みゅうず・すたいる/ とにかく本が好き!




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 「浄天眼謎とき異聞録 上・下」

 

 一色美雨季、著      2017年

 

                    ※

内容(「BOOK」データベースより)

時は明治。人気芝居小屋「大北座」の跡取り息子・由之助は、物に宿った記憶や人の心を読む力―“浄天眼”を持つ劇作家・魚目亭燕石の世話役になる。その能力ゆえに引きこもり、女中・千代と共に静かに暮らしているという燕石だが、時に巷で起きる呪いや殺人事件に巻き込まれていることを知った由之助は…。読めば絶対ファンになる、レトロな時代感に彩られた推理。

 

明治時代、東京・浅草に住む摩訶不思議な“浄天眼”の力を持つ、戯作家・魚目亭燕石は隠居生活を送りたいのに、その世話役である由之助とともに事件に巻き込まれてばかり。今回も連続強盗殺人『辻の桐生』事件の解決のため、ある作戦を決行しようと家から引っ張り出されてしまった。そしてついに事件は最終局面を迎え…。紐解かれる過去に思わず涙が伝う「第2回お仕事小説コン」グランプリ受賞作!

                    ※

 

 mokkoさんに頂いた本です。

mokkoさんのブログ⇒mokkoの現実逃避ブログ

 

 浄天眼とはサイコメトリー。

物や人の記憶を視る能力。

浄天眼を持つ劇作家・魚目亭燕石は、その能力ゆえに知らなければ良かった過去の秘密に触れてしまう。

その結果、ヒッキーとなる。

彼の世話役になるのが主人公である芝居小屋の跡取り息子・由之助。

 

 燕石はサイコメトラーであるがゆえに、友人の警察官から事件の解決の協力を要請されたり、身内から頼られたりする。

彼は探偵をするつもりはないのだが、成り行きでそうなる。

そもそも、物の記憶に触れるとひどく消耗するらしい。

それに、視たくないものも見てしまう。

本人はやりたくないのだ。

 

 と。

まあ、ここまでなら普通のライトミステリ。

ゆるゆる、ふわふわで楽しいのだが……。

 

 爽やかにまとめているので読みやすいのだが……。

由之助や燕石の過去の出来事が、実はとんでもなく悲壮。

耐えられないほど悲惨。

 

 考えて見れば、かなりエグイ話です。

が。

グチャグチャにならない。

 

 甘すぎるとも思うけれど、これを単なる因果話にしてしまわなかった所は、著者の手柄だと思います。

 

 切なくとも人は生きて行かなければならない。

だから、因縁に囚われて、過去に縛られるよりも、今日を明日のために暮らす方が良い。

と。

私も思いますよ。

 

 『浄天眼謎とき異聞録 上・下』。

面白かったです♪♪