何日分になるのだろうね。まぁ少ない講義もぼちぼち始まって、なかなか自分の勉強と言う括りで時間が取れない状態にはなってきているけれども、やったことはそれなりにつけていくという方向で。
とは言え、内容的には講義の復習が主になる。
他には、マクロが少し進んだのと、ゼミ指定のテキストを読み進めたこと。
というか、以前から欲しかった本を、少し遠くまで足を伸ばして買い求めてきたせいで、てか、読んだ所為で、勉強の時間を十分取れたかと言うと微妙と答えるしかない感じではある。まぁ息抜きと教養と考えるしかない。
「カオスの紡ぐ夢の中で」は読み終えた。筆者は私の好きな円城塔氏の院生時代の師ということで大変興味をそそられる内容であった。因みに、本書収録の「小説 進物史観」に登場する物語自動生成プログラムの一つ、円城塔李久が円城塔氏のペンネームの由来。
さて、進物史観に対する非常に個人的な(言い換えれば視野の狭い)感想は、全体でいえば「傑作」ではない。
私の評価としては、物語を主に前半と後半(或いはより厳密に日常会話部分と理論言及部分)に分けて、後者は高く評価するが、前者は私にはあわないと言ったところだろうか。
理論言及部分については、非常によいと思う。勿論、一定程度の読みにくさと難解さはあるが、私が特に苦もなく読み進めることができるくらいだから、可也平易に書かれていると言える。こういった理論の説明を物語りに組み込むのは実は意外と難しいが、本書は物語を崩すことなく、理論の挿入を行えていると感じる。
また、主に前半の日常会話部分だが、こちらはよく言えば時代を感じる。悪く言えば古臭い。とはいえ、これは20年近く前に書かれた著書であって、古いのは当然ではないかと思われるかもしれない。だが単にそれだけのことではない。古い本はその時代の文体で書かれているが、それを古臭いと感じることはさほどない。古典と同じである。そういう言い回しがあったのだと思うだけに止まる。しかし本書でいうと、どうもそれだけではなく、洗練されてなさのようなものを感じる。おそらく、口語と文語の違いである。もしかしたらこれは、20年前に書かれた大衆文学について私が詳しくないのが原因であるかもしれない。少なくとも、著者、金子氏に文学的才能がないかといわれれば、そんなことは全くなく、はっとさせられる一文も随所に見受けられるのだから。