Translator’s soliloquy -9ページ目

Translator’s soliloquy

翻訳家の独り言

折しも開催中の全米オープンテニスで、ラファエル・ナダルが3回戦敗退を喫した。ベスト16にも残れなかったということで、2005年以来の出来事だという。

しかし、最近の彼のプレーを見ていると、「まさか」という気はしない。少し前まで、強烈なスピンのかかった重くて高く弾む彼の打球に、誰もが手を焼いたものだった。今は、多くの選手が軽々と返球しているように見える。

「返球」されるだけならまだしもで、高い打点から発止と叩くカウンターパンチに手も足も出ない、といった状況。ナダルのボールに威力がなくなったのか、相手がこれを上回る対策を用意したのか、たぶん両方だろう。

ハッキリ言って、今のプレースタイルを続けていては、ナダルのトップ返り咲きは甚だ覚束ない。身内で固めたコーチ陣もそろそろ限界で、心を鬼にして外部からのアドバイスを容れるべきだろう。

以前は憎たらしいとしか思えなかったナダルのエグいプレーが、今では少し哀れを催すほどだ。彼のスタイルは好きではないが、一人の人間として尊敬している。負けて先にコートを去る相手を、起立して拍手で送る選手なんてほかにいないもの。

頑張れラファ!