地球の丸さを体感!日本列島球体模型(地図と測量の科学館) | 高橋みさ子のブログ

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茨城県つくば市にある国土地理院には、広い敷地の中に一般向けの学習施設「地図と測量の科学館」が設けられています。

地図と測量に特化した専門の学習館としては我が国唯一のもので、子供から大人まで分かりやすく楽しく学べるように色々と工夫がされています。

「地球ひろば」と呼ばれる屋外展示場には写真の「日本列島球体模型」が展示され、当科学館の目玉の一つとなっています。

地球儀の背後にある「日本列島球体模型」は、1/200,000の縮尺で日本列島を模型化したもので(地球儀のサークルで囲まれている部分がそれに相当)、丸い地球の表面に日本列島が反り返るように横たわっている様子が体感的に理解できます。




房総半島の北から南西方向を俯瞰したものです。

東京湾、関東平野、伊豆半島、日本アルプス、伊勢湾、紀伊半島が見えます。
四国は、徳島は見えますが西半分は地平線の向こうに隠れて見えないですね。
中国地方も見えません。

目線の高さがどれくらいの高度に相当するのか、少し計算してみたいと思います。

筆者の身長が150cmですので、仮に目の高さを140cmとします。
1.4m × 200,000 = 280,000m = 280km

この写真を撮る時は少ししゃがみましたので、おおよそですが200km上空と思し召し下さい。
国際宇宙ステーションの高度が約400kmですので、その半分ほどの高さということになります。
 



こちらは伊豆七島の南から北を俯瞰したものです。
こちらの写真は多分真っ直ぐ立って撮ったと思いますので、高度は280kmほどとなります。

遠くに行くば行くほど地形が歪んで見えますね。
北海道は完全にひしゃげています。(^-^)

メルカトル図法など平面に作図された地図で私たちは「日本列島の姿」というものを認識していますが、実際は丸い球体の表面にカーブを描いて横たわっていることがこの模型によって理解でき大変に興味深いものを感じます。

「地球が丸い」ということは頭では分かってはいるのですが、地表を "曲面" と意識することは殆どないですね。曲面に立っているという自覚もありません。
人間の目線の高さでは、どう見ても "平" 野であり "平" 原であり 水 "平" 線であり 地 "平" 線 なのですから。(^-^)




「日本列島球体模型」の全景です。直径は22mほど。結構大きなものですね。

「地球ひろば」にはこのほかに、測量用の航空機「くにかぜ一号」や、測量の基準点となる三角点・水準点の標石見本などが展示解説され、地図好きの筆者にとっては夢のような世界が広がっています。

展示内容はどれもクオリティーが高く、さすが本家本元と感心せずにはいられません。

広い敷地には、遠い宇宙からの電波を受信して地球上の数千キロ離れた2点間の距離をミリ単位の誤差で正確に測量するVLBI装置など興味深い観測施設もありますので、後日またご紹介させて頂ければと思います。(^-^)

最後までお読み下さり有り難うございました。m(_ _)m






(写真)茨城県つくば市北郷一番 国土地理院「地図と測量の科学館」 2014.7.20 撮影


(C) Misako Takahashi 2014