翌日の早朝、採血をした。

 

午前中にお医者さんが来てくれた。

 

「ちょっと増えてました。

 8になってました。

 でも、無理しないで安静にして下さいね」

 

それから退院に向けて看護師さん達も動いてくれた。

 

余談だけれども、今、グーグルで調べてみた。

 

ヘモグロビン 8g/dL

 

「中等度から重度に近い貧血の状態」

 

うん。退院一日伸ばして貰ってよかったかもしれない。

家に帰ればなんやかんやと動かざるを得ないから、一日でも安静に出来る時間があったのは良かったと思う。

退院する時でコレなんだもん。

そりゃね、今もあれこれ動いてると眩暈がするし、時折息切れもする。

 

そうして思った。

消化器内科のお医者さんの事。

 

入院する一週間前に受診した。

血液検査もして、ヘモグロビンが減ってる事をわかってた。

その時に言った。

 

「生理が重くてつらいです」

 

生理の事だからなのか、お医者さんは軽い対応だった。

 

「あー、そのせいで貧血が進んでるかもですね」

 

それだけだった。

その言葉しかなかった。

私の訴えもなんのその、血液サラサラにする薬を処方した。

 

以前も違和感を覚えた。

早い時間はつらいから予約時間を遅くしてほしいってお願いした時

 

「僕とか周りの人たちだってね

 普通に…」

 

というあたりで言うのをやめてたけど。

みんな普通に出来てるから、私もできるだろうって?

私のは甘えだって言いたいの?

時折吐きつつ、ぐったりして電車に揺られて通院したりするのに。

それでぐったりしすぎて電車降りるのを忘れそうになって。

急いで降りてそれが危険な行為だったと、駅員さんに笛を沢山ならされた事もあった。

そういう事がないようにお願いしたのに。

自分や周りが出来てる事だから、できるでしょ?それが普通でしょ?って感じに受け止めちゃって。

その後かなり凹んだ。

 

このお医者さんは私に寄り添ってはくれない。

 

そう感じた。

以前までのお医者さんは色々言いつつも私の話を聞いてくれて、心配とあればすぐエコーで調べてくれて。

どういった経緯でこうなんだって説明してくれて。

病気の事を説明しつつも、病気と闘う私を励ましてくれてた。

 

ねぇ、先生?

本当にこのお医者さんで良いと思って後任にしたの?

全然、私をみてくれないこのお医者さんに?

 

それを思ったら涙が出た。

 

N医師にまた逢いたい。

多忙なのに一度は逢いに来てくれた。

その度に、今こういう状況でって説明してくれてた。

私の予約のために、多忙なスケジュールの中で私の名前と予約をスケジュール帳に記入してくれてた。

 

だから色んな患者さんからも好かれてたんだね。

先生とお話したいからって来院する人もいるくらいだって聞いた。

 

私、今のお医者さんの元で生きていけるかな。

ううん、お母さんが生きてるうち私が生きていけたらいいから。

それまではお医者さんには頑張って欲しい。

私も頑張ります。

 

 

翌日の10月29日早朝に採血。

 

午前中にお医者さんが来てくれて、採決の結果を教えてくれた。

 

「昨日はね、『5』だったけれど。

 今日の結果では『6』でした。

 まだ足りないと言えます。

 なので今日も輸血しましょう」

 

と言った。

輸血したのにそんなに増えていない。

でも何となくわかってた。

S病院で輸血した時もそうだったから。

 

お昼は輸血2単位。

私はその日の夜に夫に電話して相談した。

 

「その状態で帰ってきても不安だから。

 もう少し診てもらおう」

 

そういって、もう一日入院を増やすことにした。

夫自身も水曜日は物凄く忙しくて。

木曜日の方が都合がいいって言ってたので。

その旨を伝えてもう一日延長してもらう事にした。

 

それにしても、時折フラッとしてくらくらしちゃう事に多少の苛立ちを覚えた。

自分の意志と思い通りにならなくて、焦りと苛立ちが出ちゃう。

今回は特定疾患の対象外だから、呑気に入院してる訳に行かない。

でも、夫は言った。

 

「一日のびたくらい、大きい事じゃないよ。

 それよりもちゃんと診て貰った方が良い」

 

お言葉に甘えて、焦るのをやめた。

気が楽になったのか、その日もぐっすり眠る事が出来た。

 

病院の駐車場に着いてからは、病院内まで支えられながらゆっくり歩いて行った。

院内入ったらすぐにでも車いすに座りたかった。

でも、大量の出血を感じたので、そのまま支えられながらトイレへ。

 

トイレから出てきてからは息苦しくて歩けなくなった。

 

「ごめん、私そこに座ってるから

 車いす持ってきてくれるかな?」

 

はぁはぁと息を立てて座り、額を抑え込む。

そうでもしないと前のめりになって倒れそうだった。

 

ひとまずエントランスホールに居る看護師さんに相談した。

予約無しだったし、消化器内科と婦人科どっちにいったらいいか迷ってたので。

 

看護師さんも悩んだ結果、すぐ再来機で受付できるのは消化器内科だけなので。

消化器内科の先生に相談してみましょうと言う事になった。

 

内科総合受付にいって声をかけて。

予約なしだから問診票を書いて。

 

『検査希望』

 

の所に丸をつけた。

私の願いとしては、採血して貰いたい。

多分物凄く貧血が進んでるだろうから輸血してほしい。

そして帰りたい。

 

待ってる間気分が悪くなって看護師さんに

 

「吐きそうです…」

 

と訴えて吐しゃ物を受ける容器を借りて順番を待った。

でも内科は相変わらず患者さんが多い。

こんな密集してる所で嗚咽したら迷惑だろうなって思って堪えた。

夫には

 

「無理しないで吐いたらどう?」

 

って言われたけれど…ねぇ?

多分相当私の顔色が悪くなっていったのが見えたのかもしれない。

看護師さんがベッドを貸してくれて、そこで横になって順番を待つことになった。

 

「順番がきたらお先生がここにきてくれます。

 それまでゆっくり休んでてね!」

 

って言って下さって。

周りに人もいなかったから気が楽になって少し横になった。

 

お医者さんが来るまでの間に採血。

ご飯が食べられていないという事で、点滴を追加。

結果が出た頃に来てくださった。

 

私はいつも火曜日に通院しているのだけれど、この日は月曜日。

担当のお医者さんが居なかったので、月曜日のお医者さんに診てもらった。

私のお話をちゃんと聞いて下さる、とっても優しいお医者さんだった。

 

「先週の採血の時より更に貧血が進んでます。

 内臓のどこかが切れて出血していないか、

 まぁ、先週もCTしたと思うんですけれども。

 今日も造影剤使って見てみましょう」

 

という事になって、CT。

そして再びベッドで横になってお医者さんが来てくれるのを待つ。

 

「CTの画像見てみたら出血は見られませんでした。

 でも、子宮の所に大きな塊がいくつかあるのが

 見受けられました。

 心配なので、産婦人科で受診しましょうか。

 連絡入れますので、順番が来たら行ってくださいね」

 

順番が来て産婦人科へ。

 

「もしかしたら何か病気が隠れてるかもしれません。

 ちょっと検査もしてみましょうね」

 

って言われて、中を見てみる…だけでも私は痛くて痛くてたまらなかった。

 

「うーん。痛いですよね。

 見た感じ悪いものは無さそうなのです。

 それにしてもすごい出血だなぁ…」

 

そういって検査終了間際。

 

「帰りたいですかー?」

 

と、聞かれた。

 

「そうですね…帰りたいです」

 

と答えたものの。

 

「私としては入院を勧めたいのですが…

 どうしても帰りたいですか?」

 

先生の意図を知りたくて、再び対面受診。

 

「先ほどの採血の結果なんですが。

 このヘモグロビンが凄く少ないんです。

 女性の平均値は12~16なんですけども

 みーさんは5しかありません。

 これは結構命にかかわると思います」

 

あ、何かフラッシュバック。

私がS病院で輸血した時も確か同じ数値だった。

すぐ輸血したけれど、増えなくて数日後にまた輸血したような気がする。

 

「入院したら長くなりますか?」

 

長期に渡るのはちょっと…と思いつつも自分ではわかってた。

このまま帰ったところで解決しないと。

 

「とりあえずすぐ輸血します。

 でもその後ちゃんと増えたかどうかは確認できないので…

 できれば入院して翌日採血して、

 そして増えたかどうか確認したいです。

 止血の処置も考えたいので…そうですね…

 せめて2日は欲しいです」

 

傍にいた夫と相談する。

2日後夕方近くなら迎えに来られるはず、と夫が言ってたので入院を決めた。

夫が言うには、迎えに来るには昼過ぎになってしまうと。

でもこの病院は基本的に午前中退院が望ましい。

お医者さんに打診したら

 

「その事も病棟に伝えて、

 融通が利くようお願いしてみます。

 他病棟と違って多分大丈夫だと思います」

 

と言って下さったので入院を決めた。

 

「ただね、その…産婦人科病棟なので…」

 

と言いづらそうに言ってたので、何だろう?と思ったら。

 

「赤ちゃんの泣き声とかちょっとね、

 あると思うんです。

 同じ部屋にならないように配慮してもらいますが、

 その辺理解して貰えたら…」

 

と。

私はそんな事かぁと思わず笑ってしまった。

 

「全然気にしませんよ!」

 

産まれたての赤ちゃんの声が聴けるなんて逆にレアよ!

ちょっとだけわくわくしちゃった私が居た。

 

ひとまず輸血を2単位。

その後病棟に案内された。

私のお部屋は眼科の患者さんが入るお部屋みたいで。

その中にお邪魔させて貰う事になった。

 

ベッドで横たわっていると、遠くから赤ちゃんのふにゃふにゃ泣いてる声が聞こえた。

 

安堵感からか、急に食欲がわいた。

晩御飯は全部食べた。

大嫌いで食べたくないし口に無理矢理入れると吐き気すら及ぼす、でも巷ではみんな大好きなお料理すら平らげてしまった。

輸血した事によって抵抗が減った??

 

月曜日はお母さんに電話する曜日なので、看護師さんに支えられながら電話できるエリアまで行って電話した。

 

「お母さん、ごめん。

 今日から入院しちゃった」

 

お母さんは青天の霹靂。

そんな素振り無かったよね?って感じで。

 

眩暈と体調不良があるくらいで、熱があるわけでもなく。

朦朧とすることも無く普通に会話できたので、お母さん的にはちょっと安心したそうだ。

 

「ゆっくり休んで、しっかり体調整えるんだよ」

 

ありがとう、お母さん。

その日は安心して久しぶりにぐっすり眠った。

隣の人が酷いイビキだろうと。

同じ部屋のマダムが寝言で

 

「ナ―――――――――!!」

 

って突然叫んでびっくりして目が覚めたけれど(その時隣の人は一瞬イビキが止まった)。

すぐ眠りに落ちた。

 

2026年7月頃。

血液がサラサラになるお薬を飲み始めた。

 

3月に退院する時に

 

「血栓はまだあります。

 でも気にならない程度だから

 退院しても問題ないでしょう」

 

と言われての退院だった。

その判断をしたお医者さんは感染症内科の先生で。

今後は消化器内科のお医者さんのお世話になる事になった。

 

 

 

 

時系列:入院するまで

 

 

 

  2026年7月。

 

造影剤を使ったCTを再びやる事に。

その結果。

 

「血栓きになりますね。

 血栓を溶かしたいので

 血液サラサラになるお薬出します。

 それで様子見ましょう」

 

お医者さんが気になると言うなら仕方ない。

次の受診日は二カ月後。

その時またCT撮ると言ってたので、その時までに小さくなってると良いな。

そう思ってた。

 

 

  9月23日。

 

凡そ7カ月ぶりの生理が来た。

きっと今まで来なかったのは、3月の入院の影響だったんだろうな。

ホルモンバランスとかおかしくなってたんだろうな。

そう思ってた。

以前も似たようなことがあったので。

 

今回の生理は初日から多量の血が出た。

久しぶりだからだろうか?

面倒だなぁと思いつつ一週間を過ごした。

 

全然血の量が減らない。

 

おかしいな。

今までこんなこと無かったのに。

 

常に血の塊が出る。

この瞬間が凄く嫌で血の気が引く。

 

もう少し待とう。

せめてあと一週間たっても変わらなかったら病院に行こう。

 

そう思って何とか過ごした。

眩暈は段々酷くなっていく。

 

 

  10月3日、夜。

 

動悸と息切れが激しくなる。

眩暈も酷くなっていって、お布団からトイレの間の歩行も困難になっていった。

あまりにも体調が悪すぎて、嘔吐した。

 

 

  10月4日。

 

殆ど寝たきり。

起き上がるときは水分補給かトイレ。

食事は食欲が無くて摂る事が出来なかった。

ある時はトイレにて激しい眩暈を伴い、壁に手を付くも右手が付いてるのか左手が付いてるのかわからなくなって感覚がおかしくなった。

トイレから出た後苦しさでその場で座り込む。

夫に

 

「助けて」

 

と声をかけて、支えられながらお布団まで行く。

この時はさすがに救急車を呼ぼうかと思った。

 

「大丈夫か」

 

夫に声をかけられたけれど、私は力なく言った。

 

「明日、申し訳ないのだけれど…

 お仕事お休み戴いてほしい。

 そして病院に連れて行って欲しい」

 

夫は

 

「わかった」

 

と言って翌日病院へ連れて行ってくれた。

 

気づけばカメムシが網戸に張り付いている時期になりました。

毎日網戸についていないか、外側ならジェットで吹き飛ばし。

内側なら掃除機で吸い込む地獄です。

 

2月辺りから生理が来なくなり、ついに閉経したのかな?

と思ったら、今頃になって来た。

7か月分なの?

一か月前辺りからずっと眩暈とかあって、今はあり得ないくらいの長期間で苦しんでる。

常にふわふわしてるから多分いつもの鉄分不足とか思ってた。

鉄分不足や貧血は常に言われてたから。

 

先日、腸内にある血栓の状況を知るためのCTと、十数年ぶりの胃カメラを実施。

血栓に関しては悪くなってないけれど良くもなってないと言われて、血液サラサラになるお薬を飲み続けることに。

お母さんが聞いたら悲しむだろうな…

血液サラサラになるお薬は飲まないで欲しいと懇願してたので。

理由は以前もブログに書いたかもしれないけれど、お母さんが脳溢血で倒れたから。

血液サラサラになるお薬飲んだから出血しても止まらなくて、救急車の中で二回流れたと言ってた。

そして今半身不随になってしまったから…。

 

でも、飲まなければ血栓が大きくなって血が溜まってしまって死ぬかもしれない。

飲めば、流れすぎて死ぬかもしれない。

どちらにしても詰んでる。

どうすればいいんだ…。

 

胃カメラの結果、特に悪いものはなかったけれども。

物凄く大きいポリープが気になると言われて。

悪性のものではないけれど、そのうち切除したいと言われた。

とりあえず検査は1年に一回という事になって、あぁすぐ手術ってわけじゃないんだとちょっと安心?

S病院に入院してた時すでにポリープはあったんだけれども。

今通ってるSS病院のお医者様が

 

「ポリープっていわば絆創膏だからね。

 穴が開いてたってなったら

 そこを閉じるためにできたものだから」

 

って言ってたんだけど、なんか大きくなってたよ…。

 

胃カメラは怖いから麻酔して!ってお願いしても、寝る場所無いから無理って言われてずっとやらないで居たんだけど。

今のお医者さんは麻酔使ってくれるって言ってくれて、麻酔使ったあともリクライニングチェアで1時間ほど眠らせて貰った。

でも胃カメラ実施中というか序盤なのかな?

めちゃくちゃ意識ある状態だから凄く

 

おぇぇぇええーーー!!

 

 

おえぇぇえーーー!!

 

って苦しんだのでやっぱり胃カメラは怖い。

何より毎回思うけれども胃の中の泡を消すための飲み薬と喉の麻酔の為のゼリーがめちゃくちゃ不味すぎてつらかった。

泡を消す飲み薬がせめて冷えてたら良かったのにーなんて思う今日この頃。

 

そして血液検査の結果。

相変わらずの貧血。

それはまぁ時々鉄分補給のお薬貰ってたけれども、慢性的な感じではあった。

 

「今までも貧血の傾向は見られてました。

 でも今は物凄く酷い状況です」

 

って言われて、生理が重い事も伝えた。

 

「それも関係あるかもしれないし。

 ポリープの影響もあるかもしれないし。

 もしかしたら血液疾患があるかもしれない。

 血液内科に紹介したいんですが」

 

って言われたので、2週間後の精神科受診日に合わせて予約を入れて貰った。

 

そういえばS病院でも血液疾患の疑いあって調べたっけ…。

理由は輸血してもすぐ血液が足りなくなるから、という感じだったかな。

その時は高熱も出てたからその影響はあるかもねって話になって。

でも調べたら血液の形がちょっと通常とは違ってて、血液が作りづらくなってるって言ってた気がする。

 

だからと言ってそれを今のお医者さんに言う事に気が引けて。

あまりお医者さんには意見を言わない方が良いって言われてるのをよく見てたので。

これを機にちゃんと調べて貰おうと思った。

 

何より。

 

血液内科のお医者さんがずっと気になってた。

 

同姓同名。

よくある名前とも思えない。

でもよくある名前だよと言われたら、そうなんだーって思う感じのお名前。

病院のHPみたら経歴にS病院も乗ってた。

 

あの時のお医者さんなの…?

 

私がまだ小娘だったあの頃、先生は一生懸命だった。

何を言うにもド正論だった。

それが悔しくて悲しくて、師長さんに

 

「あのお医者さん怖い…」

 

って言った。

その後、私の肝臓辺りを触診して

 

「痛いですよね…わかりました」

 

って言って以来私の担当を外れたみたいだった。

私みたいな小娘の我慢できなかった戯言のせいで何か言われたかもしれない。

それを思うと申し訳なくて。

ずっと気にしてた。

九州?にご実家があるらしくて、そこの後を継いだとか噂が流れてたけど。

いつか逢えるなら謝罪したいと思ってた。

 

お互いもう20年は経ってるから、一目でわからないかもしれない。

でも、診療の最後に。

ちょっとだけ聞いてみてもいいよね?

あの時確かインターンだったと思う。

若いお医者さんだった。

私と10歳は離れて居なくて、お兄さんみたいな存在だった。

 

確かめる良い機会だと思って、朝が早くても頑張れる気がした。