最近は指揮者としても活躍しているプレトニョフだが、ピアニストとしてもかなりの腕前であり、しかも現代のピアニストとしては珍しく、ホロヴィッツにも通じるヴィルトゥオーソである点が私が魅かれる理由である。
だからこそライブで本領発揮。この協奏曲集もそうだし、カーネギーホールでのデビューライブは圧巻の一言。ショパンのスケルツォとアンコールのイスラメイにはぶっとんだ。見た目はかなりクールなのにホットな演奏をする。選曲もちょっとホロ爺に似ているしね。
で、このCDだが、有名な3番・4番・5番はかなり個性的な演奏になっている。カデンツァはそこそこ手堅いが、様々箇所でルバート、デュナーミク、アゴーギクの嵐。3番なんかは端正に演奏されることが多いので、ちょっとびっくり。でもそれが不快ではない、いや、ニヤニヤしちゃう。そこらへんが彼の天才たる所以か。
やはり最近買ったルイサダ のショパンのバラード集はルバートが気持ち悪くてダメだった(彼はマズルカとかはとてもいいのだが・・・。) ショパンは大曲や後期の曲になるほどルバートを許さないってことは先日放送された「のだめカンタービレ 最終楽章後編」でも言ってましたね(笑)。
ショパンの幻想曲の聴き比べでCDを買い漁っていた時、初めて出会ったプレトニョフ。ソナタの3番と幻想曲の出来の良さ、それにブリュートナー のピアノの音色にも魅かれた。そこからはお決まりの収集パターン。ピアニストとしてもまだまだ頑張ってほしいな。
しかしピアニストから指揮者に「転向」してしまう人は多い。アシュケナージ、エッシェンバッハ、バレンボイムなどなど。何故なんだろう? ピアノの表現に限界を感じて? テクが衰えたから?
プレトニョフには最期までピアノも弾いてほしいと願う、今日この頃なのであった(今日のわんこ風に)。
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