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「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ」
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「ゴブリン以外に用はない」
これは、小鬼を殺すだけの男が「冒険者」になることを願う物語。
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ」
その辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)
にまで上り詰めた稀有な存在がいるという……。
冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。
それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった。
彼は手段を選ばず、手間を惜しまずゴブリンだけを退治していく。
そんな彼に振り回される女神官、感謝する受付嬢、彼を待つ幼馴染の牛飼
娘。そんな中、彼の噂を聞き、森人(エルフ)の少女が依頼に現れた――。
圧倒的人気のWeb作品が、ついに書籍化! 蝸牛くも×神奈月昇が贈るダークファンタジー、開幕!
ラノベのファンタジーを乱読してみた。
主人公にチートな能力があるというのが基本だが、本作の主人公には特殊能力皆無。
ただし、この世界の魔法アイテムを使用することは出来る。
でも、高価なのでたいてい使わない。
主人公はトップクラスの冒険者でありながら、ダンジョンの攻略や高位の魔人退治など眼中になく、ただひたすら最弱のモンスターであるゴブリン退治だけを続ける。
ゴブリン退治は安いのが相場なので、高価なアイテムを使っていては採算が合わないのだ。
ドラゴンスレイヤーならば英雄だが、ゴブリンスレイヤーに名誉はない。
だが、常に身近にいて人間を狙っているゴブリンどもは、ある意味において、最悪の脅威ではある。
だから、ゴブリンにより、かつて全てを失った主人公は、今日もゴブリンを狩り続ける。
━「ゴブリンどもは皆殺しだ!」
と、まあかなり異色なシリーズです。
ゴブリンしか狩らないのに在野最高の序列第3位の銀等級。
これはこの世界において、本来ありえないこれはこと。
銀等級なら普通はダンジョン攻略や高位の魔物を倒すという依頼しか受けない。
ゴブリン退治オンリーでこの地位を得た主人公は、当然強い。
ダンジョン攻略や強い魔物退治が出来ないわけじゃない。
だけど銀等級のくせにボロボロの革鎧と鉄兜を身にまとい、腕には安っぽい丸楯を括り付け、右手に妙に短い安物の剣を握りしめ、ゴブリンばかり狩り続ける。
まあ……変人である。
そんなゴブリンスレイヤーの武勇にならぬゴブリンとの戦いが実に……面白いのだ。
読み続ければ、やはり単なるイロモノではなく、心躍る本格的ファンタジーだったりするのだよね。
単なる着想の勝利にあらず。
『ゴブリンスレイヤー・シリーズ』。
結構読み応えありです。
本当に面白かったです♪♪♪