芥川竜之介紀行文集 (岩波書店) その5 | ひろのブログ

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芥川竜之介紀行文集 (岩波書店) その5


芥川竜之介紀行文集 (岩波書店) その5となります。

にっこり


以下は、前回のブログ記事です。



芥川竜之介紀行文集 (岩波書店) その4

アメーバブログ記事より



芥川竜之介紀行文集 (岩波書店) その4 アメーバブログ記事 



『芥川竜之介紀行文集』 (岩波書店) を読了しました。
にっこり

感想を簡単に述べますと、芥川竜之介氏の知らない部分が新たに知ることが出来て新鮮でした。
中国🇨🇳の紀行文と言う事で、忌憚ないご意見が散見されます。
前半は日本国内の紀行文ですが、本書のメインは中国🇨🇳だと思います。
にっこり

中国の上海、杭州、北京を主に記述してあります。
その他、『江南游記』では、蘇州、揚州、南京へと紀行しています。

『長江游記』では、安徽省東南部の蕪湖(ウウフウ)、江西省北部の九江(キュウキャン)、九江の南にある廬山へと紀行しています。
にっこり

『江南游記』では、谷崎潤一郎氏も登ったという天平山、天平山の南方にある霊巌山(硯石山)へと紀行しています。
霊巌山へは道に迷い、道なき道を驢馬から降りて徒歩で登山。
そのうち雨となり、傘は驢馬と一緒に置いてきたので、ずぶ濡れとなり、ついには同行の島津氏と喧嘩になってしまいます。
凝視驚き

『江南游記』の最後に南京では、芥川竜之介氏の体調が勝れずに、著者は大袈裟な弱音を吐いておりますね。
凝視
『上海游記』でも、「五 病院」では、以下の通り入院しています。
驚き

本書81頁より
『私はその翌日から床に就いた。そうしてそのまた翌日から、里見さんの病院に入院した。病名は何でも乾性の肋膜炎とか云う事だった。』

芥川竜之介氏は、病気がちだった為か、中国🇨🇳の印象を痛烈に批判しております。
中には、弾けている表現もあります。

本書254頁より
『長江游記』の最終頁

『未来派の画家は大胆にも、古典的作品を破壊せよと云った。古典的作品を破壊する次手に、廬山もダイナマイトの火に吹き飛ばすが好い。…』
驚き無気力無気力無気力

本書は、
2017年8月18日 第1刷発行
2021年3月  5日    第2刷発行
となっております。

中国紀行の表現が過激なので、中国に忖度してなかなかに文庫本収録出来なかったのでは?と小生は個人的に推定しています。
凝視大あくび

ここからは、小生の備忘録となります。

中国紀行、中国を舞台とした小説•随筆など
小生が読んだ書籍を列記しておきます。
(読書録からの転記の為、1995年以降。)
(中国大陸の日中戦争など近年の戦記物は除く…)

① 街道をゆく19 中国・江南のみち 司馬遼太郎
② 街道をゆく20 中国・蜀と雲南のみち
③ 街道をゆく25 中国・閩のみち
④ 項羽と劉邦(上)
⑤ 項羽と劉邦(中)
⑥ 項羽と劉邦(下)
⑦ 人物 中国の歴史 長城とシルクロードと
⑧ 墨攻  酒見賢一
⑨ 密教の水源をみる 空海·中国·インド  松本清張
⑩ 聊斎志異(上) 蒲松齢
⑪ 聊斎志異(下) 蒲松齢
⑫ 佐藤春夫 中国見聞録 星/南方紀行  佐藤春夫
⑬ 封神演義(上) 安能務
⑭ 封神演義(中) 安能務
⑮ 封神演義(下) 安能務
⑯ 始皇帝 中華帝国の開祖 安能務
⑰ 孟嘗君と戦国時代 宮城谷昌光
⑱ 芥川竜之介紀行文集 芥川竜之介



今回はここまでです。
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