「んじゃ、ちょっと行ってくるね」

 

 

と出かけた先は我が家から5分ほどの郵便局。

 

郵便局ってミルとリコはあんまり行った事が無いんです。

9時から開くのですが、学校へは7時半に家を出てるしで、登校途中にポストに手紙など投函をお願いする事があっても、郵便局の中に入る事はもう何年もなかったかも。

 

私は時々郵便局に行くことがあるので、アジア系外人が殆どいない田舎町ですから、郵便局の人も私の事は「アジアンおばちゃん」って事で顔を知っている可能性が大。

 

そんな滅多に行った事が無い郵便局に、ドイツ国内への郵便物1つ、日本への封筒2つを持って行ってもらいました。

 

ミルとリコはいつもこんな服装です。

つまり日本や韓国で買った服、こちらの子達とは全く異なる恰好です。

 

そんな二人が郵便局へ行って帰ってきての報告が面白かったんですよ。

 

ミル「郵便物を差し出したら、まず、Können Sie Deutsch sprechen?(ドイツ語しゃべれますか?)って聞かれたの。はい、しゃべれますって答えたけど、なんなら郵便局すぐ近くの幼稚園に通ってたぐらいこの町に長くいますよ、って心の中で思ったわぁ(笑)」

 

その心の声を、この地方の方言で私に言うもんだからもうおかしくておかしくて。

 

リコ「日本への封筒の宛先見て、Oh, die Adresse ist auch in Latein geschrieben.(あら、宛先はちゃんとラテン語でも書いてあるのね)っていうんだよ、ラテン語って?アルファベットでよくねぇ?(笑)」

 

私は日本への郵便物は、ローマ字での住所の他、日本の郵便局員が分かりやすいように漢字での住所も書いておくんです。

そのローマ字の部分を事を言ってるのすがラテン語という表現とは。

 

とにかくこんな格好のアジア顔二人は「観光客」に見えたんでしょう。

郵便局に行く時、マルクトプラッツを通り抜けるのですが、歩いていた老人がみんなミル&リコをガン見したそうです。

 

二人で歩くのはいつもの事なんだけど、夏休み中で学生が歩いていなく、老人ばかりのこの町なので、まず若い人が歩いているのが珍しいんでしょうね。

 

こちらの方々はチラ見とかせず、遠慮なく見るので、

リコ「おばあちゃん、首を180度動かしてずーっと目で私達を追ってて、しまいには振り返って見てたよ(笑)」

 

郵便局へのわずかな往復で久々「外人」「宇宙人」って感じを味わったらしい二人。

 

こちらに住み始めた頃は、どこを歩いてもみんながガン見したものです。

この田舎町にアジア人ファミリーは珍しいので、まるで宇宙人をみるかのようにみられました。

 

しかしもう16年以上住んでますからね、今や誰も見やしない状態なのですが、若い二人が昼間のマルクト周辺っていうのが珍しかったんでしょう。

 

この報告、こうやって文章にしちゃうと大したことないんですが、ミル&リコはこちらの方言をたっぷり入れていうもんだから私は大笑いしちゃったのでした。