「あの後、大丈夫だった？泣いてたのバレなかった？」
「バレたけど花粉症って誤魔化した」
「花粉症？それ信じてくれたの？」
「分かんない」
「あはは」
「もう、しょーちゃんのせいだからね」
まさきはバツが悪そうに軽く睨んだ。
久しぶりに会いに行って、なんとか友達からやり直せることになったのだけどその時まさきが泣いてしまって、バイトの休憩中だったので俺が帰った後どうなったのか気になっていた。
まさきを泣き止ませ、久しぶりに仕事帰りに飲みに行こうと勇気を出して誘って約束を取り付け今に至る。
今しがたお通しと一緒にビールが運ばれてきたところ。
「じゃあ乾杯しよっか」
「うん」
「かんぱい」
「かんぱーい」
こつんと音がして2つのグラスの泡が混ざった。
そんな光景も余すところなく記憶に焼き付けたいほどに今の俺はこの瞬間に感動している。
「うっ…めぇ……！」
「ふふ、そんなに？」
「マジで。こんなに美味いビール初めてだよ」
「美味しいけど、そんな違うかなぁ」
まさきは少し不思議そうにグラスを見ている。
あぁ。
またこうやって2人で過ごせる日がくるなんて。
なんて幸せなんだ。
俺はこのささやかな幸せを噛み締める。
「ねぇしょーちゃん、俺と会ってない間になにか変わったことあった？」
「変わったことー？」
「4ヶ月も会わなかったんだからさ、まずは近況報告からじゃない？」
「そうだなぁ」
まさきと会えなかった4ヶ月間に思いを巡らす。
「正直、何があって何がなかったのかもよく覚えてないよ。生きてる感じがしなかったっていうか…。まさきに会えないのが辛くて、死んでるみたいに生きてたよ」
「しょーちゃん」
「だから久しぶりにめちゃくちゃビールが美味い！」
つい重いこと言ってしまったので軽く笑って誤魔化したけどまさきは持っていたグラスを置いて俯いた。
「あ、ごめん、気にしないでね。今日は楽しく飲もう！」
「俺も…」
伏せていた瞳を躊躇いがちに上げる。
子犬のようなあどけない無垢な瞳。
「しょーちゃんのことばっか考えてたよ？」
ギュン！！！
かっ
かっ
かわいいぃぃぃぃ！！！
え、なに？
それってどういうこと？
そういうこと？
悪魔の時から小悪魔だったけど更に小悪魔に磨きがかかって大悪魔になっちゃってんじゃん！！！
って待て待て。
落ち着け、俺。
俺たちは友達。
だよね？
だけど。
前世では恋人同士で
まさきにマサキだった時の記憶はないけど
気持ちは分かるって言ってて
まさきは俺の気持ち知ってて
彼女と別れたばっかだけど今フリーで
これっていわゆる
友達以上恋人未満ってやつじゃね……？
まさきは照れたようにはにかんで、お通しの珍味を口に運んだ。
そんな仕草も全部愛しい。
そうだよな。
なんで今まで気づかなかったんだろう。
友達以上恋人未満って
今めちゃくちゃいいポジションじゃね！？
「しょーちゃん、これも美味しいよ。なんだろ、海藻？キノコかな？」
「あのさ、まさき」
「ん？」
「あの……あのさ」
「なに？」
うっ。
真正面から見るとますます可愛いな！！
久しぶりのほろ酔いまさきはめちゃくちゃ可愛いくてヤバい。
俺は小さく深呼吸して、意を決してあの言葉を口にする。
「このあと、うち来ない？」
「行かない」
「即答！！」
あっけなく撃沈した。
「もう、しょーちゃんたらガツガツしすぎ。そんなんじゃモテないよ？」
「お前…痛いところを…」
「せっかくイケメンなのに」
「うっせー」
お前が相手だから余裕が無くなるんだろ！
くすくす笑うまさきに心の中でつっこんで
「ねぇねぇ、しょーちゃんってホントはあんまりモテないタイプでしょ？」
「はぁ？めっちゃモテるっつーの」
「うそだー」
「悪魔の時なんか、しょーちゃん告白されちゃダメ！ってめちゃくちゃ怒ってたかんな」
「えー？それ捏造してるよね？」
「してねーわ！」
「ふふ」
だけど、こんなしょーもない会話で笑い合えるのも、なんかいいね。
友達でも恋人でもない
たぶん友達以上恋人未満でもない
俺たちだけの特別な関係。
焦る必要なんてないんだ。
こんな時間も楽しいね。
君が隣で笑ってくれる。
それだけで、俺はこんなにも幸せ。
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♡１ヶ月だけ同い年記念♡
Monster:Rebornは2～3(4？)話ほど
数日連投する予定です。
ではまた明日0:00にお会いしましょう。
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吹き替え観ました？
ダメ男なのに声だけイケメンっていう。
何を言っても品性と育ちの良さを隠しきれない
ショウサクライ様でしたね♡
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