主人公の女は20年前の事件によって記憶が数十分しか持たないという。

血の海の中包丁をもって、男が倒れている・・・・「人を殺した」と電話する。

本当に自分が刺したのか?!

 

夫という人はその事件の時の関係者。

夫が裏で操作しているのではと思わせる中、本の中の警察は、高次脳機能障害(記憶が30分も持たない)女を犯人として必死に取り調べをしている。

正直そんな障害がある人を同じように犯罪者として、他の犯罪者と同じような扱いで取り調べしたりするのかねぇ?!

 

っと、夢中で読み進めたのに最後の最後に何とも大どんでん返し的な?!

夫の策略、ここまでの愛って…なかなかないよな。

犯罪は起きているんだけど、最後はラブストーリーの印象で、あまり恋愛小説は好きじゃないんだけどこれはすっとはいりました。

 

取り調べの刑事のところどころの介護の話も妙に絡んで入るけれど、きれいごとで済まされない介護の苦労、兄弟間でさえも押し付け合いの中、機能障害の妻を20年も支えた夫の苦労・・・愛がなきゃここまでできないかも。

私、介護問題から逃げたくて仕方ないもんな^^;

とはいえ、特別刑事の介護話は必要だったのかどうか、その辺なくても別にすっと読めるような気はしました。

 

何となくパッと手に取ったけど、なかなかよかった。

 

 

 

内容紹介

 「憎きあいつを殺したのは……私!?」二十年前に起きた通り魔事件の犯人が刺殺された。 警察に「殺した」と通報したのは、同じ事件で愛する両親を失った女性。 だが、彼女はその現場から逃げる途中で交通事故に遭い、脳に障害を負っていた。 警察の調べに対し、女性による殺害の記憶は定かでない。 復讐は成し遂げられたのか、最後に待つ衝撃の真相とは? 驚愕の長編サスペンス・ミステリー! 

 

内容(「BOOK」データベースより) 

20年前に起きた通り魔事件の犯人が刺殺された。警察に「殺した」と通報したのは、その通り魔に愛する両親を殺された柏原麻由子。だが、麻由子は当時現場から逃げる途中で交通事故に遭い、脳に障害を負っていた。警察の調べに対し、麻由子による通り魔殺害の記憶は定かでない。はたして復讐は成し遂げられたのか―?