6月に終了した、春クールのテレビドラマはなかなか良かった。
前述の鈴木先生は勿論、BossやJinなど落ち着いて見られるものが多かったように思う。
簡単に視聴したものの寸評。
「鈴木先生」
原作が傑作マンガだけに実写化すると失敗することも多いが、見事なまでにそんな不安を払拭してくれた。映像・脚本・演出・音楽・役者などすべてにおいて一流のスタッフが結集しての奇跡の映像化。また詳述します。
「Boss」
1回1回のシナリオのクオリティに加え、初回から伏線を張り、小出しに紐解いていくクリフハンガー的バランスは見事。コメディとシリアスのバランスもこのドラマのずば抜けている点だろう。天海祐希のコメディエンヌぶりを筆頭に、それぞれのキャラの立ち方も明確でよい。安心して見られるドラマ。是非映画化とかしないで、このままシーズンを重ねてほしい。
「Jin」
まあこれも安心して見られるドラマ。1回1回のシナリオも楽しめたが、一番の興味は「最後をどう落とすのか?」 結論としては、タイムパラドックスものにありがちないや~な後味もなく、なかなかいい終わり方だったと思う。昨今の海外ドラマの影響か、ちょっとグロいシーンが多いのが気になった。それがマルモが好調だった遠因か?
「マルモのおきて」
Jinの裏で意外な健闘をみせスペシャル版も放映決定。まあ、子供に動物という2大掟破り(おきてといいつつ!)プラス犬が喋るファンタジーテイストならこの数字も納得か。しかも子役は芦田愛菜ちゃんだしね。自分は比嘉愛未目当てだったんだけど(汗)、世良正則や滝沢沙織もいい味だしてました。それより何より、子役に食われない阿部サダヲがすごいのかも。
「アスコーマーチ」
個人的には常盤貴子並みの女優になると思っている、武井咲ちゃんの初主演ドラマ。まあストーリーはありがちなものであるが、こういう学園ものとしては定番の熱血先生が出てこないのが特徴か? しかし恋人?役の松坂桃李はGOLDで武井の兄の役とやった人で22歳。ほかの同級生も軒並み20代真ん中位なのがちょっと気になった。
「名前をなくした天使」
泣かないと決めた日の脚本家によるイジメドラマ。キャッチコピーは「ようこそ、ママ友地獄へ」(笑)。前作では苛める側だった杏が苛められる側になったのがミソか。他にも来年の朝ドラ主演に内定の尾野真千子、木村佳乃、りょう、倉科カナとなかなか個性的な女優がいい味を出していた。最初の方は、子供までいじめの対象になるのがちょっと辛かったが、ラスボスは意外にも・・・と、この手のドラマにしてはダレない展開で最後まで見てしまった。ここまでやって許しあえるのか??という最終回のハッピーエンドぶりにはちょっとひいたが、楽しめたドラマ。続編もやるかも?? 私は尾野真千子は、萌の朱雀、殯の森、真幸くあらばのDVDを所有しているほどのファンなので、彼女がメジャーになって(Motherでも虐待母を好演?)うれしい限り。
「ハガネの女 シーズン2」
Bossの初回で吉瀬美智子が「ハガネの女になってきま~す」と言って去って行ったのはアドリブだったらしいが、そこそこ好評だったシーズン1を受けてのシーズン2。しかし、今回はマンガ原作ではなく、脚本はオリジナル。初回から不法滞在外国人の問題(実在の事件が元になっているのは明らか)、2話目はアスペルガーの生徒の話など、かなりナーバスな問題を描き(ある意味テレ朝らしいが)賛否をよぶ。結局原作者が降り、クレジットも削除するなど大問題に発展。再放送・DVD化もない幻の作品となるかも? 個人的にはシーズン1の生徒役を変えたのが腑に落ちなかったが(1話や最終話には登場するが、ハガネは下の学年の担任になった)、子役の演技なども含めなかなか楽しめた。特に不法滞在の問題は、実際に仕事で関わっているので興味深く見られた。ただ、色々な意味でナーバスな問題を扱うには軽率だったのかな。
「幸せになろうよ」
月9である。久しぶりに見た。最初から結末は予想できるドラマけど、色々ご都合主義だけど、こういうあまり頭を使わず見られるドラマには存在意義はそれなりにあると思う。ピースの綾部の演技か意外に良かったのと、大倉孝二が好感持てた。まあホントは、黒木メイサが好きだからなんだけどさ
「新選組血風録」
新撰組は大好きなのである。今年京都を訪れた際も、壬生寺や屯所跡に行ってきた。三谷幸喜の新選組!も好きだけど、昔ながらの殺伐としたテイストを求めて視聴。近藤・土方・沖田以外はあまり有名でないキャストだが、沖田役の辻本祐樹はちりとてちんで木曽山くんを演じ、山崎烝役の加藤虎ノ介はちりとてではその兄弟子。しかも新選組!で山崎をやったのはちりとてで草原兄さん役の桂吉弥。と、まあちりとてつながりで楽しめたのですが、話は暗い!もう毎回暗くて、見なきゃ良かったって思うほど(笑)。でも殺陣とかかなり頑張っていて、時代劇が少なくなった今は貴重な作品でした。
ふう、結構見たな俺・・・・。