認知症の母と息子の物語・・・

親が老いる、そしてアルツハイマーになる・・・特に子供(しかも男の子)って母親の存在って大きい気がするから思ってる以上にショックが大きいのかなとおもったりしました。

美人できれいずきな母親で、ピアノの先生で・・・シングルマザーとして立派に育ってくれている、子供にとって自慢のお母さん。

大人になって疎遠になってもお母さん。

そんな母親がだらしなくなっていく。

 

自分の人生は社会的にも認められ、結婚し子供も生まれるという状況下、母親のことにかまってられないと逃げていくうちにどんどん認知症は進んでいき、警察のお世話になるまでに。

父親を知らない自分が父となるための試練、大人になるということは何かを失うことなのだろうか。

 

子供じゃないんだから!

なんていったって、どうしようもないのに。

いわれたほうは子供のようにしゅんとする・・・でも子供ではなく、自分の母親なんだよね。

男はどんどんかかわりたくないなと仕事に逃げられるんだよね。

 

でも、運がいい内容で、親にあった介護施設が見つかってそこで死を迎える。

子供が生まれ、介護の手もなくなって幸せに・・・なるのでしょうかね。

 

なんだか、淡々と普通の家庭のように書いたけど、実際はどうやら一年の空白があるようで、子供ほったらかしで男のとこに行ってたこともある母親のようで、そのへんはちょっとうすぼんやり読みました^^;

そんな風にしなくてもよかった気がするんだけど・・・一度失った母という描写、そこまで大事に思わなかったのは読みが浅いからなのか?

とはいえ、この主人公はいい父親になるんだろう・・・母を一人の女性として考え、認めようとする部分もあったと推測できるから。

 

どこかちょっとあったかい気持ちにもなる話なのに、その部分を心に引っ掛けたまま読むとなんかしらけちゃう^^;(私はね

死の間際に見た半分の花火、子供時代に見たアパートからの花火のことだったんだね・・・

湖での釣りの話もあって、ドンピシャで湖面に移る半分花火で正解なのかと思ってたら、違った。

やっぱり親はぼけててもよく覚えてるもんだね。