ドンピシャ世代の私が読むから刺さるのか?!わかる・わかるとうなずきながら(?)読みました。

 

主人公は中年女性。

子どもも成人して夫との二人暮らし。

ずっと家政婦のように、奴隷のようにこき使われてきて自分の人生なんだったの?と疑問に・・・

でも、別れるにしても”お金がない”しなぁ・・・

それを見越してこの男も奴隷のように扱うんでしょと、ある程度の情もあるし仕方ないか、あぁ早く死んでくれないかなぁ。

 

なんて、世の女性、この中年層は思っているわけです。

だってね、団塊ジュニア世代の女性がたは社会からは働けと言われ、でも家のこともしろ、親の面倒も見ろ、女も働いてるといえば(金もらってる社会で働く責任は同じはずなのに小遣い稼ぎなんていわれて・・・家の生活費の足しですけど?)「所詮パートでしょ」なんてこき下ろされる。(もっと稼いでくれたら埋め合わせのためになんて稼ぎに行かなくていいのにそういうのは棚に上げ!お前が働きたいというから働きに行くのを許してやってるっていいだす、なんだよやってるって!!!)

あんた、家のことも地域もことも、家のこともましてや大きな息子(夫)抱えて男並みに働けってどんだけスーパーウーマンだとおもってんのよ!!

病気になるな、男の面倒見ろ、当たり前だろ生んだのはお前だ子供の世話をしろ、食わせてやってるだろ感謝しろってどんだけ上からよ・・・こんな亭主を産んだ親を敬え、嫁いだ身だろという世間の目なんかも感じちゃって?!

女が男並みに同等に稼いだら、結婚制度なんていらないわ、いい遺伝子だけ誰かから頂戴して子供だけ、あんたの遺伝子残すためじゃなく自分の生きがいのための育児と生活をするわ・・・と私は思いますが、なにかww

 

この世代の女って、男を支えるために洗脳されて生かされた時代ですからね。

自分を持っちゃいけないのかと疑問を持ちつつも、女の敵は女かのように共感できる友人がいたり、いなかったりの世代で・・・でももう相手の死を待つより離れたいと行動に移したら、あららすっきり!と主人公は感じ、周り見ていて結婚してよかった?夫の世話してこれからも生きるのに満足?って世間見てひしひし感じるのよね・・・自分は一人のほうがよかったって。別に離婚を進めないけど、とこの主人公の押し付けがましさがないところがまたいい!

 

もちろんある程度の情やなんやのしがらみで別れずにいる夫婦も、それはそれでいいと思ってる。

でも、もう同じ空気を吸うのも嫌、夫源病だわと離れてみて実感したならばもうお金や何らの不安よりも行動しましょうか・・・強制じゃないけどっていうお話です。

 

もう、なんかさらっと読めます。

別にギャンブラーでもないし、浮気夫でもない、DVでもないけどもういやなのっていうとき、なかなか行動するのがむつかしかったりする。

そんな主人公だけど、どこか女見下してる夫が嫌でたまらない!離婚したい!!

これを簡単に性格の不一致・・・と片付けて離婚がなかなか進まない、いざ夫に切り出して本性が見えたとき、噂好きの女性を上手に使って夫のプライドを刺激。

無事自分の思いえがくに近い離婚が成立した主人公。

 

友人の中にDVで苦しんでる子もいて離婚しようと考えていたのにやっぱりやめるといいだした。

でも最終的に入院&警察ざたになり・・・これは妻が悪いなんてどんな世間だよ!!と味方になってくれた噂好きの同級生が彼女の立派な側面を吹聴しこちらもDV亭主悪から逃れた女性誕生

意外と離婚してる友人もいるもんだ。

そして夫がうざいと思いつつも夫婦生活をやり遂げようとする友人もいる。

離婚を押し付けない主人公がとてもよかった。

 

どちらも正解・・・って不正解のない世界なのかなとはおもうけど、女性だけが我慢してるわけでもないのは重々わかってるけど、でも社会の女性の扱いがまだまだ改善されてない中、ふんぎりつかない中年層には刺さる本だったかもなと思いました。

 

ちょっと昭和すぎる夫の登場はどうかと思うけど。

互いに尊重できる夫婦なら、頑張れるのに・・・というのに尽きる。

ただそれだけなんだろうなと思います。

たとえ女の比重が大きくてスーパーウーマンになれと言われても、きっとがんばるんだろうなと(でもそれに甘えちゃだめよ政治家さん!w