【会場いっぱいの参加者】


 昨日、第二弾『福田村事件に学ぶ』〜千葉県内の朝鮮人虐殺の真相に迫る〜を、松戸市民交流会館(すまいる)で開催しました。会場いっぱいの80名近くの方にご参加いただきました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございます。

 この会は、福田村事件の映画をきっかけに松戸でもあった関東大震災時の朝鮮人虐殺について学ぼうと、市民と超党派の議員で実行委員会を作り、行っています。

 第一弾は昨年12月に、『福田村事件』の著者辻野弥生さんをお迎えしての講演会でした。映画も上映中であり、昨年は関東大震災から100年ということもあり、注目され、会場に入りきらないくらいの方がお越しになりました。

 福田村事件は朝鮮人と間違われた日本人が胎児も含め10人が自警団に惨殺された残虐な事件です。しかもその日本人がたまたま香川県の被差別部落民であったことから、二重の差別の問題が浮き彫りになりました。この事件は被害者の方も日本人でもあり、名前もわかりその後に追悼碑も建てられ供養されています。


 【県内で松戸は調査追悼進まず】

 しかし、今回の学習会で取り上げた千葉県内の事件でも特に松戸市の事件は、追悼はおろか、どこでどのように殺害されたのかという詳細も当時の新聞記事などからしか手掛かりがなく、調査が手付かずの状態です。

 今回の講師の平形さんは、千葉県内の虐殺で、主に船橋、八千代の事件の調査・研究を続けている方です。何十年もかかって、証言を元に遺骨を探し、掘り起こし供養をしたりという、具体的な活動もされている方なので、その話も大変興味深く1時間があっという間でした。


 【当時の検事詳細な記録残す】

 平形さんは今は、当時の関東大震災の虐殺などの事件について書き留めた、吉河光貞という検事の「関東大震災の治安回顧」という本を改めて読み直しているとの事でした。これは吉河光貞が当時の事件について詳細に記録しているという事で、私も読んでみたいと思いました。しかし、古い本で、大きな図書館に行かないとないようです。


 【社会主義者も狙い撃ち】

 なお、千葉県内では習志野収容所などで、多くの朝鮮人が保護という名の強制収容がされていて、その中に朝鮮語を話す憲兵隊のスパイが潜入していたという事実も新聞記事をもとに紹介されました。その記事によると憲兵隊は社会主義者警戒の課を特設するなど、朝鮮人と同時に関東大震災時に言われなく無惨に殺された社会活動家が、組織的に狙い撃ちをされていた事が、日常的記録の資料から明らかにされています。


 【国家責任を問う必要がある】

 このように、まさに憲兵隊の内部資料もたくさんみつかっているのに、資料がないから虐殺はなかったとか、調査もしないとか、国会で政府は答弁していますが、ありえません。

 平形さんたちの会も参加する「関東大震災時の朝鮮人虐殺の国家責任を問う会」が2010年に発足しています。まさに、国がデマを煽って虐殺を引き起こした責任があります。そしてそれ以前から続く朝鮮への国家的な統治と差別の問題など、これらの問題の責任の所在と謝罪、賠償を行う必要があります。


 【松戸の虐殺の調査追悼を】

 それと同時に松戸の事件の掘り起こしが必要です。追悼されないのでは、言われなく殺された方々は浮かばれません。どんなに恐ろしくそして悔しかった事でしょう。この事実をなかったことにしてはならないと思います。松戸で調査・追悼が全く行われていないのは残念ですが、今からでも出来ることをやりたいと思います。ぜひ、協力いただける方はご一緒に、この実行委員会に入り活動しませんか?


 【退職教員の会がフィールドワーク】

 また、退職教員の会で、近隣の虐殺のあった地域を歩くフィールドワークも予定されているようです。こちらも興味のある方はぜひ。









 【ご案内】




 ◯ 第20回 市政学習懇談会

 日時  2024年5月6日(月・振替)

     13:30〜15:30

 場所  新松戸市民センターホール

 テーマ 『市民の負担増と大型開発、徹底解明』


ぜひご参加ください!

ズームもあります。

                    以上。