ヘイトスピーチは広がっていない | 韓流とは何だったのか

韓流とは何だったのか

한류가 뭐길래?

嫌韓が最近のトレンドであることは間違いないだろう。日本人の多くの韓国に対する感情はかつてないほどに硬化している。その中で、政治シーンでもジャーナリズムでも、「嫌韓」の分かりやすい現象として「ヘイトスピーチ」が取り上げられることが多い。


ヘイトスピーチと言われてほとんどの人が想像するのが「ヘイトデモ」だろう。国旗や軍旗を掲げて特定民族に対し「死ね」「出て行け」を連発するヘイトデモが、あたかも現代日本で大流行しているような印象を与える報道すらある。

しかしその「ヘイトスピーチ」は、本当に流行しているのか。実際のところそんなに重大かつ深刻な現象なのだろうか。




まずなによりも注目すべきは、ここ数年で世の中が大きく嫌韓に振れているのに、この種のデモの参加者が全く増えていないことだ。むしろ減っている。


ある意味彼ら彼女らの主張が世の中に通り始めたとすら言えそうなのに、デモ団体たちはわが世の春を謳歌するどころか、組織の維持にさえ汲々としているのが現状のようだ。


リベラルジャーナリズムがセンセーショナルに報道し、都知事が規制を訴え、国連にさえ指摘される日本の「ヘイトデモ」だが、実はその参加者は驚くほど少ない。
100人を超えることは滅多にないのだ。 ほとんどの場合、カウンターの方が人数ではずっと多かったりする。


もちろん顔を晒してデモをする以上、ある種のリスクを冒さねばならず、それが嫌で参加まではしたくないという人たちだっているのだろうが、それにしたって、例えばニコニコ生放送の配信でも視聴者はせいぜい数万に過ぎないことを考えると、ハードコアな支持者は注目度に比べて決して多くないことが想像できる。


韓国を否定的につづった新書が何十万部も売れているといったような「一般人の嫌韓」とは、シンクロしているようで実は全然していないと言えるのではないだろうか。
(この項続く)