戦争の話でした。。
仲良かった民族が二つに分裂していきなり争いだすという・・・
いきなりの大人のケンカに子どもたちが巻き込まれ兵士として殺し合いに参加するという感じで、子供たちが簡単に洗脳されていく様子がよくかかれていたとおもいます。
戦争ってこんな風に生まれるのかな。
昨日まで仲良かったものが急に引き離され、あっという間に自分が友人を殺さなきゃならない。
やるかやられるかの世界になって、どんどんマヒしていく感覚。
途中で逃げ出すこともできず、家族などを守るため、もちろん自分自身も守るために壊れていくしかない感じがつらい。
理不尽に始まり、そして終わった戦争。
いきなり敵同士になった学友、親友との約束は果たされたのか。
本だけの話じゃないなと思うこと、今日本が戦争なく平和であることが普通じゃない、ずっとは続かないのかもしれないと思うとぞっとする。
決して本物語ではないと思わせる印象がある内容でした。
内容紹介
囚われの身であるベル・エイドの青年Lは敵国ハラの兵士に語り聞かせる、かつてハラの友人ファルドと過ごした日々のことを──。 少年が武官養成校を経て戦場に出るまでを描く物語。 反響を呼んだ新聞連載の表題作に、対となる中編を加えた鮮烈な小説集。
内容(「BOOK」データベースより)
月が満ちることのない地ベル・エイドのLは、敵方ハラの捕虜となっていた。Lは敵兵に語り聞かせる、ハラの友人ファルドと過ごした森と草原の日々のことを…。学校は閉鎖され、家族を喪くし、少年は兵士になった。素朴で満ち足りた暮らしが大きなものに覆されていく。そのさまをつぶさに苛烈に描き、話題を呼んだ朝日新聞連載の表題作。対となる中編「Kの欠片」を加えて編む。