今日はミルとリコが通うギムナジウムの卒業式です。
まずは14時半から学校前で毎年恒例の卒業生の写真撮影でした。
こんな風にまず女子ばかりが並び、その後ろに男子&先生が並びます。
ここで撮った写真は18時から始まるABIBALL(パーティ)で販売されました。
集合写真を撮った後はコースごとの写真も撮り、その後卒業式の会場であるStadthalle(市民ホール)に移動です。
Stadthalleの駐車場でミルとリコの写真をパチリ。
と~ってもいい天気です。
卒業式は15時半からです。
卒業式はホールのスペースの関係から、一人の卒業生に対し親など二人しか参加出来ない事になってました。
そしたらミルの数学の先生が、リコともう一人同じく卒業生のKちゃんの10年生の妹に、修了書や花を渡す係なら卒業式に参加出来るからやらないか、と声をかけてくれたです。
なので本日リコはKちゃん妹と校長先生の助手をします。
式が始まる前に数学のW先生からどうやるか説明を聞くリコ(白服)とKちゃん妹(黒ドレス)。
リコも背が高いけど、このKちゃんの妹180cmぐらいと大きくてびっくり。
式は約1時間半で、こんな感じにステージに数名が呼ばれ、校長先生やコース担当先生から終了証とバラを渡されます。
校長先生の話と市長さんの話があったのですが、なかなか良かったです。
二人の話に共通してたのが、これから新たなスタートである事、目標に向かって進むわけですが、目標達成が最終地点でなく、ゆっくりとその過程を楽しみながら進むように、って言ってました。
そう、ドイツのギムナジウム卒業生は、日本の高校卒業生のようにすぐに大学に行く人は少ないんです。
多くの子がどこかで働いてみたり、ボランティアやってみたり、海外に行ってみたりするようで、ミルの周りの子達もそんな予定の子ばかり。
ドイツの式典にありがちな、時々バンド演奏やコーラスを挟み進行した卒業式でした。
同じ会場で18時からABIBALL(卒業パーティ)が行われるので、テーブルや料理などの用意の為一旦生徒や親たちは外に出ます。
これはABIBALLの入場券です。
ABIBALLは有料で、一人45€(約7600円)で我が家は家族分4枚購入しました。
このカードとか、食事の手配とかすべて卒業生がやります。
この入場料もどうにか安くするため、12年生はケーキバザーをやって資金を稼いだり、地元企業に寄付を募る手紙を送ったりし、この金額まで下げる事が可能になったのです。
この外で待つ時間を利用してみんな写真を撮っていました。
これはミルが5~10年生まで同じクラスで学んだ人達の写真です。
ブルーのシャツにネクタイで真ん中にいるのがその時の担任W先生。
25人はいたクラスメート、最終的にこれだけの人数になっちゃいました。
それにしても毎年赤やピンクなど明るいカラードレスが目立つ卒業式ですが、今年はミルも選択したブルー系が多いこと!
ABIBALLスタート。
それぞれのテーブルには昨日ミル達がデコしたサボテンが置かれてました。
今回のテーマは「メキシコ」なんでね。
まずは食事。
ホール横にくっついたテントの中にあって自由にとってきます。
本日のメニューです。
ウチの斜め前にあるホテルのレストランのケータリングだったのですが、今回すごく良かったです。
料理の種類が多くどれも美味しいし、どんどん補充されるし、そして沢山のスタッフがいたのですが、どの人も仕事が出来て感じがイイ人ばかりでした。
入場券を入口で見せるとドリンクチケットがもらえます。
一人15€まで使える券で、例えばビールは1杯5€でした。
ホテルのスタッフが何度も注文を聞きに来てくれるし、すぐにドリンクが運ばれてくるしで、飲食はホント良かったです。
食べ終わる頃、ステージではバンドの演奏とか、卒業生が担当先生に感謝の言葉を述べたりとか色々ありました。
そんな中、K先生のベース演奏が聴けました。
この黒い服の方は、ミルのクラスが10年生まで数学を教わった先生です。
昨年定年で退職されました。
ミルはこの先生の授業が大好きだったのです。
彼は趣味でバンドを組んでいて、ボブディランなんかの曲をライブハウスなんかで演奏をしているというのは知っていました。
今回初めて彼の演奏を聞けて良かったです。
22時ぐらいからはプロのDJの方がどんどん曲をかけ、ディスコ状態。
先生方、校長先生も日付が変わってもずーっと踊ってます。
途中、11年生から英語だったりドイツ語だったりの担当の先生だった人が自分の生徒たちを集め、先生がSekt(スパークリングワイン)を人数分買い、生徒たちにふるまったりしていました。
みんなで、「おめでとう!かんぱ~い!」ってね。
ミルは数学クラスに属してたんですが、その担当のW先生は、驚くことにABIBALLは欠席。
姪っ子の結婚式に行かなきゃだそうで。
彼女、卒業旅行もKur(治療という名の3週間の休暇)で参加しなかったんだよなぁ~。
まっ、そんなことも融通が利くドイツ。
でもそんな風に担当先生がいないのは数学グループだけで、ある物理の女の先生が数学グループの生徒たちを可哀そうに思ったんでしょうね、みんなを集めて、Schnaps(小さな瓶に入った、でもアルコール度数が30度以上ある強いお酒)をみんなにふるまってくれたらしい。
こういう小瓶に入った強いお酒。
普段お酒をあまり飲まないミルが飲んで何ともなかったというからさすが我が子(笑)
まだまだ続くディスコ状態でしたが、ポツポツ帰る人が出て来た夜中の1時半ごろ、私達も帰宅しました。
これが出来上がった卒業写真です。
卒業生はこんなロングドレスを着るのが伝統です。
そしてこの写真は校内にずーっと飾られます。
現在先生の人が学生だった時、またミルのクラスの親が学生だった時の写真を見たことがあります。
この卒業生の中で外人は3人だけ、それもミルの他の二人はロシア人だから見た目はドイツ人と変わらない。
ギムナジウムも色々あって、いじめがあったり、授業中うるさかったりする所もあるようですが、この学校はそういうことはなく、とてもいい学校でした。
ギムナジウムに入学した子達は小学校の時の成績の平均が2.0以上(日本でいう平均4.0以上)の子達のみでした。
落第がバシバシあるドイツですから、そんな子達なのに学年が上がるにつれどんどん減ってきます。
ミルの小学校から来た子達は最終的に半分の人数になりました。
なのでギムナジウム卒業、Abitur取得は本当に大変な事なのです。
今回Abiturを受けた子は最終的に全員が合格となったようです。
本当に良かった!
今日で卒業のミル。
お疲れ様!おめでとう!