フォボス・グルントとは、ロシアが計画した火星とその衛星フォボスの探査計画です。フォボスの土壌試料を採取して地球へ回収すること (サンプルリターン) を主な目的とし、2011年11月9日にバイコヌール宇宙基地より打ち上げられましたが、地球周回軌道からの離脱に失敗しました。
探査機の地球への再突入は、2012年1月15日 21:00 UTC ± 18時間に見込まれています。最終落下地点は不明であり、予想される落下範囲は北緯51.4度から南緯51.4度の間と非常に広いので注意が必要です。
ネット上でフォボス・グルントのCGを見つけました。
結構長いので適当に飛ばしながら見てもらっても良いのですが一番最後に地球にカプセルを落とすシーンが笑えます。
ロシアらしく?ドスン!と地球に落としています(笑)
でも笑えないのが・・・
実はこの衛星は重量が13,500 kgもあり、地球軌道離脱のための噴射が出来なかったため、約8トン以上もの有害な非対称ジメチルヒドラジン (UDMH) と四酸化二窒素 (NTO) からなる推進剤が残されたままになっているそうです。 ただし、推進剤を搭載しているタンクが西側諸国でよく使われている高熱に耐えられるチタン製ではなく、アルミ合金製であるため、再突入時の早い段階でタンクが爆発・燃焼して燃え尽き、地上への影響はほとんどないとロシア側は説明しているのですが・・・
その一方で、ロシアはこの衛星の約200 キログラムの破片、20 - 30 個が燃え尽きずに地上に達することを認めています。 落下する最大のものはフォボスの土壌を地球に回収するための再突入カプセルで、重量は215kgあるそうでやっぱりドスンと落ちてきそうです・・・
相乗り衛星の蛍火1号(重量110kg)については、中国は有害物質に関する詳細情報を公開していないのも不気味です。