口元のほくろが妙に色っぽくて

抗うなんて無理に決まってる。



ねだられるままそっと唇を重ねると
ぷにっと程よい弾力と甘い香りがして


あ、俺
すごいキスしたかったんだ

って気づいた。



今すぐ押し倒してナカをかき混ぜて滅茶苦茶にしたい衝動を抑えたのは、君を大切にしたいからで


唇が離れると潤はふわっと微笑んだ。



「ふふっ」

「眠くないの?」

「先生大好き」



俺の頬に両手を添える。


ちゅっ。
ちゅっ。
ちゅっ。


子供みたいにライトなキスを繰り返して

時々目を合わせて


ちゅっ。
ちゅっ。


右のほっぺと左のほっぺにもキスをして


ちゅっ。
ちゅっ。


悪戯っぽく笑って


ちゅっ。
ちゅっ。
ちゅっ。



「潤って酔うとキス魔だったの?」

「酔ってなくても先生とならキスしたいよ」



ちゅっ。
ちゅっ。



「潤っていちいち可愛いよな」

「今頃気づいたか」

「前から知ってたけど黙ってたんだよ」

「ほーんとー?」



嬉しそうに顔を覗き込む。


今度は俺が潤の頬を両手で包んで



ちゅーーーーーーーーーーーーー。


「んーー!」



ながーくキスをすれば



「ぷはっ。先生、長いよ!」

「息止めてたの?」

「あれ?止めてたかも」



見た目はやけに色っぽいのに、こういうところがまだまだ子供。



「じゃあさ、今ちゅっちゅっしてたのは息継ぎのためだったの?」

「そうかも」

「あはは」

「あーっ、ガキだと思ってバカにしてる!」

「バカにしてないよ。可愛いすぎだろ」

「むぅ」



そういえば彼女とだってこんなキスでイチャイチャしたことないかも。
やることやったらすぐ寝てたもんな。

潤はぷうっと頬を膨らませて可愛く睨む。



「俺だって、オトナのキスできるもん」

「じゃあやってみて」

「よぉーし!」



すぐムキになるところが可愛い。

この色気とのギャップがたまらない。



「じゃあ先生、口開けてべってして」

「ん」



言われたとおりに軽く口を開けて舌を出すと、その先を咥えてちゅっちゅっと吸った。


ちゅっ。
ちゅっ。
ちゅっ。
ちゅっ。


一生懸命気持ちよくさせようとしてくれているのだけど、どこかぎこちない。


これはこれで。

なんていうか。
もどかしくてエロい。


新たな焦らしプレイの一種か?


先端だけずっとちゅぱちゅぱ吸われてると変な気分になりそうだ。



しかし、声をかけようかとも思ったけど喋れる状況じゃない。


うーん。

少し悩んでから、潤の背中を人差し指で撫で上げた。



「んんっ…」



ぴくっと身体が反応して声が漏れる。




「ちょっ、せん……んっ」



驚く潤の奥まで舌をつっこんで絡める。



そのままソファに寝かせて組み敷いて

深く深く大人のキスをして



いいとかダメとか
年齢差とか立場とか

なんかもうどうでもいいや。


求めていたのは俺の方だったのかも。



早く君と繋がりたいって

身体の奥が疼く。



だけど君の体温をもっとたっぷり感じでいたい。



逸る心を落ち着かせて、シャツの中に手を滑らせて全身をゆっくりとまさぐれば、腕から力が抜けてとろんとした表情になる。



「あっ……ふ…」



全部俺のものにしたい。


声も吐息も肌も
誰にも触れさせずに独り占めしたい。


どこを触ったらどんな風に声をだして
どんな表情をするのか確かめたい。


もっと気持ちよくさせて
俺の手で君の身体を開発したい。



「はあっ……せんせ…っ…」




可愛い無垢な君を


俺の手で汚したい。