合格体験記が続いたのでたまには別の話題。
私が小学校の頃、NHKで夕方放映されていた「少年ドラマシリーズ」 は今でも心の中に残っている素晴らしい作品がたくさんある名作揃いである。古くはタイムトラベラー(要は時をかける少女なんだが、これが映像化の元祖である)、夕ばえ作戦、幕末未来人、その町を消せなどなど。同級生と飲むときはよく話題に上るが、人によって見たものが違ったりして、それもまた楽しい。WIKIで調べると自分が知らない作品もたくさんある。なぞの転校生はそのうちの一つで、眉村卓のいわゆるジュブナイル小説が原作のドラマである。小学校の時は原作本も読んだほどのファンで、日常に侵入してくる異世界の転校生というシチュエーションに胸をときめかせたものだった。
先日LEC時代の同期の人と飲んだ時に、親友からおススメ作品を色々と聞いたのだが(私には小説、ドラマ、映画、音楽など、趣向が合う友人が数人いて、彼等のおススメは迷わず読んだり見たり聞いたりすることにしている)、そのうちの一つが2014年にテレ東のドラマ24枠でリメイクされたなぞの転校生 だった。
早速レンタルビデオに走ろうかと思ったが、テレ東だからもしやと思ってHulu(おススメのオンデマンドサービス)を調べると、ありました! というわけで早速視聴開始! 3日間で全12話(1話30分)を一気に鑑賞。いやあ、おススメ通り良かったですわ。
岩井俊二が企画・脚本を担当し、彼独自の映像美と21世紀の現代にアレンジした設定で、名作を今風にアレンジした見応えのある作品になっている。主演の中村蒼、桜井美南、本多奏多の演技も素晴らしいものであった。未見の方は是非♪
このドラマではショパンの雨だれの前奏曲 (Op.28-5)が象徴的に使われている。24の前奏曲は1番のハ長調から始まり、ハ長調の平行調のイ短調、5度上のト長調、平行調のホ短調と、平均律を5度循環で巡る(いわゆるサークル・オブ・フィフス)音楽的にも素晴らしい曲集である。7番イ長調は太田胃散のCMでも有名(イ長調と胃腸をかけているとか (笑) 単体でもいいが、是非24曲通して聞いてほしい。バッハの平均律曲集からインスパイアされたものであろうが、ラフマニノフも同じような試みをしているのでそちらと比較するのも面白い。
その中でも雨だれは名曲なのでご存知の方も多いと思うが、変ニ長調と、嬰ハ短調の中間部の対比が美しすぎる。特に通奏される変イの音が雨だれを連想させるのであるが、長調部分では軽やかな雨だれの音が、中間部では同音の嬰トがなんとも陰鬱な音に変わるギミックにピアノを習い始めた頃は感動したものだ。
ところでこのドラマでは雨だれは原曲の変ニ長調の他に、移調したバージョンも出てくる(おそらくイ長調)。移調バージョンが出てくるのは、一応異世界の人たちの場面が多いんだけど、徹底しているわけでもなく、最後までその意図が分からなかった。最後に解き明かされるのかな?と思って最後まで見たのだがよくわからず。わざわざ移調したバージョンを用意したのだがら何らかの意図があるのだと思ったんだが・・・。
ちなみに原曲の調より同じ長調でも少し明るめに感じる。私は調性にはちょっとうるさく 、その曲の色が変わると思っている。カラオケでも移調した歌とか気持ち悪く、原調で歌うのを信条としている。
結局出した結論は、岩井さんが「なぞの転調せえ!」とでも指示したのかなと(笑)
(本当は移調ですが)
お後がよろしいようで・・・・・・w