交通事故をあつかった短編集ってかんじです。

はじめのほうはよかったというかちょっと恐ろしい感じでしたけど、あとのほうになるとなんかあまり記憶に残らない感じの話になってきたかなぁ。

 

はじめの「天使の耳」が一番よかったかな。

車同士の衝突事故で、青信号だったと主張する者同士。

目の見えない妹の乗った衝突の証言の恐ろしさ。

タイトルの天使・・・でいいのか?天使か悪魔か?!

 

その次の「分離帯」もなかなかよかった。

もう執念だね。

気持ちわからなくもない、私もそうするかもしれない・・・。

 

さらに「危険な若葉」もなかなか恐ろしい展開。

これだけ協力者がいてくれたら、私もこんな風に復讐したいかも?!

あおり運転なんて最近はいうけど、そんな感じのストーリ。

昔に書かれたものだから記録媒体もないし、そらこんな復讐ができるならしたいだろうなぁってかんじ。

 

「通りゃんせ」はまぁ・・・まとまりの良いストーリーだったのかな。

復讐したかったけど、同類に落ちるまではしなかった感。

相手に会心の芽が生まれていたらいいけど、ここまでしても子供は戻ってこないし、相手も反省してるかどうか微妙かな?!

 

「捨てないで」は高速道路で空き缶を投げ捨てたら走ってる車の助手席に乗ってた女性の目にあたって失明するという感じの話。でも話の方向性はちょっと違うほうへ…

あんまり好きな展開じゃなかったかな^^;

 

「鏡の中で」はノーヘルのバイクと衝突した車の話。

別に当て逃げしたわけでもなく、きちんと向き合って謝罪してるわけだけど・・・

これもあまり最後の締めは好きじゃないな^^;

 

ってなかんじで、短編集なんですが、1991年にかかれたものなので、今のようにあおり運転の厳罰化とか、ドラレコやヘルメットなどの状態が変わってきてますゆえ、こんなストーリーが通じたのはその時代だけというかんじではあります。

でも、路駐で迷惑する人がいるしなくなる人もいるかもしれない、あおり運転されて相手がもしかしたら死ぬことだってあるかもしれない。

相手を思いやる気持ちとかがより一層なくなってる現代にどこまで響く本になるのか微妙にはなってますけど、今ならドラレコなどで早期解決はされるんじゃないかなぁとはおもいますが、刑が軽かったりしたら、相手を懲らしめたい…と思ったりする気持ちは変わらないと思うんで、こんな復讐ができたらなぁなんてw

 

とにかくサクッと読めます、読み進めやすい。

 

 

 

 

文庫では天使の耳というタイトル本になってます。