元カレ① 高校教師 その14
アラフィフの私が高校生だった時のことです
私は結局、23時近くに帰宅しました。
「ちょっと遅すぎるわよ!」
「ごめんごめん、盛り上がっちゃって。
これ残り物だけどお土産だから。」
先生にあげようと思っていたケーキを母に渡します。
父はもう寝たようです。
「なんかさっき、あなたから電話があったあとに電話があったけど。友達がケガをして病院に付き添わなくちゃいけないから、今日は行けなくなったって。名前わからないけど男の子からだったみたいよ。」
父が電話を取ったようです。
きっと、冷たくぶっきらぼうに対応したんでしょう。
先生がかわいそうになりました。
すぐに先生に電話しましたが、まだ帰っていないみたい。
何回かかけて、やっとつながったのは25日になってからでした。
「ごめんな。今日は行けなくて。怪我をした奴がいて病院まで付き添ってたんだ。今うちに帰って来た。」
「心配したんだよ。」
泣くつもりはなくても涙が出てきます。
「どうした?泣いてる?」
先生の前で泣くのははじめてでした。
本当は涙もろいのに、人前で泣くのは負けだと思っていたのです。
元カレ① 高校教師 その13 【クリスマスの思いで】
アラフィフの私が高校生だった時のことです
はじめての彼(高校の保健体育の先生、24歳独身)とクリスマスイブを迎えた年。
先生は普通に学校があって、その後部活まであるので、会えるとしても20時以降。
私は友達とパーティーをすると言って、夕方から家を出ました。
あまり遅くに出ると親に怪しまれるので、17時にうちを出て、梅ヶ丘の図書館で時間を潰していました。
19時に図書館が閉まってから、梅ヶ丘駅前のカワムラでケーキを買って、バスで渋谷に向かいました。
20時を少し過ぎたころ渋谷に着いて、JRの改札で先生を待ちます。
クリスマスイブの渋谷駅改札。
それはそれはすごい人出でした。
20時半になっても先生は現れません。
21時まで待って、私は自分のうちに電話をしてみます。
「私だけど、友達から電話なかった?」
「ないよ。それより今どこだ?」
父が出てしまいました。
「じゃあわかった。ちょっと遅くなるかも。」
慌てて電話を切りました。
先生の自宅は誰も出ない。
うちにも電話はない。
もちろん学校に電話もできない。
このまま駅で待つか、諦めて1人で帰るか。
寒いしお腹も空くし、変な男が寄って来て心細かったけど、不思議とイライラはしませんでした。
ただ、先生に何かあったのではないか、それが心配でどうにかなりそうでした。
22時過ぎまで待ちました。
改札を通る人が増える度に、じっと目をこらして先生を探します。
私みたいに改札周辺で待ち合わせをしていた人たちは、すっかり顔ぶれが変わってしまいました。
(どうしよう、先生が来たら)
そう思うとなかなか立ち去ることもできずにいましたが、自宅で父がどんなに怒っているかと思うと、もう限界でした。
伝言板に何か書いておきたかったかったけど、それを探す気力もなく、後ろを振り返りながら、重い足取りで私鉄の入り口に向かって歩き出しました。
元カレ① 高校教師 その12
アラフィフの私が高校生だった時のことです
渋谷の宮下公園で、生涯ではじめてのキスをしたわけですが。
相手は高校の保健体育の先生、24歳、独身。
髪は長めのスポーツ刈りで、濃い顔。
目鼻立ちがはっきりしているところは私の好み。
でも声が大きいところとか、ちょっと高圧的なもの言いとかは苦手でした。
そんな先生と付き合いはじめて数ヶ月後の宮下公園。
それにしても、キスってあんなに長時間するんですね。
宮下公園に入ってからもう30分は経ちました。
元々暗くてそんなに人がいない公園でしたが、それにしても誰かしらはいたはずです。
でも私たちには他の人の姿なんて目に入りませんでした。