あぁ私これすきだわ・・・
泣ける本という紹介で借りたんですが、私は泣けた。
ホスピスの話なんで、それを寿命ととらえ人なんていずれ死ぬしという感覚で読むタイプ(夫?)は泣けないかもしれないなぁ。
特別落としどころがあるわけじゃなく、日常が書かれていて、人生を全うした最期に食べるおやつは何かというだけの話です。
主人公は30代、余命告知を受け、島のホスピスに移住する。
みな同じ境遇の者たちが、最後の自由を謳歌し、次々死んでいく仲間。
次は自分の番か?!
体が弱っていく様子なんかも書かれていますゆえ、自分と重ねて読むと、いづれこうなって死んでいくんだなぁなんておもうかもしれません。
私は実父の弱っていく体を思い浮かべましたね・・・・。(まだ生きてますがほんと骨革の高齢者という感じに痩せてきています)
食べたいけどすぐに食べられないで眺めている・・・というのも実父が今そんな感じで、コップ一杯のドリンクでさえ30分くらいかけて飲むときいてるんで、気持ちと行動が違う本人の葛藤みたいなものがなぜかリアルに感じたり。
最終的に主人公は死にます。
でもこのホスピスで人生とまっとうした人はみな、この家の管理者のマドンナさんが言うようにエクスタシーに達してなくなっているような、本当に素敵な顔でなくなっているんだろうと思います。
まぁ現実はこんな美しくないわな^^;
ちょっときれいごとすぎる印象もあります(夫ならきっとそういう風に持って行って泣かない!)
正直私もそういうところで死にたいなぁ。。。
多分読書感想文向きかなとおもいます。
近くにがんで亡くなった人がいるとか、年老いたものが近くにいるとか、食事ってリアルに生きるにつながるよなと思っている人が読めば書きやすいかなとw
私のように早く死にたい、食べるって生きることだから何なら食べたくないな・・・とか言っちゃう人でも泣けはしました。こんな風にやすらかに、皆に愛されて死ねるなら今すぐにでも・・・なんだけどなぁ、実際はそうでもないよね。
でも、幸せがわからない私が、今の子の平凡な、夫が多分支えてくれているだなと思えたことが幸せなんだと・・・孫ンsでかい幸せでもこれが幸せだと思った瞬間あげてみてといわれてあげられるようなものでもないけど、ほんと些細な何かが幸せなんだろうなと・・・かんじさせてくれたのかな。
うん、ほんと小説だからきれいでした。
一人で死ぬと決めホスピスに行ったのに、最後には親などが合いに来てくれたり、三途の川さまよってるときに肉親が登場して手引きしてくれたり・・・ね、きれいだわ。。
私の死ぬまぎわは「さっさとしね、地獄に落ちろ!」とかいわれたり、誰もきてくれなかったり、するのかなぁ・・・・(どんなやねん、私^^;)
「死を受け入れる、ということは、自分が死にたくない、という感情も含めて正直に認めることだった。」という文中の言葉が私には刺さった。
私は早く死にたいと思ってる(幸せじゃない、搾取子として生きている、人として劣性で、生贄としての存在であると思っている)けど、逆に死にたくない本当は(もしこれから幸せがあるならいきたい。つらさを救ってくれる人がいるなら生きたい)・・・なのかなと。。。