こんばんは!

俳句のみろく堂オッドアイ猫家登みろくです。

 

GWいかがお過ごしでしょうか。

今日の私は、ジム行ってプロテイン飲んでお昼寝しました猫 

いけませんねぇ~~…宇宙人くん

 

 

さて、今回も西村麒麟さんの「鴨」鑑賞します。

本日は秋の季語を使った句より。

 

 

秋の灯の一つがここの露天風呂

 

意味は明瞭なのですが

さて景を説明しようとするとなんとなくまどろっこしくなる(笑)。

特に文字数制限などない文章に匹敵するだけの情報量が

17音の内にあるというのは、すごいですよね。

 

どこかの観光地にやってきて、

高台のようなところから夜景を望んだとき、

「今日泊まる宿はあの辺かな、

あの明るいあたりかな」と思いを巡らせた。

そして、お宿について露天風呂に入りながら

先ほどの明かりに感じた温かさに実感を覚えるわけですね。

 

そして意識は、今、誰かがまたさっきの場所からこちらを見ても、

明かりがともっているように見えることだろうという

不思議な空想の世界に旅立っていきます。

 

これ…わたしはすごく分かるんです。

 

何故かというと!!

突然の宣伝ですが!!

こちらテレビチャンピオン(懐かしい)が一番好きな温泉に挙げた

栃木県さくら市の「喜連川早乙女温泉」(きつれがわそうとめおんせん)

 

 

 

みろくの祖父が始めまして

現在は叔父が営んでおります日帰り温泉です温泉

半露天風呂、全館禁煙禁煙。機会があれば行ってみてね(^^)

(吟行からの温泉コース、ご案内します。ちょっと遠いけど。)

(映画「山のあなた」の撮影で草なぎ君と堤さんも来たよ。)

 

話が脱線したのですが、

このお風呂から下界(笑)を見下ろすとき、

よくそんな気持ちになるんですの…。

時間とか空間をちょっとだけ超越した、千里眼ような、そんな気分に…

お風呂による解放感とか恍惚感によるものですかね。

 

 

けふの月下からぽんと押され出て

 

紙風船か

バレーボールのように

空にぽんと上がった月。

麒麟さんの句は(ここで鑑賞していないだけで)もっともっと微細なものの

ささやかさを、さらっと、しれっと描いたものが多い印象なのですが

これは大きく出たな!って感じでした。

月が素晴らしいのはいふべきにもあらず、

何か良いことがあった日の夜なんじゃないかなと思えてくるような

気持ちいい語り口ですね。

「鴨」のなかで、一番好きな句かもしれません。

 

 

押し合うていづれも毒の茸かな

 

これも分かりやすくて面白い句ですね。

おもしろい理由1、実際のところ毒キノコかどうかは分からないけど

きっと毒キノコなんだろうな、だって模様とか生え方とか、

そんな感じだもん

と麒麟さんが言っていそうな雰囲気。

いや、麒麟さんだから茸に詳しいこともあるかもしれませんが、たぶん。

そしておもしろい理由2。

句集の流れからも、麒麟さんの作風からも

「毒」と言えど悲愴感がないんですよ。

上五の「押し合うて」がコミカルなんですよね。

 

麒麟さんの句は

「私だったらどう作るか?」という想像の答えと

いつも真逆で面白い。

んー。

麒麟さんってテニスとかバレーボールみたいな

人の死角となっている空間に、球をポコンと落とすスポーツとか

得意なんじゃないですかね…知らんけど。

 

 

おまけ

露の世の全ての露が落ちる時

その中で異質に思える句。

こういう句はすごく好きだけど、らしくない気もしてしまう(笑)。

 

 

 

途中CMが入ってしまいすみませんでした(笑)

次回は「冬」の季語を使った句を鑑賞します。

みろくでした黒猫