっ!」

なっちゃんは私の頭をグリグリしてくる。ちなみに私はナッチと呼ばれている

「してない、してないって。痛い痛い。」

笑いながらなっちゃんをなだめる。なっちゃんは元気な子で一緒にいて楽しい。
やっと落ち着いたなっちゃんが話しかけてきた。

「ってかさ。ナッチの中学高校時代ってどんなだったの?」

すごく真剣な顔で聞いてくるなっちゃん。しかし私は笑っている。昔の癖がまだ治らないみたい。

「気になる?」
「当たり前じゃん!」
「何がききたい?」
「んー。じゃぁ恋バナ!」
「え。・・・長いよ?」
「全っ然オッケー!!」
「じゃぁ。中学生からかな。あたしが――――


中学1年の時。
あたしはビアンになりかけていた。バイセクシュアルっていうのかな。
ビアンのことは確か小6に知った。
この頃が私の運命を一番かえたんだと思う。
中2の夏になって好きな人ができた。もちろん女の子。
その人は部活の先輩でとてもカッコよかった。
でも、数ヵ月後に彼氏がいることを知ってあっけなく終わったの。
それでも私はそんなにショックは受けなかった。自分でも不思議なくらいにね。
あの時はただの『憧れ』だったのかもしれない。たとえそうでなくてもその程度の気持ちだったって事なんだろうな。
冬になって、放課後にストーブが消されて、寒い中部活に行く用意をしてたらいきなり廊下から私の名前を呼ぶ人がいた。

「三条さーん。」

あの学校には『三条』という苗字の人はたくさんいて、私かどうかわからなかったけど一応見てみたら
クラスの男子の表屋拓馬(おもやたくま)って言う人が私に手招きをしていた。

「?」

よくわからないまま表屋のほうに近づいていく。

「なんか龍也が三条さん呼んでって言ってたから呼びに来た。」

龍也とはクラスメイトだった坂木龍也(さかきりゅうや)という男子のこと。

「え?なんで?」
「さぁ。知らない。とりあえず屋上の入り口前に行って。じゃっ。」

そう言って表屋は走って部活に行った。
少し表屋の口角が上がっていたような気がしてそれを気にしながら言われたとおりのところへ行った。
そこには坂木が立っていて何かを決意したように棒立ちしていた。

「あ。三条。」

坂木とは幼稚園からの幼馴染で仲は悪くなかった。

「こんなとこに呼び出してどうかした?」
「え。いや・・・。えと・・・。」

私と坂木の間に微妙な空気が流れる。

「あのさ・・・。」



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次回に続くっ!