面白い巨塔・・・大学病院の各科の醜い言い争いを見る本です。

病院の先生(元阪大病院の医師)がそんなこと書いてるというところが、ノンフィクションと思わせるというか、本心はこうなんだと思い込ませる要素たっぷりになるのでなかなか書き手として責任重大な気がするんですけど、いとも簡単にこうもこき下ろすかってくらい書かれてます。

それがまた読んでるほうも「そんな風に思ってるのか!」って思っちゃうくらいなのが面白怖い。

どの科も自分が一番、一番偉いというけれど、ほんとうにえらいのはどれなんでしょうね~。

 

次期院長を狙ってる候補4名よりも根本汚そうなやつはすぐわかるわけですけど、どのように終着するのかが見ものだなと最後まで引き込まれる書きっぷりがよかったです。

 

前院長の不審死よりも各科の優劣争いというか、そちらが面白かったです。

医療崩壊のことなんて正直どうでもよくなる、ギャグ本みたい、ブラックききすぎw

医療現場の本音書きすぎ?!

怖くて病院行けません~w

 

でもこれ、政治家の世界も同じ感じな気がする~

人を蹴落として自分がのし上がるというのは、”先生”と呼ばれてちょっとうぬぼれちゃう仕事の人が陥る部分なのかもね~。

あ~こわっ。

 

 

 

 

 

内容紹介

 医学部でいちばん偉いのは、 何科の教授だと思うかね? 超エリート大学病院を舞台に、医師たちの序列と差別、傲慢と卑屈だけを描いた抱腹絶倒、本音の医療小説! 「ふんっ、医療の平等性? そんなもの、あるわけないじゃないか。臓器の王様・心臓を扱う医者が、いちばん偉いに決まってるんだよ! 」 国立大学病院の最高峰、天都大学医学部付属病院。その病院長・宇津々覚が謎の死を遂げる。「死因は不整脈による突然死」という公式発表の裏で、自殺説、事故説、さらに忙殺説がささやかれていた。新しい病院長を選ぶべく院長選挙が近く病院内で開かれる。候補者は4人の副院長たち。「臓器のヒエラルキー」を口にして憚らない心臓至上主義の循環器内科教授・徳富恭一。手術の腕は天才的だが極端な内科嫌いの消化器外科教授・大小路篤郎。白内障患者を盛大に集めては手術し病院の収益の四割を上げる眼科教授・百目鬼洋右。古い体制の改革を訴え言いにくいこともバンバン発言する若き整形外科教授・鴨下徹。4人の副院長の中で院長の座に着くのは誰か? まさに選挙運動真っ盛りのその時、宇津々院長の死に疑問を持った警察が動きだした……。 

 

内容(「BOOK」データベースより) 

国立大学病院の最高峰、天都大学医学部付属病院。その病院長・宇津々覚が謎の死を遂げる。「死因は不整脈による突然死」という公式発表の裏では自殺説、事故説、さらに謀殺説がささやかれていた。新しい病院長を選ぶべく院長選挙が近く病院内で開かれる。候補者は4人の副院長たち。「臓器のヒエラルキー」を口にして憚らない心臓至上主義の循環器内科教授・徳富恭一。手術の腕は天才的だが極端な内科嫌いの消化器外科教授・大小路篤郎。白内障患者を盛大に集め手術し病院の収益の4割を上げる眼科教授・百目鬼洋右。古い体制の改革を訴え言いにくいこともバンバン発言する若き整形外科教授・鴨下徹。4人の副院長の中で院長の座に就くのは誰か?まさに選挙運動の真っ盛り、宇津々院長の死に疑問を持った警察が動き出した…。 

 

著者について

 1955年、大阪府生まれ。大阪大学医学部卒業。2003年、小説『廃用身』でデビュー。2004年発表の『破裂』、2006年の『無痛』がベストセラーになる。2014年、『悪医』で日本医療小説大賞を受賞。 

 

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 

久坂部/羊 1955年大阪府生まれ。大阪大学医学部卒業。作家・医師。2003年、小説『廃用身』(小社)でデビュー。『破裂』『無痛』がベストセラーになり、15年ともにドラマ化される。14年『悪医』で日本医療小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)