misapple*diary -36ページ目
真夜中に沢山の飛行機が飛び立ちました。
大国の男は
ある人物に電話をしました。
「いたしかたないでしょう。
お願いします。」
青年の熱心な説明もあり
人々の政府への不信感が
つのっていきました。
やがて
青年の意志に反して
いつしかそれは
怒りへと変わっていきました。
もう政府でもおさえられそうにありません。
大国の男は部下たちに命令し
娘を街から遠くはなれた屋敷に
閉じ込めてしまいました。
「出して!
計画を止めなくちゃ!」
しかし鉄格子の窓はどうやっても
開きそうにありません。
しかし大国の男は
手紙を読んで激怒したのです。
青年は娘に小国を案内しました。
娘は小国の美しさに目を奪われました。
「計画でかかる沢山の費用を
国民がこれから税金で払っていくことを条件に
大国と
わが国の政府が勝手にきめたことなのです。
国民は、
この先ずっと借金に苦しむことになります。
そうなるまえに
私はこの計画を止めたいのです。」
娘は青年のはなしを理解しました。
「わたし、父に手紙を書くわ。
賢い人だからきっと分かってくれるわ。」
ある日、
娘の前にひとりの青年が現れて言いました。
「この計画は間違っています。」
「なんですって?」
小国に最新の
巨大な製造プラントを造るのです。
仕事がふえて
人々の暮らしは豊かになるでしょう。
娘はとても満足でした。
娘は父親のプロジェクトのひとつに
参加したいと申し出ました。
男は猛反対しました。
「治安も悪い野蛮な国なのだぞ。」
「貧しい人々を救いたいのよ、お父様。」
娘は旅立ちました。
地球の裏側の小国に。
娘は
美しく賢く成長しました。

