阪神甲子園球場のツタは、先年行われたリニューアル工事のため伐採されましたが、工事完了後 に "ツタの里帰り" が行われました。
それから はや5年。(本格的に定植されてからは4年)
小さな苗だったのが、今ではこんなに大きく成長しています。
外野席の外壁は南に面していますので、北向の冬ヅタよりも成長が早く、葉も青々とよく茂っています。壁の一番上に達するものも。
壁に近づいてよ~く見ると、夏ヅタの青い小さな実を発見!
もう一つの発見。
それはレンガの目地が意外と粗いこと。
ツタが這いやすいようにザラザラの目地にしているのでしょうか。
今年生まれたばかりのツタの赤ちゃん葉。
懸命につるを伸ばしています。
中には茎の太いものもありました。
リニューアル工事で掘り起こされた株が、元のこの甲子園に戻ってきたのですね。
昔のツタに会えるとは思っていませんでした。
阪神園芸の皆様、大事に保存して育てて下さり本当に有り難うございます。
こちらはレフト外野席の壁の様子です。
ライト外野席の壁の様子です。こちらもよく伸びています。
ところで、そういえば何年か前に撮った甲子園の写真があったことを思い出し、探してみたら見つかりました!
2010.11.3 甲子園スタジアムツアーに参加したときのものです。
ほぼ同じ位置から撮影しています。
見比べると成長の様子がよく分かります。二年半でこんなに成長!
同じ日に撮ったものです。
レフト外野席の壁のツタも、当時は未だこんなに小さかったのですね。
ちなみに、青いジャンパーのお兄さんはスタジアムツアーの整理係りの人です。
さて、ここからは7年前の話しになります。
甲子園球場のリニューアル工事が始まる前年の話しです。
2006.10.18 朝のローカル番組で「甲子園球場は、リニューアル工事のため、今日の午後、ツタが伐採されます」という内容のニュースが流れました。
耳に入ったのも何かの縁、甲子園のツタが伐採されるという "世紀の瞬間" を我が目におさめようと思い、西宮在住という地の利を生かし、デジカメ片手に球場に向かいました。
(甲子園球場は兵庫県西宮市にあります。大阪ではありません。)(笑)
午後一時半頃、作業員の乗ったクレーンカゴが、内野席外壁に近づいて刈り取り作業が始まりました。
それにしても、甲子園のツタって、昔はこんなに茂っていたのですね。
二人の作業員の方が、上から下に刈り取りを行っています。
コンクリートの地肌が見えてきました。
コンクリートの地肌がどんどん広がっていきます。
竣工当時(?)の姿が蘇ります。
そして、ツタの根元も一見の価値ありです。
硬く木化し、木の幹のようになっていました。
大人の腕ほどの太さがありました。
80年かかってここまでになったのですね。
「甲子園のツタには白い蛇が棲んでいる」
かつてはそんな都市伝説が巷でささやかれていました。
鬱蒼とした濃緑のツタを眺めていると、本当に白蛇が身を潜めているような気さえしたものでした。
リニューアル後の甲子園もいつか深々としたツタに覆われ、あの "白蛇伝説" が蘇る日を今から楽しみにしています。
(写真) 1 ~ 8 枚目 2013. 6. 2 撮影
9 、10 枚目 2010.11.3 撮影
11 ~14枚目 2006.10.18 撮影
(C)Misako Takahashi 2013